クルマとお金
車のタイヤ空気圧、適正値はどれくらい?点検頻度や確認方法も
車の基本性能である「走る、曲がる、止まる」を支え、命を乗せていると言っても過言ではない部品がタイヤです。車のタイヤは、車種ごとに設定されている「指定空気圧」というものがあり、適正な空気圧にしておかなければ、燃費の悪化、タイヤの偏摩耗や片減り、バーストなどを起こしてしまうことがあります。
そこで本記事では、車のタイヤ空気圧を適正にしておかなければならない理由、空気圧の確認方法や点検頻度などを解説します。安全に車に乗るためにも、この記事を参考にしてみてください。
※記事公開時の情報に基づいており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください
空気圧をこまめに点検しないといけない理由
タイヤの空気圧を点検する理由のひとつに、「安全に車を走らせるため」ということが挙げられます。また、車およびタイヤ本来の性能の維持や、燃費への悪影響(指定空気圧より低い場合)など、タイヤの空気圧が適正でない場合、車に様々な影響があるため、タイヤ空気圧の定期的な点検はとても大切です。
では、タイヤの空気圧が低すぎたり、高すぎたりするとどのようなことが起きるのでしょうか。まず、タイヤの空気圧が車の走りにどのような影響を及ぼすのか解説します。
タイヤの空気圧が低いとどうなる
タイヤの空気圧が低いと、タイヤの故障を誘発します。具体的には、偏摩耗(タイヤのショルダー部の摩耗など)、燃費の悪化、操縦安定性の低下、バースト、スタンディングウェーブ現象(※)などです。このような危険があるため、タイヤの空気圧が低すぎるのは良くありません。
※スタンディングウェーブ現象とは…タイヤの空気圧が低い場合、接地面がつぶれてショルダー部への負荷が大きくなる。この状態で高速道路を走行すると、タイヤのたわみが波状になるのが「スタンディングウェーブ現象」。スタンディングウェーブ現象が起きると、タイヤがバーストすることもある
逆に、タイヤの空気圧が高すぎるとどうなる
タイヤの空気圧が高すぎると、タイヤ接地面の中央のみ摩耗する偏摩耗、乗り心地の悪化を招くほか、傷を受けやすくなり、コード切れやバーストに至る場合もあるため、タイヤの空気圧が高すぎるのも良くないといえるでしょう。
タイヤに関するトラブルはどのくらいあるのか?
タイヤに関するトラブルは、一般道路・高速道路ともに数多く発生しています。JAFのデータによると、2021年度のロードサービス出動ランキングトップ10の中に「タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足(※)」が上位にランクインしています。
※パンクとは空気が少しずつ抜けること、バーストとはタイヤが突然破裂すること、エアー圧=空気圧
2021年度のJAFロードサービス出動ランキング(四輪)は次のとおりです。
一般道路
1位:過放電バッテリー
2位:タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足
3位:落輪・落込
4位:破損/劣化バッテリー
5位:キー閉じ込み
6位:事故
7位:燃料切れ
8位:発電機/充電回路
9位:スタータモータ
10位:ハンドルロック・キー作動機構
高速道路
1位:タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足
2位:燃料切れ
3位:事故
4位:過放電バッテリー
5位:発電機/充電回路
6位:キー閉じ込み
7位:オートマチックミッション
8位:破損/劣化バッテリー
9位:エンジンオイルの不足・補充
10位:クラッチ機構(ロッド、ワイヤー含む)
合計
1位:過放電バッテリー
2位:タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足
3位:落輪・落込
4位:破損/劣化バッテリー
5位:キー閉じ込み
6位:事故
7位:燃料切れ
8位:発電機/充電回路
9位:スタータモータ
10位:ハンドルロック・キー作動機構
※参照元:JAFロードデータ救援データ2021年より
JAFロードサービス出動ランキングのデータからもわかるように、一般道路・高速道路ともに「タイヤのパンク、バースト、エアー不足」によるトラブルが多いことがわかります。
適正な空気圧(指定空気圧)の調べ方は?
車のタイヤ空気圧の適正値は、運転席のドアの内側付近に記載されていることが多く、車種によっては給油口の蓋の裏側に記載されている場合もあります。もし、運転席付近や給油口付近にタイヤ空気圧のステッカーがない場合には、車の取扱説明書で確認しましょう。
タイヤの空気圧は、車種とタイヤの組み合わせによって数値が異なる場合があります。そのため、タイヤサイズも合わせて確認しておきましょう。
タイヤ空気圧の表記例
フロント290kPa、42psi、リア290kPa、42psi
※kPa、psiはともに圧力の単位。車によっては「kg/cm3」で表記される場合もある
上記写真のように、車によっては乗車人数や荷物の量など条件に応じて複数の空気圧が記載されている車種があります。車の使い方に合わせて空気圧を調整しましょう。
タイヤの空気圧の点検頻度は?
