トヨタ車&レクサス車解説
2023年式トヨタ新型プリウスをレビュー!Z/G/U/Xの価格は?KINTO月額利用料も紹介!
2023年1月10日、トヨタから7年ぶりのフルモデルチェンジとなる新型「プリウス」のハイブリッド車(HEV)が発売されました(※)。
※プラグインハイブリッド車(PHEV)は2023年3月15日発売
1997年の誕生から進化を続けてきたプリウスですが、5代目となる新型プリウスはどのように変わったのでしょうか。
本記事では、プリウスの歴史を振り返るとともに、新型プリウスのデザインや走行性能、ソーラー充電システム(PHEV)などの特徴のほか、グレード(Z/G/U/X)と価格、旧型との馬力の違いなども紹介していきます。
※記事公開時の情報に基づいており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください
プリウスの歴史 〜デザインの変遷〜
新型プリウスが「どうあるべきか」について、走行距離の長い車として台数を増やしてこそ環境貢献につながるという発想から「プリウスを、タクシー専用車にしてはどうか」、「愛車」ではなく「コモディティ」にするべきでは、といった熱い議論もあったといいます。
その結果、これまでのプリウスのように合理性や燃費性能などの数字を追求するだけでなく「愛される車」を目指したという新型プリウス。
新型プリウスは「Hybrid Reborn」をコンセプトに、強みである高い環境性能に加え「一目惚れするデザイン」と「虜にさせる走り」をあわせ持った車へと進化しました。
まずは、ハイブリッドの牽引役であるプリウスの歴史とデザイン変遷を簡単におさらいしていきます。
初代プリウス(1997年)
プリウスは1997年に世界初の量産型ハイブリッドカーとして誕生。「21世紀に間にあいました。」のキャッチコピーで、鮮烈なデビューを果たしました。
当時、革命的であった「トヨタ ハイブリッドシステム(THS)」を搭載し、ミディアムクラスのゆとりある室内空間と優れた乗降性を実現。ビッグキャビン、ショートオーバーハングの「新世代3BOXシルエット」に、室内はデジタルメーターをインストルメントパネル上面中央に配置するなど、未来感あふれる先進的デザインを創造しました。
2代目プリウス(2003年)
2代目プリウスは「モノフォルムシルエット」を初採用。進化したシリーズパラレルハイブリッドシステム(THSⅡ)を搭載し、当時の世界最高レベルの燃費を実現しました。
また、当時世界初だったステアリング協調車両安定性制御システムS-VSCを採用し、卓越した操縦性と走行安定性を実現。また指先で軽く操作できるエレクトロシフトマチック(電子制御式シフト)やプッシュボタンスタートをはじめとするヒューマン・マシン・インターフェース(運転操作系・表示系)を一新するなど、機能・装備を一新しました。
3代目プリウス(2009年)
3代目プリウスは「圧倒的な環境性能」と「走る楽しさ」のより高いレベルでの両立を目指し、エンジン排気量を1.8Lに拡大。ハイブリッドシステムの高効率化などにより、当時世界トップの燃費性能と2.4L車並の動力性能を実現しました。
デザインをさらに進化させ、世界トップレベルの空力性能を実現。視認性と操作性を一段と向上させた先進性のあるコックピットレイアウトと、人への温かみが融合した上質なインテリアを装備し、機能美を追求したデザインとなりました。
4代目プリウス(2015年)
4代目プリウスは「もっといいクルマづくり」の実現に向けた車づくりの構造改革であるTNGA(Toyota New Global Architecture)プラットフォームを採用した第1号車。低燃費だけでなく、カッコよさを際立たせる「低重心スタイル」や「走りの楽しさ・乗り心地のよさ・静かさ」を実現しました。
先進的で温かみを持たせたインテリアを組み合わせた低重心パッケージに加え、ボディねじり剛性を約60%向上させた高剛性ボディや、ダブルウィッシュボーンリヤサスペンションの新採用などにより、走る楽しさや快適性が向上しました。
5代目プリウス(2023年)
※Z(HEV 2WD エモーショナルレッドⅡ)<オプション装着車>
