車のサブスク解説

カーリースとは?仕組みやメリット・デメリットまで解説

カーリースとは?仕組みやメリット・デメリットまで解説

日本においては、個人向けのカーリースは拡大傾向にあり、負担を抑えて車を持ちたい方からの注目度は高いといえるでしょう。
この記事では、カーリースの仕組みやメリット、デメリットなどについて詳しく解説します。

※記事公開時の情報をベースにしており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください。

カーリースとは

カーリースとは、月々定額で車を借り受け、契約期間中はその車をいつでも好きなときに利用できるサービスです。現金一括購入やカーローンでの購入に代わる車の乗り方です。 

購入した車に近い感覚である程度自由に車を使用できますが、購入とは仕組みが異なる点もいくつかあるため、ここではカーリースの仕組みについて紹介します。

カーリースの仕組み

カーリースでは契約者がサービス提供会社の扱う範囲内で好きな車を選び、その車をサービス提供会社が代理で購入します。

契約者は毎月定額の料金を支払うことでその車を借り受け、契約期間中は自分の手元で車を管理し、24時間365日いつでも好きなときに使用できるのが特徴です。リース車の名義は、「所有者」がサービス提供会社、「使用者」の名義が契約者となります。

カーリースにはこんなメリットがある

カーリースには、頭金や車両登録のための諸費用といった初期費用が不要、税金や車検費用といったカーライフに欠かせない維持費をリース料金にまとめられる、手間を省いて気軽に車に乗れる、車の乗り換えが楽になるなど、多くのメリットがあります。

カーリースならではのメリットについて、見ていきましょう。

初期費用なしでカーライフが始められる

車を購入する場合、現金一括であればかなりのまとまった費用がかかります。カーローンを利用する場合は現金一括購入よりも購入時の負担は軽減できますが、車両本体価格の2〜3割の頭金を用意するケースが多く、車両登録に必要な諸費用を別途支払わなければならないケースも少なくありません。

一方、カーリースは頭金なしで利用できるケースが多く、さらに登録時の諸費用も月額料金に含まれている場合がほとんどです。そのため初期費用なしで新車に乗れることは、カーリースならではの大きなメリットといえるでしょう。

維持費を定額にできる

カーリースの月額料金には、車両代金や追加したオプションの費用、登録時の諸費用が含まれています。さらに、契約期間中の自動車税(種別割)または軽自動車税(種別割)、自動車重量税と自賠責保険料といった法定費用が含まれているケースが多いです。 

また、法定費用以外にも車検の基本料や整備費用、メンテナンスの費用なども月額料金に含まれているカーリース(メンテナンス・リース)もあります。

基本プランに含まれているものが法定費用のみであるカーリースでも、オプションプランを追加することで車検費用やメンテナンスの費用も月額料金にまとめられるサービスもあります。燃料代と駐車場代を除いた車に関する様々な維持費を月額料金にまとめられるのも、カーリースの魅力といえます。

車に関する手間を減らせる

自動車税(種別割)もしくは軽自動車税(種別割)は、4月1日時点での車の所有者(カーローンなどによる所有権留保の場合は使用者)に課税される税金です。

カーリースにおいて自動車税(種別割)は月額料金に含まれており、契約者が実質負担していますが、納税のたびに別途用意する必要がありません。納税はサービス提供会社が行うため、契約者は納税する手間が省けるだけでなく、納税を忘れることもなくなります

自動車税(種別割)を滞納すると完納するまで車検が受けられないほか、延滞金が発生し、場合によっては財産や給与口座を差し押さえられるケースもあるため、納税忘れのリスクがなくなるのは嬉しいポイントといえるでしょう。

また、車検やメンテナンスの時期が近づくとサービス提供会社から連絡が入ります。そのため車検やメンテナンスのスケジュール管理の手間が省け、うっかり車検を忘れてしまうこともありません。定期的なメンテナンスが可能になるため、車を長く良好な状態に保つことができるメリットもあります。

乗り換えが楽にできる

購入した車を手放す場合、売却するのであれば複数の業者に査定を依頼し価格交渉をするなど、手間や時間がかかります。

廃車(永久抹消登録)にする場合でも、必要書類をそろえたうえで車の解体業者を探して解体を手配し、運輸支局や軽自動車検査協会に出向き、手続きする必要があります。業者に依頼して廃車手続きを代行してもらうことも可能ですが、その場合は代行手数料がかかり、余分な費用が発生することになります。

また下取りで車を乗り換える場合でも、販売店に足を運んで新しい車を選び、価格交渉や購入手続きをすることになります。 

その点、カーリースで乗り換える場合、原則として契約満了時に車をサービス提供会社に返却し、次に乗る車を選ぶだけなので非常に簡単です。査定や廃車手続き、車の入手手続きもサービス提供会社が代行してくれます。

手間を省いてスムーズに車の乗り換えができることも、カーリースのメリットのひとつです。

カーリースのデメリットも知ろう

初期費用なしで利用できる、定額の支払いで大きな出費を抑えられるなど、多くのメリットがあるカーリースですが、中途解約ができないケースがあることや、走行距離の制限がある、カスタマイズができないなどのデメリットも存在します。

ここでは、カーリースのデメリットについて見ていきましょう。

中途解約ができないケースが多い

多くのカーリースでは、原則として中途解約が認められません。 

ただし、事故などで車が全損し、車が使用できない状態になった場合はその時点で契約は終了(強制解約)し、解約金や違約金が発生する場合もあります。そのため、予期せぬ大きな費用を請求される可能性も否定できません。

解約金の金額や計算方法はサービス提供会社によって様々であり、万が一の解約時にどの程度の解約金がかかるのかがわからないことに不安を覚える方も多いのではないでしょうか。

