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「コンパクトカー」でも車中泊できる? アウトドアライターにポイントや工夫を聞いた【初心者向け】
どのぐらいのサイズのクルマなら車中泊ができるかな――。
車中泊をしてみたいけど、自分のクルマはコンパクトカーだから――。
車中泊をしてみたいけど、自分のクルマでできるのかが気になる人もいるのでは?
そんな車中泊初心者に向けて、アウトドアライターのみーこパパさんが解説します。
※記事公開時の情報に基づいており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください
コンパクトカーは車中泊に向いていないと思われがちですが、決して無理ではありません。工夫さえすれば、十分に寝られる環境が整えられます。
コンパクトカーで足を伸ばして快適に過ごすには?
運転席と助手席のシートを倒して仰向けに寝るだけでも、車中泊はできます。しかし、実際にやってみると、足がむくんでしまって熟睡しにくく、最悪の場合はエコノミークラス症候群になってしまうことも……。

こういった使い方は、短い時間の仮眠程度にとどめておいた方が良いでしょう。
コンパクトカーで車中泊をするには、後席とラゲージ(荷室)を使って、しっかりと足を伸ばして身体を休められる水平なベッドを作ることが大事。ここでは、「ヤリス」を使うケースで説明してきますね。
シートアレンジとアイテムで水平なベッドを作ろう
ヤリスで運転席と助手席を可能な限り前方にスライドさせて、後席シートを倒すと、ラゲージと合わせて長さ約163cm×幅約100cmのスペースができます。小柄な方ならこれだけでも2人で眠れそうに感じますが、若干の窮屈さは否めませんね。


そこで空間の使い方を「斜め」にしてみましょう。すると、長さ約195cmのスペースを使えます。1人で寝るなら十分です。


これで十分な広さの空間ができましたが、問題は後席の足元スペースと荷室の段差です。足元のスペースは、折りたたみ式の踏み台を置き、さらにクッションを上に置くことで隙間が埋まり、足を伸ばせる長い寝床が作れます。

ヤリスは後席シートを倒すとラゲージとの間におよそ10cmの段差ができてしまい、寝づらいもの。この段差をどのようにフラットにするかが、快眠できるかどうかのわかれ目となります。

市販の「段差解消マット」を使うのが簡単かつ確実ですが、あまりお金をかけずに座布団や畳んだダンボールを重ねて段差と合わせるだけでも、寝心地はかなり違ってきます。
この上から、さらにキャンプで使うようなエアーマットを敷いて寝袋を使えば、かなり快適に眠れるようになるでしょう。

コンパクトカーでも持ち運びやすい折りたたみ式のエアーマットを紹介しましたが、他の荷物が少なければ、普通の折りたたみマットレスでも構いません。空気を入れる必要もなく、開いて敷くだけなので簡単です。
ぐっすり眠る秘訣は、窓をふさいで視線と光を遮ること
寝るスペースができたら、つぎは快適に眠る環境づくりを考えてみましょう。ここからはコンパクトカーに限らず、ミニバンやSUVでも使える知識になります。
ベッドができただけでは、まだ完璧な睡眠環境とは言えません。窓がそのままですと、外から丸見えで落ち着かないことに気づくでしょう。家と同じように寝室の窓にはカーテンが必要です。
とはいえ、本物のカーテンをクルマに付ける必要はなく、サンシェードで十分にカーテンの役割を果たしてくれます。

ヤリスの場合、全周の窓を隠せる専用サイズのサンシェードが、1万円前後で販売されていますが、ダンボールなどで窓を埋めるパネルを自作することも可能です。
ただし、窓ピッタリ作るには窓ガラスの採寸、切り出しなどでかなり時間がかかります。何度も付け外しする場合の耐久性や、窓を少し開けて換気することも考慮した場合は、どうしても市販品に軍配が上がります。
ヤリスの後席やリヤガラスは、外から車内が見えにくいプライバシーガラスだから、「前の窓の分だけでいいのでは?」と考える人もいるかもしれません。