5代目の新型プリウスは、よりワクワクするエモーショナルなデザインに。独自のアイコンである「モノフォルムシルエット」を引き継ぎながら、さらなる低重心化や19インチ大径タイヤを採用(Z、Gに標準装備)するなど、よりスタイリッシュなプロポーションへ生まれ変わりました。
フロントデザイン
※Z(HEV 2WD マスタード)
フロントデザインは、ハンマーヘッドをモチーフとした機能性とデザイン性を高次元で両立。
リヤデザイン
※G(HEV 2WD アッシュ)
リヤは薄型一文字のリヤコンビネーションランプを配し、プリウスの持つ先進性をさらに引き立てました。
カラー
ボディカラーは全8色の設定で、うち「アッシュ」と「マスタード」は新規開発。ソリッドカラーベースで、スポーティな印象を与えます。
新型プリウスの内装
※Z(HEV 2WD 内装色:マチュアレッド)
直感的な操作でドライビングを楽しめる室内空間は、圧迫感のない広々とした空間と運転に集中しやすいコックピットを両立。黒を基調した室内は、インストルメントパネルとシートステッチの加飾により、スポーティさと新しい上質感を両立しています。
※イルミネーション通知システム(イルミネーション[レッド]点灯イメージ)
※イルミネーション通知システム(イルミネーション[ブルー]点灯イメージ)
インストルメントパネルには「イルミネーション通知システム」をトヨタ初採用(※)。室内を彩るアンビエントライトとしてだけでなく、先行車発進お知らせや、走行中にプロアクティブドライビングアシストが作動対象を検知した時、通知システムとしてドライバーに注意を促してくれます。
※レッドはZの内装色マチュアレッドに標準装備。ブルーはZの内装色グラディエントブラック、Gに標準装備。Uに上級ファブリックシート表皮とセットでメーカーオプション
新型プリウスの馬力
※Z(HEV 2WD アッシュ)<オプション装着車>
「虜にさせる走り」を標榜する新型プリウスは、第5世代ハイブリッドシステムにより、低燃費かつ胸のすくような加速感やドライバーの思い通りに反応するレスポンスの良い走りを可能にしました。
プラグインハイブリッド車(PHEV)は、2.0Lプラグインハイブリッドシステムをトヨタ初採用。高効率のダイナミックフォースエンジンと高出力の駆動用リチウムイオンバッテリーの組み合わせで、従来型同等の低燃費を維持しつつ、従来型プリウスPHV(2017年2月モデルチェンジ)の122psの約1.8倍となる、223psものシステム最高出力を達成しました。
また、PHEVならではの力強い加速性能により、0-100km/h加速で6.7秒をマークするなど、スポーツカー並みの加速性能(GR86の0-100km/h加速:6.3秒)を実現。EV走行距離も従来型に比べ50%以上向上し、日常生活の大部分をEV走行だけでカバーできるようになりました。
一方、ハイブリッド車(HEV)が採用する2.0L/1.8L ハイブリッドシステムのシステム最高出力についても、2.0L車で196ps(2WD)と従来型比1.6倍の馬力となり、スポーティに生まれ変わりました。また最新のE-Fourを設定し、高出力モーターの採用などにより、雪道をはじめとする低μ路での登坂性能や旋回時の安定性がさらに向上しています。
第2世代TNGAプラットフォーム
※高剛性ボディ(プロトタイプ)
新型プリウスのエモーショナルなデザイン・走りを実現する「第2世代TNGAプラットフォーム」。これにより、低重心化や19インチ大径タイヤの採用(Z、Gに標準装備)を実現しました。
ボディの各所に補強を施し、より剛性を高め、静粛性も向上。足回りには改良を加えたサスペンションを採用するなど、乗った人を虜にさせる運動性能を備えています。
ソーラー充電システム(PHEV)
※プリウス(2.0L PHEV プロトタイプ マスタード)
プラグインハイブリッド車(PHEV)には、太陽光をより効率よく電気に変える第2世代のソーラー充電システムを設定。1年間で走行距離約1,250km分相当を発電します(※)。
※太陽光発電協会の定める「表示ガイドライン(平成27年度)」に基づき、駆動用バッテリーへの充電量を算出し、EV走行距離に換算
