試乗記・レポート
運転初心者による「ライズ ハイブリッド」実燃費28.0km/Lにチャレンジ!
みなさん、こんにちは。ペーパードライバー歴が軽く20年を超えてしまったKINTOのマサカです。そんな私が一念発起し運転を始めることになりました。夏だし冷やし中華始めようか?といったノリです。
今回のお題は「初心者でもライズ ハイブリッドを運転したらカタログ値に近い実燃費が出せるかな?」ということで、初心者の意地にかけて試乗した様子をお届けします。
<この記事の目次>
※記事公開時の情報に基づいており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください

マサカの家の近くにはカーシェアのステーションがあり、いつも青いライズが停まっています。毎朝の散歩でその前を通るたび、「このクルマ、コンパクトで顔つきもカッコいいし、私でもひとりで運転できそうかも…」なんて妄想していたので、この車を運転できることは内心ちょっと嬉しい気持ちもありました。
今回は、カメラマンをお願いしているペーパードライバーのmalieと私の2人でロケに挑む予定でしたが、前日に不安を感じた同僚のNさんから「ほんとに大丈夫?」と連絡をもらい、結局、当日は助手席に座ってもらって3人で車に乗り込むことになりました。
「燃費(ねんぴ)」とは?
車のカタログを見ていると、「燃費」という言葉をよく見かけます。「燃費が良い」ということを積極的にPRしている車もあります。なんとなく走る効率を表す数字のような気はしていたのですが、そもそも燃費とは何なのか?よくわかってなかったかもと、あらためて調べてみました。
「燃費」は、クルマやバイクなどがどれだけ効率的に燃料を使って走れるかを示す性能指標で、簡単にいうと、燃料1リットルでどれだけの距離を走れるかを示す値です。
ライズの燃費は?

実際のライズの燃費をカタログで見てみると、次の通りです。
パワートレイン | グレード | エンジン | 駆動方式 | 燃費 (WLTC) | 市街地モード | 郊外モード | 高速道路モード |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ハイブリッド | Z, G | 1.2L | 2WD | 28.0 km/L | 29.6 km/L | 30.2 km/L | 26.1 km/L |
ガソリン | Z, G, X | 1.2L | 2WD | 20.7 km/L | 15.9 km/L | 21.9 km/L | 22.9 km/L |
ガソリン | Z, G, X | 1.0Lターボ | 4WD | 17.4 km/L | 13.4 km/L | 18.7 km/L | 18.9 km/L |
カタログ値からわかることは、エンジンの種類と、ハイブリッド車かガソリン車かで燃費が違います。万年運動不足のマサカは500mlのペットボトル2本分の水で28.0 kmも走ることはできませんが、ライズのハイブリッドなら500mlペットボトル2本のガソリンで走行可能。想像力が自分基準の初心者の視点からしても、それだけのガソリンでそんなに走るなんて、すごいなぁという感想となりました。
モード別燃費の特徴

燃費(WLTC)と記載のあるWLTCモードとは、「Worldwide-harmonized Light vehicles Test Cycle(世界統一試験サイクル)」の略で、2018年から日本でも採用されている燃費測定の基準です。
この数字を出すにあたっては、実際の走行状況に近い条件でテストが行われており、市街地モード(低速)・郊外モード(中速)・高速道路モード(高速)の3つの走行パターンを組み合わせて算出されているそうです。
この総合的な数値が「WLTCモード燃費(国際複合モード)」と呼ばれ、カタログに燃費の目安として表示されているのです。
市街地モード (Urban Mode)

- 想定状況:信号や渋滞の多い市街地の道路
- 特徴:
- 発進・停止が頻繁
- アイドリングが多い
- 平均速度が最も低い
- ポイント:都心での通勤・買い物などが多い方はこの数値を参考にすると、実際の燃費に近いイメージが持てるかもしれません。
郊外モード (Suburban Mode)

- 想定状況:信号や渋滞が少ない郊外の道路
- 特徴:
- 発進・停止が少ない
- スムーズな加減速
- 平均速度は中程度
- ポイント:ハイブリッド車ではこのモードで良い燃費が出る傾向にあります。
高速道路モード (Expressway Mode)

