トヨタ車&レクサス車解説
”隠れプリウス”も紹介!新型プリウスの開発責任者にこだわりを聞く
「こ、これは!プリウスだけどプリウスじゃない・・・!」
先日、富士スピードウェイのショートサーキットで実施した撮影会に立ち会い、初めて新型プリウスを見たときの率直な感想です。走っている姿を遠くに見ると、どこの新しいスポーツカー?と感じ、でも近くに来ると、確かにプリウスの面影がどことなく残っているような。
”プリウス”という車名は「先駆け」という意味なんだそうです。その言葉通り、1997年に発売された初代は、量産型ハイブリッド自動車として世界初登場し、歴代のプリウスも燃費の代名詞のような印象を持っています。
そんなイメージがいい意味で一新された新型プリウス。昨年11月のワールドプレミアでお目見えしたときに、画面越しにときめいたのは私だけではないはず!
新型プリウスには、Z・G(2.0L)、U・X(1.8L)のグレードがあり、今回KINTOでは、Uグレード(1.8L)を新サービス「KINTO Unlimited」の最初のモデルとして取扱いを開始しました。
「デザインも走りもすごい!」と話題を呼んでいる、そんな新型プリウスの開発責任者である、トヨタ自動車株式会社 大矢賢樹さんに、KINTO広報のオカベが色々と聞いてみました。
▲トヨタ自動車株式会社 大矢賢樹さん、とても気さくに教えてくださいました!
新型プリウス、まずデザインがすごいカッコイイです!
(大矢さん、以下敬称略)
次のプリウスはタクシーであるべき、と最初に社内で言われたのに対し、開発陣は「愛車としてエモーショナルな体験を提供できるクルマ」であるべきだと考えました。従来の開発スタイルは各領域で検討した上で調整していましたが、今回の新型プリウスではベストのクルマを目指し、開発当初から各領域が一同に会し”ワンチーム開発”で進めました。その結果、領域を超えた議論ができ完成度も増したと思っています。
走りの部分は「虜にさせる走り」をキーワードにしました。先行してアグレッシブなデザインをつくり、走りの開発メンバーに先にデザインを見せたところ、これは走らせないとまずい!と頑張ってくれました。カッコいいクルマが走らないのはやっぱりクルマとしてダメですからね。
「Hybrid Reborn」をコンセプトに、「一目惚れするデザイン」と「虜にさせる走り」を併せ持ったエモーショナルなプリウスへと進化。愛車として長くご愛用いただけるクルマを目指しました。
プリウスならではのモノフォルムシルエットを継承しつつ、ワイド&ローなスタンスと大径タイヤの採用で、感性に響くスタイリッシュなデザイン
第5世代ハイブリッドシステムと、第2世代TNGAプラットフォームの採用で、ずっと乗っていたくなる、気持ちのいい走りを実現。
タクシーにせよ、といった社内意見にあえて挑戦した今回のチャレンジ。ワールドプレミアの発表後、トヨタ社内から”グレートジョブ!”とのお声を受けたと、大矢さんは語っていました。
低重心のスタイルは、まるでスポーツカーのようです!
(大矢氏)ピラー(クルマのボディとルーフ(屋根)をつなぐ柱)を寝かせたことで重心が低くなり、より流線形でスポーティな印象になったと思います。
▲リヤに流れるサイドの面もスタイリッシュで素敵!(写真は2.0L(2WD))
▲ちなみに現行プリウスのサイド
▼リヤの印象も様変わり。細幅横長テールランプが先進的な印象に(写真は1.8L(2WD))
▲参考までに現行プリウスのリヤデザイン
インテリアのひとつのポイントは、メーターをハンドルの上から見るタイプに変えたこと。できるだけ運転に集中するような配置ですし、新しさも感じていただけると思います。目線移動が少ないと運転していても安心につながるのではないでしょうか。
フェンダー(タイヤの上部や周辺を覆うように付けられた部分)との隙間やホイールのインセット(ホイール全幅の中心線から取り付け面までの距離が外側にあること)も、純正にしてはかなり攻めた設定にしました。ホイールの出面が車体ギリギリとなり、かっこよくなっていると思います。
▲写真は2.0L(2WD)
さらなるこだわりポイント教えてください!
