トヨタ車&レクサス車解説
トヨタ ライズのハイブリッド燃費や最低地上高を他車比較!
2019年11月に登場するやいなや、使い勝手のいいコンパクトなボディサイズや手頃な価格帯が受け、2020年上半期の新車販売台数1位を獲得して一躍人気SUVへと上り詰めたトヨタ「ライズ」。2021年上半期の新車販売台数においても6位と、現在もその人気は続いています。
これまでライズはトヨタ コンパクトSUVの中で唯一、ハイブリッド車がなくガソリン車のみの設定でしたが、2021年11月、ついにハイブリッド車がラインアップに加わりました。
本記事では、トヨタの燃費のいい車ランキングにランクインするなど、燃費性能も向上し魅力的になったライズの特徴や、同じトヨタのコンパクトSUVで人気車の「ヤリス クロス」「カローラ クロス」との比較を紹介します。
※記事公開時の情報に基づいており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください
ライズとは?
まずはライズについて簡単におさらいしましょう。
ライズは「SUVに乗りたい、荷物をたくさん積みたい、でも運転しやすいコンパクトなサイズがいい」というユーザーの声を反映し、全長4m以下、5ナンバーサイズのコンパクトSUVとして2019年11月に誕生しました。
トヨタのコンパクトSUVカテゴリーとしてはすでに2016年12月に登場したC-HRがありましたが、ライズの小ぶりなサイズ感や手頃な価格が多くの人の心をつかみ、2020年上半期の新車販売台数で1位を獲得するなど、急成長を遂げました。
SUVらしい力強いスタイルもライズの魅力のひとつ。全長・全幅はコンパクトながら最低地上高は185mm(ヤリス クロス/カローラ クロスとの比較はこちら)、全高は1,620mmと着座位置が高く、SUVらしいつくり。さらに、角張ったバンパーや台形ロアグリル、大径17インチタイヤ(Zに標準装備。G、Xは16インチタイヤ)と張り出したフェンダーも力強く踏ん張り感のあるシルエットを後押ししています。
また、広々とした室内空間や荷室は目を見張るものがあります。室内長はトヨタコンパクトSUVで一番大きい1,955mm。車高も高く設定されているため、全長4m以下のコンパクトSUVからは想像できない驚きの広さ。荷室容量は369L(デッキボード下段時 ※デッキボード上段時は303L)とたくさんの荷物が積載できるのも優れたポイントです。
ライズにハイブリッド車が登場!
これまでライズはガソリンエンジンのみの設定。他のコンパクトSUVと比較し、唯一、ライズだけハイブリッド車のラインアップがありませんでした。
そして2021年11月、待望のハイブリッド車が登場。さらに、安全機能や快適装備などの一部改良も加わり、さらなる進化を遂げました。そんな新しいライズについて詳しくみていきましょう。
ライズ ハイブリッド車の特徴
ライズのハイブリッド車は、2WD(FF)の仕様で、GおよびZグレードに加わりました。
新開発の1.2Lハイブリッドシステム
新開発の1.2Lハイブリッドシステム「e-SMART(イースマート)ハイブリッド」を搭載。効率のいい回転域で発電可能な発電専用エンジンでつくられた電力を使用し、100%モーターで走行することができます(シリーズハイブリッド方式)。小さな排気量かつシンプルな構造で、コンパクトなライズにぴったりのハイブリッドシステムは、低・中速走行に強く、街乗りでの使用頻度が高い人には特におすすめです。
加速性能
100%モーター駆動なので、走り出しから最大トルクを発揮。素早い応答により、交差点でのスムーズな発進や追い越し時にも、余裕のあるなめらかな加速を実現します。街乗りでまるで電気自動車のような走行フィールを体感することができます。
スマートペダル(S-PDL)
加減速を繰り返す街中や下り坂などで便利なスマートペダル(S-PDL)を採用。アクセル操作のみで車速をコントロールできるため、アクセルからブレーキへの踏みかえ頻度が減り、ドライバーの負担を軽減します。
