【車中飯】富士五湖周辺道の駅で見つけた！ご当地カップ麺食べ比べ！

ノンフライ麺のコシが決め手！「カップ麺 富士宮やきそば」

製造元は秋田県湯沢市の「神室のめぐみ」、販売者は静岡県静岡市の「藤商」。厳密にいえばこのカップ麺は秋田県で加工された富士宮やきそばですが、具材の加工地にかかわらず、その土地で愛される味を再現するのが“ご当地グルメ”の醍醐味なのかもしれません。

パッケージには「低温乾燥やきそば麺」「だからおいしいノンフライ麺。」と記載があります。しかし「だからおいしい」の“だから”が何を指すのか（おそらくノンフライ麺のこと）明記されておらず、少し考えてしまいました。ほかにも「【たっぷり具材】肉かす、豚肉、キャベツ、いわしの削り粉。」という記載や「富士山周遊麺三昧」というワードも印象的です。

早速調理開始。乾燥キャベツを投入してお湯を注ぎます。焼きそばタイプのカップ麺は、いつもお湯の量が想定以上に必要だと感じます。今回も例に漏れず、あらかじめ用意していたお湯が少し足りなくなってしまいましたが、麺や具材はしっかり浸っているようです。

待つこと4分。タイマーとにらめっこする時間は、なぜか長く感じられます。レトルトの具材（肉かす・豚肉）とソースは蓋の上で温めます。ちょうど4分で心地よい温かさに仕上がりました。

お湯を切り、いよいよ試食です。カップやきそばは湯切りが甘くなりがちで、少し水分が多めになることがあります。そんな残念さを感じつつ、湯切り口に詰まった具材（今回はキャベツ）を箸で救出するという、お決まりの工程を経て、温まったレトルトの肉かすと豚肉を投入。ほんのり温かくいい感じです。ソース自体は思った以上に濃厚です。箸でぐるぐるとかき混ぜ、最後にいわしの削り粉を載せたら完成です。

麺は、一般的な柔らかいやきそば麺とは違い、コシのある食感が富士宮やきそばの特徴です。この麺も誰がなんといおうと富士宮やきそばのコシ！

形状も一般的な柔らかいやきそばに比べると若干すっと細めですが、よく噛むと小麦の味をしっかり感じられます。麺の原材料は「小麦粉（国内製造）、食塩、かん水、着色料（クチナシ色素）」と記載されていました。

ソースは濃厚でしたが、水気を切りきれなかった麺と混ぜ合わせると、不思議とさらりとした質感に変化しました。味は、ウスターソースでしょうか？お酢のような酸味がかなり効いています。酸っぱいなと思ったところでいわしの削り粉が口に入ると、ここで見事なコラボレーションが。うまみが増し、完成された味わいになりました。

特筆すべきは、お湯で戻されたキャベツです。普段、やきそばに大きなキャベツが入っていると邪魔だと感じることがあるのですが、このキャベツは一度乾燥させたものを戻しているためか、甘みが強いです！小さめで食べやすいのに、シャキシャキとした食感は残っており、単調になりがちなやきそばにはなくてはならない存在だと感じました。このカップ麺では、このキャベツに『主役賞』を贈りたいと、そう思いながらいただきました。

ノンフライ麺ということでカロリーがそれほど高くなく、脂っぽさもありません。そのため、最初はパンチが足りないかもなと思ったのですが、その心配は杞憂でした。食べ終わった後の満足感がすさまじいのです。食後もしっかりと存在感を主張し、胃の中で心地よい余韻が続きました。

【商品概要】

商品名：カップ麺　富士宮やきそば
内容量：138g（めん70g）
希望小売価格：550円（税抜）
栄養成分表示：1食（138g）あたり
エネルギー：385kcal
たんぱく質：10.6g
脂質：6.5g
炭水化物：71.2g
塩分相当量：4.1g
（推定値）