普通に駐車する時はともかく、車中泊となると、夜は車内で明かりを使うことがあります。そうなると外からは丸見えですので、やはり目隠しとなるサンシェードは必要。サンシェードには、目隠し以外にも暑さ・寒さを軽減する断熱効果もありますので、車中泊をする上で必須と言ってもいいアイテムです。
なお、こうした目隠しは災害避難時など、緊急で車中泊にも役立ちます。
暑さ・寒さへの対策も忘れずに!
春と秋の過ごしやすい季節なら、これまでの対策だけで十分です。問題は、夏の暑さと冬の寒さ。エンジンをかけてエアコンを使えるなら簡単ですが、車中泊ができる場所のほとんどでエンジン停止が義務になっています。
暑さ対策のポイントは、窓を2ケ所以上開けて、風通しをよくすること。ただ、開けただけでは虫が入ってきてしまうので、簡易的な網戸を使うといいでしょう。
ウインドウネット(車用網戸)を車の窓を開けた状態でドアの上から被せることで、虫の侵入を防ぐ網戸となります。カー用品店やホームセンターのほか、100円ショップでも手に入ります。特にヤリス用など探して買う必要はなく、汎用品で十分です。

空気を循環させるための扇風機があると、さらに快適になります。コンパクトなモバイル扇風機でも、あるのとないのでは大違い。網戸の外に向ければ強制的に換気ができますし、車内で空気を循環させるだけでも体感温度は下がります。
続いて寒さへの対策。夏はそれほど重要ではない、寝袋や布団といった寝具が必須となります。持ち運びやすさを考えて、寝袋とキャンプ用マットを組み合わせて使う場合、アルミ断熱シートを下に敷くと床からの底冷えを防止できます。これも専門店に限らず100円ショップでも、防災用品などの扱いで手に入りやすいアイテムです。
いくら寒くても、車内で火やストーブを使うことはできません。使い捨てカイロや湯たんぽ、暖かい飲み物で身体を温めます。
ポータブル電源は車中泊の強い味方
もしポータブル電源をお持ちでしたら、電気毛布を使うことでかなり暖かく過ごせます。
電気毛布は消費電力が一般的に30〜60W程度と小さいため、500Wh以上のポータブル電源があれば夜から朝まで十分に使用可能です。温度調整機能(サーモスタットなど)が付いていれば、設定温度に達するとヒーターがON/OFFを繰り返すため、常に定格電力を消費し続けるわけではなく、実際の平均消費電力は定格より低く抑えられます(弱設定なら10W前後になることも)。

ポータブル電源はスマホの充電などにも使えますし、夏は扇風機を充電することもできます。
多くのポータブル電源は、クルマのアクセサリーソケット(シガーソケット)から充電できますので、昼間に走りながら充電しておけば、夜に貯めた電気を使えるようになるという仕組み。
ヤリスにも全グレードのセンターコンソールに、シガーソケットが標準装備されています。一家に1台、持っていて決して損はないアイテムです。
必須の照明はLEDランタン一択!
窓をサンシェードで目隠ししたクルマの中は、昼間でも真っ暗になります。LEDランタンがあるといいでしょう。

キャンプ用のオイルランタンなどは風情がありますが、車内で火はNG。乾電池式でも充電式でも構いませんので、絶対にLEDランタンを使いましょう。
クルマの天井にある車内灯は短時間なら使っても構いませんが、長時間使うとバッテリーを消耗させ、そのままバッテリーがあがってしまうことも……。LEDランタンは必須アイテムといっていいでしょう。
どこにクルマを停めて泊まるか?
最後に、「車中泊してもいい場所」について。コンビニやスーパーの駐車場は、当然ながらNGです。高速道路のサービスエリアや一般的な道の駅などは、短時間の休憩を想定されている施設のため、長時間の車中泊を禁止しているところも多くあります。
車中泊OKの施設は、事前にネットで調べておきましょう。最低限トイレがいつでも使えるところが好ましいですね。

個人的には有料のRVパークやオートキャンプ場がオススメです。トイレや水道、シャワーなども使えますし、有料施設だから宿泊者以外の部外者が入ってくることが少ないので安全です。
施設によっては電源が使えたり、オートキャンプ場なら外で火を使ってバーベキューができたりといった付加価値もあります。無料施設では、持ち帰りが原則となるゴミも、有料施設の多くは回収してくれるので便利です。
コンパクトカーでも快適で楽しい車中泊ライフを!
燃費のいいコンパクトカーを使って、車中泊で宿泊費を節約して、浮いたお金で美味しいものを食べる。あまり費用をかけずに旅を楽しめる趣味として、年々人気が出てきています。
車中泊が難しいと思われがちなコンパクトカーでも、工夫次第でどうにかできることが多いです。まずは近場で1泊から、気楽に試してみてはいかがでしょうか?
(執筆・写真:みーこパパ、企画・編集・写真:木谷宗義/type-e)
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