- 想定状況:高速道路や自動車専用道路
- 特徴:
- 郊外や市街地に比べて加減速が少ない
- 平均速度が最も高い
- ポイント:多くのガソリン車は高速走行時に燃費が良くなる傾向にあります。
※残念ながら首都高を走るのに初心者はハードルが高い為、今回のレポートでは高速の運転は断念しました。
KINTOのYouTubeチャンネルには「実燃費レポート」という人気シリーズがあります。とはいえ、私は「運転が上手な人たちの話でしょ」と思い込み、自分がどのくらいの燃費で走っているのかを、これまで深く考えたことがありませんでした。
正直なところ、初心者の私は「無事に前に進む」だけで精一杯。燃費まで気が回らなかった、というのが本音です。
でも、燃費を意識できるようになったら、それは初心者卒業への一歩かもしれません。ロケ前に、実車レビュー担当のマツナガさんにコツを聞いたところ、「乗ってる人数が多ければ車が重くなって燃費は悪くなるし、エアコンを強く使うだけでも燃費に影響するよ」とのこと。なるほど、燃費計測って奥が深いんですね。
<関連YouTube動画>
カタログに記載されている燃費に近づけたら、私も「運転がうまくなった」と胸を張れるかもしれない、そう思って、今回はカタログ値を目標に、自分がどれくらいの燃費で走れるかを試してみることにしました。
いざ、ライズ ハイブリッドの実燃費チャレンジ!
実燃費計測の準備

ちなみにこの日の外気温は、朝9時で32度、10時には34度、11時にはなんと36度。昼間は、息をするのもつらいほどの猛暑でした。
到着した朝9時、容赦ない日差しと、私が集合場所を間違えたせいで全員汗だくに。
「早く冷房の効いた車で涼みたい」とライズに乗り込んだものの、なぜか冷房がうまく作動せず、エアコンの吹き出し口からはまさかの熱風。車内は一気にちょっとしたパニックに。

猛暑での運転という状況としては「実燃費を計ります!とかいっている場合じゃない、猛暑の日本で一番知っておくべきは冷房の効かせ方だ」と反省。
スマホで冷房の効かせ方を検索してみたものの、なかなか正解にたどり着けず焦っていたところ、車に慣れた同僚のNさんが助手席前のグローブボックスから取扱説明書を取り出し、冷房の対処法を調べてくれました。

「困った時は取扱説明書です。初心者は案外ここにあることを知らないんですよね」とのこと。マサカの心のメモにしっかりメモリました。
調べてみたところ、冷房がなかなか効かなかった原因がわかりました。説明書には「エンジン停止中はエアコン(冷房、除湿機能)がオフになり、送風になります。エアコンを作動させるときは、ブレーキペダルをさらに強く踏むか、Stop & Start キャンセルスイッチを押してエンジンを再始動させてください。」と書いてありました。
エンジンを再始動し、エアコンの設定温度は、日本車の場合の推奨設定温度とされている25℃に設定。ようやく車内が涼しくなったところで、本題の「実燃費計測」に戻ります。
ライズは、ドライブごとに燃費を記録できます。事前に調べたところ、マルチインフォメーションディスプレイで、走行ごとの燃費を簡単に確認できるとのことでした。
運転ごとの燃費を計測する方法

ステップ1:燃費計をリセット
- エンジンスイッチをONにする。
- 「DISPスイッチ」ボタンとハンドル右側の方向キー(◀▶▲▼)とを使い、メーターディスプレイを「ドライブ情報」の画面に切り替える。
- 方向キーで「平均燃費」の表示に合わせ、「DISPスイッチ」ボタンを長押し。
- 「リセットしました」の表示とともに平均燃費が「---.-km/L」となればリセット完了。
ステップ2:運転する
通常通りに運転。
ステップ3:燃費を確認する
運転後、「平均燃費」の画面を表示させると、「その運転での平均燃費」が確認できる。
【補足】2種類のトリップメーターを使い分ける
「トリップA」「トリップB」の活用で燃費管理がさらに便利。
- トリップA:運転ごとにリセットして燃費を測る(TRIPボタンを長押しでリセット)。
- トリップB:給油時にリセットし、給油ごとの平均燃費を把握。
事前に調べた通りの手順でカウンターをリセットし、無事に燃費の計測を始めることができたのですが、操作を的確に行い実行できるまで、実際には5分近くかかってしまいました。舞い上がった運転初心者は平常心がなかなか保てません。
慣れない車を運転する緊張感でうろたえる私の横で、必死に取扱説明書を調べてくれたNさんには、ただただ感謝です。運転初心者の同志に伝えたい。運転初心者に必要なのは、冷静沈着な助手と、グローブボックスの説明書だ!
さて、今回の計測コースですが、「せっかくなら海辺を走りたい!」ということで、道幅が広くて安心そうな湾岸道路を選びました。
江東区から海沿いを通って大田区を抜け、東京港臨海道路を走り、東京ゲートブリッジを渡るコースを設定。
ただ、この道をよく知る人からは「湾岸は交通量が多いよ」との助言もあり、少し不安もありましたが、「平日の午前中なら空いているはず」と甘い見通しを立てて出発しました。
ところが、よく考えれば平日午前中こそ働く車たちがひしめく時間帯。私の予想は見事に外れ、バンバン走る業務車両に囲まれることになったのでした。