満腹感ぴかいち！「日本うまいもん 富士宮やきそば」

国内外で即席麺、生麺、冷凍食品、加工食品、さらには冷蔵倉庫業と多角的に食文化を支える東洋水産のマルちゃんブランドから出ている、富士宮やきそば。パッケージは、富士山とやきそばとオレンジののぼりと、先ほどご紹介したノンフライ麺の富士宮やきそばと間違えてしまいそうになりますが、この二つは方針に明確な違いがありそうです。

まずは価格です。このカップ麺は先ほど紹介したノンフライ麺の富士宮やきそばの半分。にもかかわらず麺の量は1.7倍。もちろんカロリーも2倍近くあります。つまりこちらのカップ麺は、お腹が減ってしょうがないときや、たくさん食べたい！というときに食べていただきたい仕様となっていました。

パッケージの形状はうっかり蓋が外れないうち蓋式の構造で湯切り口がついています。作り方が丁寧に印刷されているのもポイントが高いです！パッケージを開けた後、「作り方の紙、どこいったっけ？」と慌てなくてよいのがとてもありがたいです。液体ソースのパッケージは、どこかいつものマルちゃんの商品と同じで、なんともほっとします。ただ、注目していただきたいのは、かやくはキャベツと肉かすというこれまたシンプルな構成になっていることです。また、特製削り粉にも期待大です！

麺はちょっと太くて硬いな？と思ったのですが、それがカップ麺だからなのか、富士宮やきそば仕様だからなのかは判別が難しい。レポーターとして経験不足で申し訳ありません。今回もまた水切りが上手くできず、少し残念に思いました。

しかし、そこから驚きが待っていました。削り粉の魔法が始まるのです。同封されていたときは小さな袋だなと思っていたのですが、想像以上の分量の粉が入っていました。これ以上かけたら、削り粉まみれ麺になるのでは？と一瞬不安になるほどに。

写真写りがよいように中央に寄せてかけたのですが、一口目、粉のついた麺を思いきりすすると、大変香りがよくて、いつものやきそばではない特別感を、この削り粉から感じることができました。このカップ麺を食べるときはなによりもこの香りを味わってもらいたい！

麺の量が多いわりにお求めやすい価格であり、気軽なお土産などにも喜ばれそうだなという、そんなことを思いながら必死に麺をすすったのですが、あまりの量に私は最後まで食べきることができませんでした。腹ペコ民の最高の味方になりそうです！

【商品概要】

商品名：日本うまいもん 富士宮やきそば

内容量：165g（めん120g）
希望小売価格：271 円（税抜）
栄養成分表示：１食（165g）あたり
エネルギー742kcal
たんぱく質：15.2g
脂質：35.8g
炭水化物：89.8g
塩分相当量：5.4g

寒さに震えあがる朝に！「山梨県郷土料理 ほうとう」

ほうとうは、ただの味噌汁ではありません。だしの効いたスープに野菜や豚肉のうまみが加わり、さらにみりんや酒を追加した濃厚な味噌味が特徴です。麺も打ち粉がついたまま煮込むため汁にとろみがつき、寒い日にあつあつの汁を飲むと、体が芯から温まります。山梨の郷土料理です。

製造元は秋田県湯沢市にある「神室のめぐみ」、販売者は静岡県静岡市にある「藤商」です。最初にご紹介したノンフライ麺の富士宮やきそばと同じ組み合わせで製造・販売されているカップ麺です。

ほうとうを一人前食べようと思うと、サトイモやジャガイモといった芋を一人前用意して下ごしらえして煮込む必要があって、とても手間がかかるように思われます。さらに、ほうとうの麺そのものも、煮込むのに時間がかかる印象です。そのため、一人前のほうとうでしかも即席麺というお手軽さは、大変魅力を感じました。

具の一つひとつは小さめですが、むしろ麺と絡んで食べやすそうです。この時点では、だしが効いたスープなので、ちょっと味付けしたら、うどんとして食べられそうなどと思いながら、ほうとうの魂、みそ味の特製スープを投入します。