ライズのハイブリッド燃費
ライズ ハイブリッド車の1.2Lエンジンには、燃焼室内に高速の渦を発生させる「高タンブルストレートポート」による高速燃焼技術を採用し、最大40%という高い熱効率を実現。このエンジンで発電した電力を使いつつ、e-SMARTハイブリッドにより、走行条件に応じてバッテリーとエンジンの発電を制御します。これにより、ライズ ハイブリッド車の燃費はWLTCモード28.0km/Lというクラストップレベル(1.5L以下のコンパクトSUVハイブリッド車)の低燃費を実現しています。
ライズのエンジン変更
今回の一部改良では、ハイブリッド車が追加されただけではなく、ガソリン車の変更もありました。これまでのエンジンは1.0Lターボエンジンでしたが、クラストップレベルの熱効率を実現した新開発の1.2Lエンジンへと進化。WLTCモード20.7km/Lの低燃費と高い動力性能を両立するとともに低速域での加速性を向上させています。
予防安全機能がライズ全車に標準装備
これまで、予防安全機能「スマートアシスト(※)」は一部のグレードのみに装備されていましたが、今回の一部改良により全車標準装備になりました。
※ダイハツ工業株式会社の登録商標
使い勝手も充実したライズ
その他の快適装備も充実させています。
カラーにスムースグレーマイカメタリックが新設定されました。また、施錠状態の車両にキーを持って近づくとルームランプが点灯するウェルカムランプ機能や、ハイブリッド車には降車後の足元を照らすヘッドランプ点灯延長機能も標準装備されています。
ライズ ハイブリッド車のオプション装備
ここでは、ライズ ハイブリッド車で選択可能なオプション装備についていくつか紹介します。
アクセサリーコンセント(AC100V・1,500W/非常時給電システム付)
ライズのハイブリッド車には、災害時などに役立つアクセサリーコンセント(AC100V・1,500W/非常時給電システム付)がメーカーオプション設定されています(ガソリン車は設定なし)。
非常時に家電などに電力を供給するアクセサリーコンセントにより、車両の走行機能を停止した状態で、AC100Vで消費電力の合計が1500W以下の電気製品を使用可能。ガソリン満タン時かつ消費電力400W時の電力供給時間は約4日です。
予防安全機能のオプション
前述のとおり、ライズは予防安全機能の「スマートアシスト(※)」が全車標準装備されていますが、オプション追加(Z・Gのみ)できる機能もありますので紹介します。
※ダイハツ工業株式会社の登録商標
BSM(ブラインドスポットモニター)+RCTA(リヤクロストラフィックアラート)
「BSM(ブラインドスポットモニター)」は、隣の車線を走る車両をミリ波レーダーで検知すると、ドアミラーに搭載されたLEDインジケーターを点灯し、さらに、ウインカーを操作するとLEDインジケーター点滅とブザー音により注意を喚起します。
※Z・Gにメーカーオプション
「RCTA(リヤクロストラフィックアラート)」は、駐車場から後退する際に左右後方から接近してくる車両をミリ波レーダーで検知すると、ドアミラー内のLEDインジケーター点滅とブザー音により注意を喚起します。
※Z・Gにメーカーオプション
パノラミックビュー
「パノラミックビュー」は、車両の前後左右に搭載した4つのカメラにより、クルマを真上から見ているような映像を表示し、運転席から確認しにくい車両周囲の状況把握をサポートします。
※Z・Gにメーカーパッケージオプション
スマートパノラマパーキングアシスト(駐車支援システム)
スマートパノラマパーキングアシスト(駐車支援システム)は、駐車時にカメラで駐車枠の白線を検知し、音声とモニターガイドに加えてステアリング操作をアシスト。縦列駐車にも対応しています。※Z・Gにメーカーパッケージオプション
ライズのグレード(2WD・4WD)や新車価格
ライズのグレード展開は、2WDのガソリン車が3種類、4WDのガソリン車が3種類、2WDのハイブリッド車が2種類の合計8種類。ライズのハイブリッド車には4WDはありません。
