車のサブスク解説
車のメンテナンス、自分でできる/プロに任せるべきことは?
※記事公開時の情報に基づいており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください
車のメンテナンスが重要な理由
車は様々な部品で構成され、風雨や高温・低温下などの過酷な状況で使用されています。
車の性能をフルに発揮させ、トラブルの兆候をあらかじめ察知して未然に防ぐためには、こまめなチェックが必要です。特にオイル・水類をはじめとした消耗品は、定期的なメンテナンスが不可欠です。
具体的なメンテナンス項目について、自分でできるものとプロに依頼すべきものに分け、それぞれどんなメンテナンスがあるのかを見ていきましょう。
自分でできる車のメンテナンス一覧と頻度
メンテナンスと聞くと工具や専門知識など、難しいことを考える方も多いかもしれませんが、自分でもできるメンテナンスは意外と多くあります。
洗車
洗車は、車のメンテナンスでは基本中の基本です。埃や汚れを落とすことで愛車をきれいに保つだけでなく、ボディの細かい傷も見つけやすくなります。
長年車に乗っているとボディにサビが生じることもありますが、こまめにボディを洗車していればサビの要因も早い段階から発見可能です。
また車をきれいに保つことで、気持ちよく愛車に乗り続けられるでしょう。
頻度
洗車の頻度は月に1回程度が目安とされていますが、汚れが目立つ場合は都度洗車するように心がけましょう。
タイヤの空気圧チェック
タイヤの空気圧が低いと、最悪の場合、バースト(※)を起こしてしまい大事故にもつながりかねません。一方で空気圧が高すぎればタイヤが偏摩耗する原因となり、振動や騒音などの影響が出てしまいます。
※バーストとは走行中に突然タイヤが破裂する現象
したがってタイヤの空気圧を適正に保つことは、車全体をベストコンディションに保つために重要といえます。
空気圧は乗用車の運転席側ドア付近に記載されている、適正空気圧の数値に合わせて充填するのが基本で、ポンプを使えば自宅の駐車場やガレージでも対応できます。ガソリンスタンドで給油した際も無料で空気圧チェックや空気の充填をしてもらえるので、給油の際はスタッフに一声かけてみましょう。
頻度
タイヤ空気圧チェックの頻度は月に1回程度が目安とされています。ガソリンスタンドでの給油時や販売店・整備工場などで定期的にチェックするようにしましょう。
ウィンドウォッシャー液の補充
ウォッシャー液はワイパーと併用して、フロントウィンドウやリヤガラスの汚れを落とす役割を持っています。ウォッシャー液がなくなるとウインドウの汚れが十分に落ちず、前方の視界が確保しづらく危険です。
そのため残量を常にチェックしておき、ウォッシャー液のタンクが空になる前に補充しましょう。ガソリンスタンドでも給油ついでに補充してもらえますが、ガソリンスタンドによっては無料の場合と有料(数百円)の場合があるようです。
やり方は簡単で、ボンネット内にあるウォッシャー液のタンクで残量を確認して不足分を補充するだけ。補充のためだけに自動車販売店やディーラー、自動車整備工場に行くのは手間がかかりますし、メンテナンス費用を抑えるためにも、ウォッシャー液の補充は自分で行いたいポイントです。
頻度
ウィンドウォッシャー液の使用頻度や量は季節や人などによって異なりますが、点検頻度は月に1回程度が目安とされています。
ワイパーゴムの交換
ワイパーは雨天時やウィンドウが汚れたときに前方や後方の視界をクリアにし、安全に走行するための重要な役割を担っています。ゴムの劣化が進むと拭きムラによって良好な視界を確保できなくなるおそれがあるため、早めの交換が必要です。
ワイパーはゴム単体で交換することが可能です。ワイパーゴムの寿命は約1年なので、原則としては毎年ゴムを替える必要があります。しかし使用状況によっては早めの交換が必要になるので、拭き取り具合を常にチェックしておきましょう。
またゴムだけを交換する場合はワイパーラバーの状態もチェックして、ひび割れや変形などがあれば交換しましょう。
頻度
上記の通り、ワイパーゴムの交換頻度は1年に1回程度が目安とされています。
エアコンフィルター(クリーンエアフィルター)の掃除・交換
カーエアコンは走行中の外気を取り入れて冷却し、汚れた空気をフィルターできれいにするため、使い続けているとフィルターが目詰まりを起こします。
機能が低下したままエアコンを使用すると空気の循環も悪化してしまうため、1年に1回はフィルター交換をしましょう。