駐車中は発電した電力を駆動用バッテリーに充電し、走行のみならずエアコンなど、様々な機能に電力を供給します。また、走行中は発電した電力で補機バッテリー系統の消費を補います。
新型プリウスのグレード
※Z(HEV 2WD アティチュードブラックマイカ)<オプション装着車>
新型プリウスには、ハイブリッド車(HEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV ※2023年3月15日発売)の設定があり、さらにハイブリッド車は以下の4種類のグレード展開となっています。
- 先進の装備も充実した「Z」
- エモーショナルかつ装備を厳選した「G」
- 「進化」と「見守り」をサブスクサービスにプラスすることで、経済性を追求した「U」
- 法人向けの「X」
Z/Gは2.0Lモデルで走りと低燃費を両立、U/Xは1.8Lモデルで低燃費かつ価格を抑えたグレードです。
新型プリウスの燃費(ハイブリッド車)
※Z(HEV E-Four エモーショナルレッドⅡ)<オプション装着車>
Z | G | U(KINTO専用) | X(法人向け) | |
---|---|---|---|---|
2WD(FF) | 28.6km/L | 28.6km/L | 32.6km/L | 32.6km/L |
E-Four | 26.7km/L | 26.7km/L | 30.7km/L | 30.7km/L |
※WLTCモード燃費
※Z/Gは19インチタイヤ装着車、U/Xは17インチタイヤ装着車
新型プリウスのハイブリッド燃費は、Z/Gグレードが26.7~28.6km/L、U/Xグレードが30.7~32.6km/L。2.0Lモデル(Z/G)と1.8Lモデル(U/X)によって燃費が異なりますが、いずれもプリウスならではの高い環境性能を実現しました。
従来型プリウスと同等以上の低燃費を達成し、「トヨタの燃費のいい車ランキング」でも上位にランクインしています。
新型プリウスの価格(ハイブリッド車)
※U(HEV 2WD プラチナホワイトパールマイカ)<オプション装着車>
Z | G | U(KINTO専用) | X(法人向け) | |
---|---|---|---|---|
2WD(FF) | 370万円 | 320万円 | ※299万円 | 275万円 |
E-Four | 392万円 | 342万円 | ※321万円 | 297万円 |
※価格は税込み
※Uグレードは「KINTO Unlimited」でのご提供となり、車両参考価格を記載
新型プリウス(ハイブリッド車)の価格帯は、法人向けも含めると275万円~392万円の設定。最上位モデルのZが最も高く、G、U、Xと続きます。
参考までに、プリウスと同じくハイブリッド専用車で、2021年に新型が発売された「アクア」、2022年に発売された「クラウン(クロスオーバー)」と価格帯を比較してみました。
アクア | プリウス | クラウン(クロスオーバー) | |
---|---|---|---|
価格帯 | 199万7,000円~259万8,000円 | 275万円~392万円 | 435万円~640万円 |
※価格は税込み
異なる価格帯のようにみえる3車種ですが、アクアの最上位モデルとプリウスのエントリーモデルの価格は近く、また、プリウスの最上位モデルとクラウン(クロスオーバー)のエントリーモデルの価格が近いことがわかります。
このように各車種の最上位モデル・エントリーモデルで比較してみると、車選びの選択肢が広がるかもしれません。
新型プリウスのKINTOでの月額利用料
※U(HEV 2WD プラチナホワイトパールマイカ)<オプション装着車>
新型プリウスは、トヨタのサブスクリプションサービス「KINTO」でも取り扱っています。Uグレードについては新サービス「KINTO Unlimited」のみでのご提供で月額 1万8,480円(税込)~、従来からのサービス「KINTO ONE」で取り扱うGグレードは月額 2万9,480円~、Zグレードは月額 3万5,200円(税込)~となっています(※)。