また、ライズの新車価格(税込)はエントリーモデルのX(ガソリン車 2WD)171万7,000円から、ハイエンドモデルのZ(ハイブリッド車 2WD)233万8,000円までとなっています。なお、ライズのハイブリッド車は、ZとG(217万3,000円)のみの設定です。
詳しくは、ライズ公式サイトでご確認ください。
ライズ ハイブリッド車を人気コンパクトSUVと比較
ここまではライズ ハイブリッド車の特徴を中心に、今回の改良ポイントについて紹介してきました。ここからは、同じトヨタのコンパクトSUV同士を比較していきます。
トヨタでは、2020年にヤリス クロス、2021年にカローラ クロスが発売されており、コンパクトSUVカテゴリーは競争が激しくなっています。ライズに新しく加わったハイブリッド車は、ヤリス クロス、カローラ クロスのハイブリッド車と比べてどのような違いがあるのでしょうか。
燃費を比較
まずは、ライズ/ヤリス クロス/カローラ クロスのハイブリッド車の燃費を比較してみました。
ライズ | ヤリス クロス | カローラ クロス | |
---|---|---|---|
2WDの燃費 | 28.0km/L | 27.8km/L~30.8km/L | 26.2km/L |
4WDの燃費 | - | 26.0km/L~28.7km/L | 24.2km/L |
※燃費はWLTCモード
2WDの燃費比較では、WLTCモード30.8km/L(最高燃費)を誇るヤリス クロスがダントツのトップ。ヤリス クロスは、電気系および機械系の損失を大幅になくした1.5Lハイブリッドシステムにより、スムーズな走りと低燃費を両立させています。
続くライズのWLTCモード28.0km/L、カローラ クロスのWLTCモード26.2km/Lもかなりの低燃費。3車種ともにトヨタ車の中では上位に入る低燃費車になります。ライズのハイブリッド車は4WDのラインアップがないため2車種の比較になりますが、やはりヤリス クロスの燃費性能の高さが際立っています。
エンジンを比較
次に、エンジンについて比較してみましょう。今回はライズ/ヤリス クロス/カローラ クロスの中間グレード同士で比べてみました。
ライズ | ヤリス クロス | カローラ クロス | |
---|---|---|---|
排気量(cc) | 1,196 | 1,490 | 1,797 |
エンジン種類 | 水冷直列3気筒 | 直列3気筒 | 直列4気筒 |
最高出力(ps) | 82 | 91 | 98 |
最大トルク(Nm) | 105 | 120 | 142 |
燃費(km/L) | 28.0 | 30.2 | 26.2 |
新車価格(税込) | 217万3,000円 | 239万4,000円 | 275万円 |
※ライズ:G(ハイブリッド車 2WD)、ヤリス クロス:HYBRID G 1.5L 2WD、カローラ クロス:HYBRID S 2WD
エンジンを比較してみると、排気量の大きさや最高出力、最大トルクはボディサイズに比例していることがわかります。
最もエンジンの大きなカローラ クロスは1.8L 2ZR-FXEエンジン+モーターを搭載。システム全体を高効率化し、モーターのトルクをしっかりと活用。低燃費を実現するとともに発進時から車が素直に反応するシームレスな加速感を実現しています。
1.5Lハイブリッドシステムを搭載したヤリス クロスは、電気系・機械系損失を大幅に低減したことから、優れた低燃費を実現。さらにシステム出力向上とアクセル操作のレスポンスを向上させることで爽快な走りを両立させています。
ライズのハイブリッド車は排気量および出力やトルクは他の2車種に比べると劣りますが、コンパクトかつ価格も手頃。燃費も優れているので維持費の両面からみてもコストパフォーマンスの良さがうかがえます。街乗りがメインでコンパクトな車を希望される方におすすめです。
ライズの最低地上高は?