エアコンフィルターは、車種によって取り付けられている場所が違います。代表的な場所はグローブボックスやセンターコンソールの裏です。自分で触れる機会が少ない場所ですが、フィルターの取り外しは、一度方法が分かってしまえば比較的簡単です。取扱説明書で事前に場所を確認しておきましょう。
頻度
エアコンフィルター交換頻度は1年に1回程度、もしくは10,000km走行が目安とされています。
エアフィルター(エアクリーナーエレメント)の清掃・交換
エアフィルターはエンジンに吸い込まれる外気をろ過します。空気中の塵や埃を吸収するため、長期間使用すると汚れてしまいます。
ボンネットを開け、エアフィルターが入っているボックスの留め具を外し、カバーを開けると、エアフィルターを取り出せます。ただし、車種によってはボンネット内が狭かったり、エアフィルターが入っているボックスに手が届かない場合も考えられますので、心配な場合は無理せずプロに任せるようにしましょう。
頻度
エアフィルター(エアクリーナーエレメント)の交換時期は50,000km走行(シビアコンディション:25,000km走行)が目安とされています。
プロに任せる車のメンテナンス一覧と頻度
前項では自分でもできる車のメンテナンスを紹介しましたが、プロに任せた方がいい項目もあります。初心者が行うと思わぬトラブルが起きる可能性もあるため、費用をかけてでもプロに頼んだ方が安全です。
具体的な項目を、ひとつずつ見ていきましょう。
ヘッドランプのバルブ交換
ヘッドランプに使用される光源は、ハロゲン・HID・LEDの3種類でHIDやLEDはハロゲンに比べて消費電力が少なく、さらにLEDは寿命が長く発熱量も低いことが特長です。
交換については、ランプの種類によって交換方法が異なったり配線の取り回しも必要であったり、また、そもそも現在の車に採用されるヘッドランプの寿命は長くなっておりバルブを交換する機会は頻繁で無いため、定期点検や車検のときにプロにチェックしてもらえば十分といえます。
頻度
ヘッドランプバルブの交換頻度はヘッドランプの種類や使用頻度などによって異なります。定期点検や車検の際にチェックしてもらいましょう。
エンジンオイルの交換
エンジンオイルはエンジン内部の潤滑機能の役割を果たします。エンジンの調子を保つためにも、エンジンオイルの適切な交換は重要です。
エンジンオイルの交換は車両のジャッキアップを必要とする場合があります。さらに、廃オイル処理などの作業もあるため、プロに頼んだ方が安全でしょう。
交換作業のついでに車のコンディションを軽くチェックしてもらうという意味でも、オイル交換はプロに任せておくのが安心です。
頻度
車のエンジンオイル交換時期・距離の目安についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
オイルフィルターの交換
エンジンオイルをより効果的に作用させるため、オイルをフィルターでろ過して汚れを取り除く必要があります。フィルターが目詰まりを起こすと、機能が低下してエンジンに損傷を与える恐れがあるため、定期的な交換が必要です。
エンジンオイル交換の際にオイルフィルターも交換することが推奨されています。
頻度
オイルフィルターの交換時期の目安についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
ブレーキフルードの交換
ブレーキフルードは高温にさらされているため、劣化しやすいという特徴があります。
高いブレーキ機能を維持して安全にドライブするためには、早めの交換が必要になりますが、ブレーキ周りは重要保安部品に指定されています。
ブレーキの不具合は生死に関わるため、ブレーキの整備は決して自分で行わずにプロに依頼しましょう。
頻度
ブレーキフルードの交換時期は2~3年もしくは20,000~30,000km走行が目安とされています。
タイヤのローテーション・交換
車にタイヤを取り付ける際は確実に固定する必要があり、そのためにはトルクレンチという専用工具が必要になります。
タイヤをローテーションすることによって、タイヤの寿命を延ばせますが、自分でローテーションする際は2輪同時のジャッキアップやローテーションの位置など確認することが多々あります。
また寒冷地では、冬期間はスタッドレスタイヤに交換しておくことが一般的で、自動車整備工場に交換を依頼すれば、有料でオフシーズンのタイヤを保管してもらえる場合もあります。
車を購入する際に、タイヤ交換を任せられる業者を探しておきましょう。
頻度
車のタイヤ交換時期の目安についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
バッテリーの交換
バッテリーをショートさせてしまう危険性や、自分で交換した場合の処分方法や費用などを考慮すると、バッテリーの手配を含めてプロに依頼することをおすすめします。