タイヤ空気圧の点検頻度は、各タイヤメーカーのホームページなどを見ると、1ヶ月に1回を推奨しているケースが多いです。その理由は、タイヤの空気圧が1ヶ月に約5%(約10〜20kPa程度)自然低下するとされているためです。定期的に点検を行い、適正な空気圧を維持するよう心がけましょう。
正しい空気の充填方法
タイヤの空気圧を点検・充填するときは、次の手順で行います。
- エアバルブのキャップを外す
- 空気充填機をバルブに押し当てる(この時に空気が漏れないようしっかり押し当てることがポイント)
- 現在の空気圧を確認し、必要に応じて空気を入れたり抜いたりする
- 空気圧の調整が終わったら素早く空気充填機を外す(押し当てる力を緩めるように取り外すと空気が漏れてしまう場合があります)
- エアバルブのキャップを締める
空気圧の調整は、タイヤが冷えた状態(冷間)で行うことをおすすめします。タイヤが冷えている状態とは、走行後約2時間程度経過したタイミングです。ドライブ中など走行でタイヤが温まった状態は、タイヤ内の空気が温まって膨張し空気圧が上がっています。この状態でメーカー指定の空気圧に調整すると、タイヤが冷えた際に空気圧が下がってしまいます。そのため、タイヤが冷えた状態で空気圧の調整を行うことが大切です。
もし、タイヤが温まっている状態(温間)で空気圧の調整をする場合は、メーカーが推奨する空気圧に30kPa(0.3kg/cm³)加算して調整しましょう。その場合、タイヤが冷えた時に再度空気圧を点検してください。
また、自然低下を見込んで空気圧を少し高めに調整する場合は、指定空気圧0~+20kPa(0.2kg/cm³)の範囲内で調整することをおすすめします。
タイヤの空気はどこで入れる?
タイヤの空気は、ガソリンスタンドやタイヤ専門店などで入れることができます。それぞれどのようにタイヤの空気を入れるのか解説します。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドの場合は、セルフで入れる場合とスタッフに空気圧調整の依頼をして入れてもらう場合の2パターンがあります。近年では、セルフで入れるタイプが増えてきているため、自分で空気圧の調整ができるよう、適正空気圧の確認やエアゲージの見方を知っておくとよいでしょう。
ディーラー
ディーラーの場合、法定点検や車検などの点検の際に合わせて空気圧の調整をしてくれるほか、空気圧点検のみでも来店OKなところがあります。タイヤに異常があるときはもちろん、空気圧にも不安があれば相談してみるといいでしょう。
タイヤ専門店、カー用品店
タイヤ専門店やカー用品店では、スタッフに依頼をするとタイヤの空気圧をチェックしてくれるケースが多いです。また整備工場を併設している場合には、車の点検と合わせて空気圧もチェックしてくれるケースもあります。こちらも、まずは気軽に相談してみてください。
DIY(電動エアコンプレッサー)
電動エアコンプレッサーを使ってタイヤの空気を入れることもできます。ただし、電動エアコンプレッサーを使うときは、エアゲージで空気圧を確認できるタイプを選んで使うようにしましょう。エアゲージがないタイプの場合、空気の入れすぎによってバーストしてしまう可能性があります。
タイヤの空気圧まとめ
タイヤの空気圧を適正に保つのは、乗り心地や走行性能に影響するだけでなく、命を守るためにも必要です。上記で解説したように、車のタイヤ空気圧は、1ヶ月で約5%も自然低下するため、毎月1回タイヤの空気圧を点検しましょう。タイヤの空気圧チェックは、慣れてしまえば数分でできる簡単な点検です。自分の身を守るためにもタイヤ空気圧の定期点検を実施することをおすすめします。
さて、タイヤは空気圧以外にも、車のメンテナンスはとても重要です。最後にメンテナンス費用も月額料金にコミコミのKINTOについて紹介します。
KINTOは月々定額でトヨタ・レクサス・SUBARUの新車などをご利用いただける(※)サブスクリプションサービスを展開しています。
※一部取り扱いのない車種がある場合もございます
- トヨタの新車が対象の「KINTO ONE」
- レクサスの新車が対象の「KINTO for LEXUS」
- SUBARUの新車が対象の「KINTO ONE(SUBARU)」
- トヨタの中古車が対象の「KINTO ONE(中古車)」納期1ヶ月~2ヶ月!(東京・愛知・長野・大阪で提供、エリア順次拡大中)
- KINTO ONEにアップグレードとコネクティッドを加え、月額料金がリーズナブルになった「KINTO Unlimited」
などのサブスクリプションサービスを展開しています。
それぞれのサービスのベースとなるKINTO ONEを中心にご紹介します。
KINTO ONEとは?
KINTO ONEは、車両代金や登録諸費用のほか、自動車保険料(任意保険・自賠責保険)、各種税金、車検費用、正規販売店でのメンテナンス費用、所定の消耗品の交換費用、故障修理・故障時の代車費用などがコミコミ定額のサブスクリプションサービス。クレジットカード払いも可能です(※)。
※SUBARU車を契約の場合、月額のお支払いは口座振替のみのご利用となります
初期費用0円で気軽に乗り始められる「 初期費用フリープラン」と、 所定の申込金を契約時に支払うことで解約金が0円となる「 解約金フリープラン」の2つから選ぶことができます(※)。
※「KINTO ONE(中古車)」では、解約金フリープランのみ、契約期間は2年のみ
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また、申込み~契約までインターネットで完結できます(販売店でのご相談も可能です)。
KINTO Unlimitedとは?
トヨタとKINTOが2022年12月7日に発表した「KINTO Unlimited」は、前段のKINTO ONEのサービス内容をベースに、車をお届けした後の「進化=アップグレード」と「見守り=コネクティッド」の2つの付加価値を追加することで車の価値を維持し、その分をサブスクの月額利用料の引き下げに充てることでリーズナブルにKINTOをご利用いただけます。
KINTO Unlimitedは新型プリウスUグレードよりスタートし、2024年1月からヤリス、ヤリス クロスでも提供が始まりました。お客様からの反響などを踏まえて、今後、ほかの車種にも拡大していく予定となっています。
充実したカーライフを送るためのひとつの手段として、KINTOの利用も検討してみてはいかがでしょうか?
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