ライズ ハイブリット実燃費のリアルレポート
1.道を間違える

出発早々、右折をしそびれて市街地に迷い込む。気づくと路線バスの後ろについてしまって大慌て。路線バスって無理な追い越しは、ダメなんだよね?と恐る恐る運転。
助手席のNさんからは「あわてるな!あわてるな!」という的確な指示。のろのろと回り道をしたあげく、当初予定していた357号線に入った瞬間、渋滞が待っていました。「車間距離をしっかりとってね」というアドバイスをしっかりと守っての運転でしたが、走りとしては市街地モード(初心者の)といったところでしょうか。
2.渋滞にはまる

渋滞の先頭は事故で片道がふさがっていたので、車線変更をする必要がありました。「車の間をすり抜けるバイクが危険だからしっかりと確認するように」とアドバイスを受けているときに、バイクが真ん中の道をすり抜けていきました。ひぇえええと小さな悲鳴を上げる。渋滞中、ゆっくりと動いているからって安全とは限らないんですね。

エアコンのせいか、3人の大人が乗っているせいなのか、やっぱり運転している私が初心者だからなのか、カタログ燃費には程遠い数字。渋滞は5分くらい。やっとのろのろ運転から脱出し始めました。
3.順調に走り出す

私の甘い予想に反して、周囲はトラックだらけ。信号で何度か止まりながらも、順調にドライブが進んできたそのとき、「あれ?このクルマ、アクセルを緩めるとブレーキがかかる?」と、ふとした違和感に気づきました。
ドライブ経験が少ない私でも、アクセルから足を離しただけで自然に減速する感覚には驚きました。これは、トヨタ ライズ ハイブリッド(e-SMART HYBRID)に搭載されている「S-Pedal Mode(エス・ペダル・モード)」という機能によるものです。
通常のドライブモードよりも、アクセルを離したときの減速度が大きいため、ブレーキを踏まずに車速を調整しやすく、街中や下り坂ではとても便利な機能です。
ただ、この日のルートは一本道をまっすぐ走り続ける場面が多く、わずかにアクセルを緩めるだけでスピードが落ちる感覚に慣れず……。途中で燃費計測のモードをリセットし、あらためて実燃費を計りなおすことにしました。
初心者の私は「S-Pedal Mode」をうまく使いこなせていなかったのが原因だったようで、ここから実燃費の数値がようやく上がりはじめたのです。

その後、実燃費は26.3km/Lを記録し、数値は順調に上がっていきました。冷房がしっかり効きはじめ、必要以上に室内を冷やそうとする負荷が減ったこと。そして、一本道を一定のペースで走り続けることで燃費が良くなるということも見えてきました。
「この調子で、もっと伸びて!」と、心の中でそっとエールを送ります。
4.東京ゲートブリッジ マジックにかかる
さて、ドライブは順調に進み、東京湾をぐるっと回って江東区へ戻るため、海沿いの道を走ります。令和島を通過する頃には、周囲を走っていたトラックの数もぐっと減り、交通量も落ち着いてきました。
そして、いよいよ今回のドライブの目玉、東京ゲートブリッジに差し掛かりました。
東京ゲートブリッジは、東京湾にかかる全長2,618mの美しいトラス橋で、大田区と江東区を結んでいます。「恐竜橋」の愛称でも知られ、橋の構造が2体の恐竜が向かい合っているように見えることから、そう呼ばれるんだとか。昼間は爽快なドライブコースとして、夜はライトアップされ幻想的な雰囲気に包まれる、東京屈指の人気スポットです。

この橋を走るために今回のドライブコースを組んだといっても過言ではありません。絶景を楽しみにしながら、ゆるやかな坂道をぐいっと上っていきます!広い道でとても走りやすい。気持ちも軽やかです。



この東京ゲートブリッジでの走りは、信号もないため一度も止まることなく、ブレーキもそこまで踏み込むことなく同じスピードで快適に走行。まさに、郊外モードの走行といってもよいでしょう。そして、坂を下りきったところで計測された実燃費がこちら!