JAF出動理由の3件に1件はバッテリートラブルとされており、近年はバッテリー性能の向上によって劣化症状がわかりにくくなっているため、定期的な診断と交換が必須です。
頻度
車のバッテリー交換時期は3年が目安とされています。より詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
冷却水のチェック
冷却水のメンテナンスには補充と交換があります。補充はそれほど難しくはないため自分でもできるメンテナンスですが、交換は点検すべき部分も多いため、プロに依頼したい作業です。
冷却水には熱くなったエンジンを冷やす重要な役割があります。量が不足するとエンジンがオーバーヒートを起こし、ラジエーター破損の原因になります。
補充方法は簡単で、冷却水のタンクを見て量がMINとMAXの間にあるかどうかを確認してから、足りない場合は注ぎ足します。冷却水のチェックするときは、必ずエンジンが冷えているときに行ってください。
冷却「水」という表記をしていますが、現在の車にはロングライフクーラント(LLC)が採用されており、LLCの寿命も延びているため普段は極端に量が減っていないかを確認しておけば十分です。
交換して排出された冷却水は産業廃棄物として処分しなければなりません、また全量交換の場合はラジエーターの洗浄なども必要になるため、交換するときはプロに依頼しましょう。
頻度
冷却水の交換時期は2~3年が目安とされています。冷却水の種類などによって頻度も変わるため、定期点検や車検の際にチェックしてもらいましょう。
車のメンテナンスを依頼できる業者の種類
前項ではプロに依頼したいメンテナンスを紹介しましたが、実際に依頼するときはどこに連絡すればいいのか迷う方も多いのではないでしょうか。
依頼先として考えられる業者を、いくつか取り上げて紹介します。
自動車販売店・ディーラー
新車や中古車を販売店もしくはディーラーから購入した場合は、その店にそのままメンテナンスを依頼するのが、最も安心できる選択肢になります。
中古車では一部例外がありますが、基本的に取り扱うメーカーが決まっているため、特殊な技術を要する車種でも安心してメンテナンスを頼めます。
カー用品店
カー用品店ではエンジンオイルをはじめとした様々なパーツを販売していますが、購入の際に工賃を追加すれば、買ったものをその場で取り付けてもらえます。
常にメンテナンスを受けられるわけではありませんが、オイル類やパーツを購入するときに利用するのはおすすめです。
また、車検整備などにも対応している店舗もあります。用品を購入する前に、どの程度のメンテナンスに応じてもらえるのかチェックしておきましょう。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドでも、メンテナンスや整備をしてもらえます。
最近ではガソリンの補充だけでなく、メンテナンスやカーリースなど車に関する幅広いサービス展開をする店舗も増えています。洗車やオイル交換はもちろん、ボディのコーティング加工や車検整備なども手がけている場合もあるので、ガソリンスタンドに寄った際に相談・依頼できます。
定期的に通っているガソリンスタンドがある方は、検討してみてはいかがでしょうか。
自動車整備工場
自動車販売店やディーラーは通常、自社で取り扱うメーカーしか対応していませんが、自動車整備工場は様々なメーカーのメンテナンスに対応しています。自分の車のメーカー、車種が対応しているかどうか、あらかじめ確認するとよいでしょう。ただ、どこまでの依頼に対応可能なのか、その技術力も含めて確認する必要があります。
車のメンテナンス費用一覧
ここまでメンテナンス項目や依頼先などを紹介してきましたが、実際に作業を依頼したときはどのくらいメンテナンス費用がかかるのでしょうか。あくまでも目安としての一例ですが、最低価格帯からの費用感を車のメンテナンス一覧としてまとめました。
オイル交換 | 4,000円前後~ |
---|---|
オイル交換+オイルフィルター交換 | 5,000円前後~ |
バッテリー交換 | 18,000円前後~ |
ブレーキフルード交換 | 5,000円前後~ |
タイヤ交換 | 9,000円前後/本~ |
冷却水交換 | 4,000円前後~ |
※目安の費用感は「税込/工賃込/国産車/コンパクトカー/ガソリン車」を想定
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車のメンテナンス費用を安く抑えるためのコツ