※月額利用料は、初期費用フリープラン7年ボーナス加算16.5万円、最安値パッケージ、追加オプション無しの場合の金額(税込)
「KINTO Unlimited」で取り扱うUグレードと「KINTO ONE」で取り扱うZ、Gグレードの比較など、詳しくは「新型:プリウスKINTOでお取り扱い開始」をご参照ください。
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トヨタのサブスク「KINTO」について
ここからは、トヨタのサブスク「KINTO」について詳しくお伝えします。
KINTOは月々定額でトヨタ・レクサス・SUBARUの新車などをご利用いただける(※)サブスクリプションサービスを展開しています。
※一部取り扱いのない車種がある場合もございます
- トヨタの新車が対象の「KINTO ONE」
- レクサスの新車が対象の「KINTO for LEXUS」
- SUBARUの新車が対象の「KINTO ONE(SUBARU)」
- トヨタの中古車が対象の「KINTO ONE(中古車)」納期1ヶ月~2ヶ月!(東京・愛知・長野・大阪で提供、エリア順次拡大中)
- KINTO ONEにアップグレードとコネクティッドを加え、月額料金がリーズナブルになった「KINTO Unlimited」
などのサブスクリプションサービスを展開しています。
それぞれのサービスのベースとなるKINTO ONEを中心にご紹介します。
KINTO ONEとは?
KINTO ONEは、車両代金や登録諸費用のほか、自動車保険料(任意保険・自賠責保険)、各種税金、車検費用、正規販売店でのメンテナンス費用、所定の消耗品の交換費用、故障修理・故障時の代車費用などがコミコミ定額のサブスクリプションサービス。クレジットカード払いも可能です(※)。
※SUBARU車を契約の場合、月額のお支払いは口座振替のみのご利用となります
初期費用0円で気軽に乗り始められる「 初期費用フリープラン」と、 所定の申込金を契約時に支払うことで解約金が0円となる「 解約金フリープラン」の2つから選ぶことができます(※)。
※「KINTO ONE(中古車)」では、解約金フリープランのみ、契約期間は2年のみ
トヨタ・SUBARUの新車は3/5/7年、レクサスの新車は3年の契約期間となっており、契約期間中に割安な手数料で別の車に乗り換えができる初期費用フリープランのサービス「 のりかえGO(法人契約・レクサス車・SUBARU車・bZ4X専用プランは対象外)」もあります。
また、申込み~契約までインターネットで完結できます(販売店でのご相談も可能です)。
KINTO Unlimitedとは?
トヨタとKINTOが2022年12月7日に発表した「KINTO Unlimited」は、前段のKINTO ONEのサービス内容をベースに、車をお届けした後の「進化=アップグレード」と「見守り=コネクティッド」の2つの付加価値を追加することで車の価値を維持し、その分をサブスクの月額利用料の引き下げに充てることでリーズナブルにKINTOをご利用いただけます。
KINTO Unlimitedは新型プリウスUグレードよりスタートし、2024年1月からヤリス、ヤリス クロスでも提供が始まりました。お客様からの反響などを踏まえて、今後、ほかの車種にも拡大していく予定となっています。
充実したカーライフを送るためのひとつの手段として、KINTOの利用も検討してみてはいかがでしょうか?
新型プリウスのまとめ
ハイブリッドカーの普及を牽引し続けてきたプリウスは、これからも愛される車として、「一目惚れするデザイン」と「虜にする走り」を併せ持つエモーショナルなプリウスへと進化しました。
従来型プリウスと同等以上の低燃費を達成しつつ、システム最高出力をアップ。スポーティな動力性能にあわせ、新たに開発された第2世代TNGAプラットフォームで大径タイヤを採用(Z、Gに標準装備)し、低重心化も実現しました。フルモデルチェンジした新型プリウスに、ぜひ注目してください。
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