※東京ゲートブリッジのたもとで停車して撮影しました
東京ゲートブリッジは、(晴れていれば)風景がよいだけでなく、運転初心者が気持ちよく運転出来て、さらにカタログ値をぴったり出してくれる素敵な道だということが証明された瞬間でした!
まとめ
はじめての実燃費チャレンジ。「初心者でもライズ ハイブリッドを運転したらカタログ値に近い実燃費が出せるかな?」の答えは、東京ゲートブリッジマジックにかかれば、最終的に実燃費「28.0km/L」というカタログ値と同じ数値を記録できますよ!でした。
「(東京ゲートブリッジを走れば)私もカタログ値を出せるテストドライバー並みの腕前かも?」なんて、ちょっとした自信も芽生えました。そんな小さな達成感が、「また運転したい」と思えたことが、大きな収穫でした。
それにしても、「本当にNさんが横にいてくれてよかった」と何度もつぶやいていたmalieや、「私は運転手がちゃんと周囲を見ているかどうか、すぐわかるんですよ」と、私が車線変更するたびに、私以上に左右をしっかり確認してくれていたNさん。2人とも、内心かなり怖かったのか、別れ際には少しぐったりしていた気がします。
運転初心者のみなさん。ぜひ、信頼できる誰かを助手席に乗せて、東京ゲートブリッジで実燃費チャレンジに挑戦してみてください。一歩踏み出せば、きっと新しい世界が見えてくるはずです!
KINTOは月々定額でトヨタ・レクサス・SUBARUの新車などをご利用いただける(※)サブスクリプションサービスを展開しています。
※一部取り扱いのない車種がある場合もございます
- KINTO ONE
- トヨタの新車が対象
- KINTO for LEXUS
- レクサスの新車が対象
- KINTO ONE(SUBARU)
- SUBARUの新車が対象
- KINTO ONE(中古車)
- 納期目安1~2ヶ月!東京・愛知・長野・大阪で提供、エリア順次拡大中
- KINTO Unlimited
- KINTO ONEにアップグレードとコネクティッドの付加価値をプラス
それぞれのサービスのベースとなるKINTO ONEを中心にご紹介します。
KINTO ONEとは?
KINTO ONEは、車両代金や登録諸費用のほか、自動車保険料(任意保険・自賠責保険)、各種税金、車検費用、正規販売店でのメンテナンス費用、所定の消耗品の交換費用、故障修理・故障時の代車費用などがコミコミ定額のサブスクリプションサービス。クレジットカード払いも可能です(※)。
※SUBARU車を契約の場合、月額のお支払いは口座振替のみのご利用となります
初期費用0円で気軽に乗り始められる「 初期費用フリープラン」と、 所定の申込金を契約時に支払うことで解約金が0円となる「 解約金フリープラン」の2つから選ぶことができます(※)。
※「KINTO ONE(中古車)」では、解約金フリープランのみ、契約期間は2年のみ
トヨタ・SUBARUの新車は3/5/7年、レクサスの新車は3年の契約期間となっており、契約期間中に割安な手数料で別の車に乗り換えができる初期費用フリープランのサービス「 のりかえGO(法人契約・レクサス車・SUBARU車・bZ4X専用プランは対象外)」もあります。
また、申込み~契約までインターネットで完結できます(販売店でのご相談も可能です)。
KINTO Unlimitedとは?
トヨタとKINTOが2022年12月7日に発表した「KINTO Unlimited」は、前段のKINTO ONEのサービス内容をベースに、車をお届けした後の「進化=アップグレード」と「見守り=コネクティッド」の2つの付加価値を追加することで車の価値を維持し、その分をサブスクの月額利用料の引き下げに充てることでリーズナブルにKINTOをご利用いただけます。
KINTO Unlimitedは新型プリウスUグレードよりスタートし、2024年1月からヤリス、ヤリス クロスでも提供が始まりました。お客様からの反響などを踏まえて、今後、ほかの車種にも拡大していく予定となっています。
充実したカーライフを送るためのひとつの手段として、KINTOの利用も検討してみてはいかがでしょうか?
≪KINTO ONE中古車≫
メニュー