上記の通り車のメンテナンスにはどうしても料金がかかりますが、工夫することで少しでも費用を安く抑えたいところです。車のメンテナンス代を抑えるためのコツをいくつか紹介します。
可能な範囲のセルフメンテナンスを行う
メンテナンス項目については、すでに紹介したように自分でできることとプロに任せた方がいいことがあります。
このうち自分でできるメンテナンスは、一度挑戦すれば不安なく作業できます。まずは洗車やワイパーゴムの交換などから少しずつ自分でできるメンテナンスを増やしてみてはいかがでしょうか。
メンテナンスをこまめに行う
こまめな点検やメンテナンスも、トータルの出費を抑えるためには重要なポイントです。
自分で作業する場合や、プロに依頼する場合にも共通しますが、点検やメンテナンスをまめにしておけばトラブルを未然に防ぐとともに、故障の際も最小限の被害で済みます。
早めの対応をしておけば、結果的にはメンテナンス費用を抑えることにつながります。
低価格で高品質な業者にメンテナンスを依頼する
作業工賃が安い業者を探すことも、もちろん出費を抑えるためには重要なポイントです。しかし料金だけで業者を選んでしまうと、作業の質が落ちる場合もあります。
よって、整備の質が高い業者を探しておくことも、長期的にメンテナンス費用を抑えることにつながります。特に優良な自動車整備工場を見つけた場合は 車種やメーカーが変わっても継続してメンテナンスしてもらえるメリットが挙げられます。
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面倒なメンテナンスもKINTOならラクラク!
ここまで車のメンテナンスについて様々な角度から紹介してきましたが、部品代や工賃などを全て考慮すると、それなりに費用がかかります。
自分でメンテナンスをすれば工賃を節約できますが、当然その分手間がかかります。またメンテナンスのタイミングを自分で管理する必要があるため、負担を感じる方もいるのではないでしょうか。
そんなときに検討したいのが「KINTO」です。
KINTOのメンテナンス内容
KINTOの定額料金の中には定期的なメンテナンス費用も含まれていますが、メンテナンスの内容は、エンジンオイルやオイルフィルターはもちろん、各種ブレーキ類やタイヤまでを網羅。安心してトヨタ車やレクサス車を利用することができます。
詳しい点検内容については、KINTO公式ページでご確認ください。
定期メンテナンスの時期をKINTOが教えてくれる
KINTOでは、定期的なメンテナンスの時期を気にする必要がありません。
KINTOの申し込みはネット上ですべて完結しますが、納車以降のやり取りは最寄りのトヨタ販売店と行うことになります。定期点検や車検の時期が近づくとトヨタ販売店から連絡がくるので、スケジュール調整のうえメンテナンス日に車に乗って販売店に行くだけです。
また定期メンテナンスの情報は、My KINTOのページからも随時確認することができるので安心です。
車のメンテナンスまとめ
今回はメンテナンス項目の中から一部を紹介しました。「安全」に、そして「愛着」をもって車に乗り続けるためにも、こまめなメンテナンスを心がけましょう。
また車のメンテナンスも含め、できるだけで手間なくトヨタの新車に乗りたい方は、KINTOの利用も検討してみてはいかがでしょうか?
よくある質問
自動車整備工場とは?
自動車整備工場とは、その名のとおり『自動車の整備を行う工場』です。具体的には、自動車の分解整備に必要な設備や機器を所有し、自動車整備士の資格を持つ作業員が在籍した、地方運輸局長から承認を受けている事業者のことを指します。
自動車整備工場では、車の日常点検や整備、メンテナンス、車検などを行っています。作業範囲は工場によって異なり、『点検や整備をメインにしている工場』『車検をメインにしている工場』『板金塗装などのボディ修理がメインの工場』などバラエティ豊かです。自動車整備工場の中には板金工場を持つ、または板金工場と提携しているところがあり、板金修理まで幅広く行っている場合もあります。
車検とは?
車検とは「自動車検査登録制度」または「自動車継続検査」の略称、車の所有者・使用者などを国が認め、「自動車保安基準」に適合しているのかを、定期的に検査する制度。一定期間ごとに実施される検査に合格すると、車検証(自動車検査証)と車検シール(検査標章)が交付されます。
車検に通っていない車や、有効期限切れの車を公道で走らせることは違法です。有効期限が心配な場合は、車検証またはフロントガラスの車検シールで有効期限をチェックしましょう。
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