最後に、アウトドアなど悪路での走破性に関係する「最低地上高」を含むボディサイズについて、ライズ/ヤリス クロス/カローラ クロスで比較してみました。諸条件でサイズが変わるため、2WDハイブリッド車の中間グレード同士で比較しました(一番大きい数値が太字)。
ライズ | ヤリス クロス | カローラ クロス | |
---|---|---|---|
全長(mm) | 3,995 | 4,180 | 4,490 |
全幅(mm) | 1,695 | 1,765 | 1,825 |
全高(mm) | 1,620 | 1,590 | 1,620 |
ホイールベース(mm) | 2,525 | 2,560 | 2,640 |
フロントトレッド(mm) | 1,475 | 1,525 | 1,570 |
リヤトレッド(mm) | 1,470 | 1,525 | 1,580 |
最低地上高(mm) | 185 | 170 | 160 |
室内長(mm) | 1,955 | 1,845 | 1,800 |
室内幅(mm) | 1,420 | 1,430 | 1,505 |
室内高(mm) | 1,250 | 1,205 | 1,260 |
最小回転半径(m) | 4.9 | 5.3 | 5.2 |
※ライズ:G(ハイブリッド車 2WD)、ヤリス クロス:HYBRID G 1.5L 2WD、カローラ クロス:HYBRID S 2WD
ライズ/ヤリス クロス/カローラ クロスの中では唯一5ナンバーサイズのライズ。全長・全幅はライズが最も小さく、カローラ クロスが最も大きいという結果になりました。
注目したい点は、ライズの「高さ」です。ライズの最低地上高が185mmで最も高く、全高もカローラ クロスと同じ1,620mm。「SUVらしいつくり」のライズといえます。
室内の広さに目を移すと、ライズの室内長が1,955mmで最も大きく、室内高もカローラ クロスに引けを取らない高さを確保。ライズはコンパクトながら広々とした室内空間を実現しています。
ライズ ハイブリッド車まとめ
コンパクトSUVの中でも小ぶりなサイズながら、SUVらしい力強いスタイルと室内空間の広さも兼ね備えたライズ。新しくハイブリッド車が追加されたことにより選択肢が広がり、ますます魅力的になりました。コンパクトSUVの購入を検討している方は、この機会にライズ ハイブリッド車も候補のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。
それでは最後に、購入以外にもトヨタのライズ ハイブリッド車に乗れる方法のひとつ「KINTO」についてお伝えします。
KINTOは月々定額でトヨタ・レクサス・SUBARUの新車などをご利用いただける(※)サブスクリプションサービスを展開しています。
※一部取り扱いのない車種がある場合もございます
- トヨタの新車が対象の「KINTO ONE」
- レクサスの新車が対象の「KINTO for LEXUS」
- SUBARUの新車が対象の「KINTO ONE(SUBARU)」
- トヨタの中古車が対象の「KINTO ONE(中古車)」納期1ヶ月~2ヶ月!(東京・愛知・長野・大阪で提供、エリア順次拡大中)
- KINTO ONEにアップグレードとコネクティッドを加え、月額料金がリーズナブルになった「KINTO Unlimited」
などのサブスクリプションサービスを展開しています。
それぞれのサービスのベースとなるKINTO ONEを中心にご紹介します。
KINTO ONEとは?
KINTO ONEは、車両代金や登録諸費用のほか、自動車保険料(任意保険・自賠責保険)、各種税金、車検費用、正規販売店でのメンテナンス費用がコミコミ定額のサブスクリプションサービス。クレジットカード払いも可能です(※)。
※SUBARU車を契約の場合、月額のお支払いは口座振替のみのご利用となります
初期費用0円で気軽に乗り始められる「 初期費用フリープラン」と、 所定の申込金を契約時に支払うことで解約金が0円となる「 解約金フリープラン」の2つから選ぶことができます(※)。
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また、申込み~契約までインターネットで完結できます(販売店でのご相談も可能です)。
KINTO Unlimitedとは?
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KINTO Unlimitedは新型プリウスUグレードよりスタートし、2024年1月からヤリス、ヤリス クロスでも提供が始まりました。お客様からの反響などを踏まえて、今後、ほかの車種にも拡大していく予定となっています。
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