ほうとうに期待していた味噌の香りだ！どっしりとした甘い味噌で『濃厚さ全開』。麺は、生麺に比べるとやっぱり少し薄くて軽めの麺に仕上がっていますが、これがよいという人もいるのではないかと思いながら食べ進めます。

私の味覚だけだと不安だったので、「一番好きな食べ物は、ほうとう」という、ほうとうを愛してやまない知人にも食べてもらったところ「これはうまい！また食べたい！」と感想を述べていたので、寒い時期の山梨の車中飯に、自信をもっておすすめできる一品でした。

【商品概要】

商品名：山梨県郷土料理 ほうとう

内容量：167g（めん60g）
希望小売価格：540円(税込)
栄養成分表示：１食（167g）あたり
エネルギー382kcal
たんぱく質：15g
脂質：7.2g
炭水化物：64.8g
塩分相当量：7.1g
（推定値）

醤油＆味噌のスープが絶品「日本うまいもん 吉田のうどん」

吉田のうどんは、山梨県富士吉田市の郷土料理で、「日本一硬い！？」と言われることもあるんだとか。市内には約60軒もの専門店があり、地元の人々に長年愛されているうどんです。最大の特徴は、噛み応えのある太麺。小麦の香りが強く、食べ応えが抜群で、噛むほどに旨味が口に広がります。

スープは醤油と味噌を合わせたもので、煮干しや鰹節などの魚介だしもポイントです。味は濃すぎず、麺の小麦の風味を引き立てる絶妙なバランス。具材には、甘辛く煮た馬肉や豚肉、茹でキャベツが入り、シンプルながらも深い味わいです。

今回紹介するこのカップ麺は、東洋水産のマルちゃんシリーズで吉田うどんの魅力を再現したもの。先ほど紹介した同じシリーズのやきそばもボリュームがあったので期待が高まります。

いつもカップ麺ができあがるまで待つ時間は永遠に続くんじゃないかと思うほど長く感じるから不思議でなりません。永遠にやってこないんじゃないかと思うほどの4分が経過し、蓋を開けて思わず息をのむ！

醤油＆味噌のスープだと、もっとドロッとした濃い味を想像していたのですが、意外にもあっさりサラサラとした仕上がりでした。

存在感のあるキャベツや、小麦の風味がしっかり感じられる麺は、吉田のうどんらしさをよく再現しています。中でも特に注目したいのはスープで、ずっと飲み続けたくなるマイルドな味わい。味噌料理が続いたときの口直しにもぴったりだと感じました。

硬めの麺としっかりした具材の組み合わせは食べ応え抜群。小麦の風味とスープの香りが同時に楽しめ、食べ終わった後の余韻も心地よく、腹持ちも良好です。まるで本格的な吉田うどんを食べているかのような満足感がありました。

今回ご紹介した4種類の中でも、コストパフォーマンスと満足感のバランスが良く、誰にでも安心しておすすめできる一品。コンパクトなサイズということもあり、ライトなお土産としてもぴったりだと感じました。

【商品概要】

商品名：日本うまいもん 吉田のうどん

内容量：101g（めん70g）
希望小売価格：271円（税抜）
栄養成分表示：１食（101g）あたり
エネルギー405kcal
たんぱく質：10.2g
脂質：15.0g
炭水化物：57.2g
塩分相当量：7.1g

まとめ：ご当地カップ麺は、車中飯界隈の基本食

ダイエットでも自分が満足できる基本食を基準にアレンジし、量を調整して日々の食事を管理する方法があります。カップ麺はまさに車中飯界隈の基本食といえるでしょう。

価格を抑えつつ、その土地の味を楽しめたのは本当に良い経験でした。直前にお店で食べた後に同じメニューのカップ麺を食べると、開発者がどれだけレシピに工夫を凝らして再現・進化させているかがリアルに伝わります。

ぜひ、ドライブの楽しみのひとつに、ご当地即席カップ麺に注目してみてください。もちろんいつものカップ麺だって十分に楽しめますよ！