(大矢氏)デザインや走りについては色々な記事も出ているので、KINTOさん用にちょっとおもしろい情報を。
そういって、“隠れプリウス”をこっそり教えていただきました。こんなにカッコいいクルマなのに開発陣の遊び心も隠されているのか!とワクワクしながら、ネタバレしてしまうとおもしろくないからと、一部を教えてもらいました。
▲運転席の上に「PRIUS」
▲フロントガラス中央あたりにプリウスマーク
▲運転席のドアを開けると横にプリウスマーク
▲リヤガラスの電熱線が「PRIUS」(氷が張るとPRIUS文字に溶けていくそう)
こんな感じで全部で26個も隠されているそう。ぜひ新型プリウスを見るチャンスがあれば探してみてくださいね!
他にもこんなデザインのこだわりも。こちらは新型プリウスから使う”BEYOND ZERO”アイコンバッジ、宇宙船から見た地球だそうです。
▲成層圏をあらわし、上が宇宙・下が地球
※「HEV」
“Hybrid Electric Vehicle” の略称で、ガソリンエンジンと電動モーターの2つの動力を搭載するハイブリッド車のこと
細やかな心遣いがされたデザインもご紹介いただきました。
スマホが充電できるよう、サイドトレイが備えつけられているのですが、コンソールボックス内のコンセントから充電する際、コードの溝がありました。ボックスのふた側にも溝があり、コードが潰れない、まさに痒い所に手が届くデザインで使い勝手が良くて最高!と共感しました。
▲スマホが置かれたサイドトレイと、その下にコード用の溝
▲ボックスのふたにはコードが干渉しない溝もありました
最後に、KINTOで新型プリウスをご検討されている方にメッセージをお願いします!
(大矢氏)1.8LのほうにはKINTOとコラボしたUグレードを設定していまして、「KINTO Unlimited」という新しいチャレンジをしていきます。
クルマの性能がどんどん進化していく中、乗り換えないと新しい機能のついたクルマには乗れないんですけど、今回のプリウスではアップグレードを見越した「アップグレードレディ設計※」という新しいクルマの作り方をしました。これにより、クルマのご利用期間中でもハードウェアのアップグレードが格段にやりやすくなります。
※アップグレードレディ設計
配線の調整やセンサーの取り付けなど、アップグレードに必要な施工作業の大部分をクルマにあらかじめ織り込んでおくことで、実際に行う作業を簡素化。作業にかかる時間を大幅に短縮することにより、全国で施工のご対応が可能となり、アイテムの選択肢も広がるため、多くのお客様に「進化」をご提供できるようになります。
また、お客様が運転する際のデータを、トヨタのコネクティッド技術を用いて収集・分析します。安全な運転や燃費の向上につながるポイントはお客様ごとに異なるので、専用のアプリを通してアドバイスしていきます。
例えば、クルマごとの使用状況に合わせたタイミングでエンジンオイルの交換などのメンテナンスをご提案。「コネクティッドドライブトレーナー」と「コネクティッドカーケア」により、お客様とクルマ双方を”見守り”ます。
これらのアップグレードとコネクティッドにより維持される残価分を、あらかじめ月額利用料を引き下げお客様に還元します。1.8Lは燃費と走りも両立しているので、ぜひ楽しんで乗っていただければなと思っています。
(詳細はこちら)
ちなみに大矢さんのおすすめボディカラーを聞くと、「マスタード」とのこと!ご自身のスマホもイエロー、愛車もオレンジ、とビタミンカラーがお好きとのことでした。確かに、ワールドプレミアでもひと際目を引いたカラーで素敵です。
▲写真はボディカラー「マスタード」/ Zグレード
大矢さん、お忙しい中で本当にありがとうございました!
ちなみにこの日撮影した、新型プリウスの試乗インプレッション動画もぜひご覧ください。
注記
・今回記事内で紹介した新型プリウスの画像のうち、撮影車両はプロトタイプです。実際の販売仕様とは異なります。
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