走行距離制限が設けられていることがある

多くのカーリースでは、残価を設定しています。残価とは、リース車の契約満了時の予想価値(予想査定価格)です。車の価値は登録からの経過年数や走行距離などに大きく影響されるため、残価設定型のカーリースでは走行距離制限が設定されることが多いです。 

走行距離の設定はサービス提供会社によって異なり、中には数パターンから走行距離が選択できるカーリースもあります。いずれの場合も契約時に設定された走行距離を超えて走行すると、契約満了時に超過した距離に応じた超過金が請求されることになります。 

また、走行距離の超過によって車の価値が下がり、査定額に悪影響を与える可能性も否定できません。

カスタマイズは原則禁止

カーリースは、契約満了時に車を原状回復して返却するのが前提のサービスです。そのため、車体や内装に穴を開けるなど、車を元の状態に戻せないカスタマイズはできません。ただし、スタッドレスタイヤへの交換など、地域性や季節性によって必要なカスタマイズは認められるケースもあります。

また、原状回復できないカスタマイズ以外にも、傷や凹み、室内の臭いといった車のダメージにも要注意です。サービス提供会社が認める以上の車のダメージがある場合、原状回復費用を請求されることもあります。

場合によっては最後に精算が発生する可能性がある 

残価設定があり、車を返却する契約のカーリースの場合、車の返却時に査定が行われ、実際の査定額が残価を下回ると差額の支払いが求められる場合があります

車の状態によっては、精算額が大きくなる可能性もあり、最後に大きな支払いのリスクがあることはデメリットのひとつといえるかもしれません。

一括購入とカーリースで異なる点

現金一括購入は、手数料や利息が発生しません。車両本体価格と登録時の諸費用のみで購入できる車の入手方法です。支払いを済ませれば車の所有権も手に入り、カスタマイズを自由にできるなど何の制限もなく車を利用できます。また、売却や名義変更も可能です。 

ただし、税金や車検費用などはその都度支払う必要があります。そのうえ、現金一括で購入するにはまとまった資金が必要であり、手元の資金に合わせた車選びをしなければならないため、予算によっては欲しい車を諦めてワンランク下のモデルを選ばざるを得ないこともあるかもしれません。 

それに対して、多くのカーリースは、初期費用なしでカーライフが始められるのは先述のとおりです。まとまったお金がなくても新車に乗れる点や、できれば手元の資金を温存しておきたい方にとって利用しやすいという点で、現金一括購入とは違いがあります。

また、税金や自賠責保険料、車検費用やメンテナンス費用など、ほとんどの維持費を月額料金にまとめられるため、車関連の突発的な出費がありません。毎月定額の支払いで利用でき、家計管理も楽になります。

カーリースとカーローンは何が違う?

車を購入する際、一括購入できるほどの資金がない場合はカーローンを利用することが多いのではないでしょうか。

カーローンとカーリースとの違いは、主に月々の返済金額もしくは支払金額に、税金や自賠責保険料などの維持費が含まれているかどうかといえます。ここでは、カーリースとカーローンの違いについて解説します。

一般的なローンとの違い

契約時に決めた期間内で車両代金を完済するローンは、月々一定の金額を支払う(返済する)という点において、カーリースと似ているという声もあります。

ただし、カーローンの返済金に含まれているのは、借入元金(車両代金)と利息のみです。税金や車検費用などの維持費は別途支払わなければなりません。この点が、税金などの維持費が月々の支払いに含まれているカーリースとの大きな違いといえます。

残価設定ローンとの違い

現在、ほとんどの販売店では残価設定ローンの取り扱いがあります。残価設定ローンとは、ローン契約満了時の車の価値である残価を設定したうえで、

車両本体価格から残価を差し引いた金額を返済月数で割って月々の返済額を算出し、ローンを組む方法です。残価を高く設定するほど毎月の返済額は抑えられます。ただし、残価設定ローン契約満了時には残債を一括で清算するか、車を返却して残価に代えなければなりません。

また残価設定ローンにおいても、上記で説明した決められた期間内で車両代金を完済するローンと同様、車の維持費は毎月の返済額に含まれません。そのため車検や納税のタイミングでまとまった支払いが発生します。これが定額制で利用できるカーリースとは違う点です。

カーリースとカーシェアリング、レンタカーの違い

現在カーリースのほかにも、レンタカーやカーシェアリングといった「車を所有せずに利用する」方法がありますが、それぞれの性質は大きく異なります。

新車リースの場合、契約年数は複数年にわたる長期契約がほとんどです。さらにカーリースは、サービス提供会社が扱う範囲内で好きな車を選ぶことができ、その車をサービス提供会社が代理で購入します。契約者は契約期間中その車を独占して使用することができます。 

また、契約には車庫証明が必要で、自身で車の保管場所を確保し、手元で車を管理します。車を利用したいときはいつでも自由に使え、予約などは必要ありません。

先述したように、走行距離制限がある、カスタマイズができないなどのある程度の制限はあるものの、それでも購入した車に近い感覚で車を利用できるのがカーリースの特長です。

レンタカーとの違い

それに対して、レンタカーは半日~1週間程度、長くても数ヶ月程度の利用が前提のサービスであり、年単位での利用はほとんどありません。利用には基本的に予約が必要であり、予約枠が埋まっている場合は他のレンタカー会社を探す必要があります。

使用する車はレンタカー会社が所有しているものに限られ、さらにその時に他の方が使用していないものから選ぶことになるため、必ずしも希望する車に乗れるとは限りません。また、1台の車を多くの方が利用するのもカーリースと異なる点といえます。

カーシェアリングとの違い

カーシェアリングにおいても同様です。カーシェアリングは最短15分〜数時間、長くても1日程度と、レンタカーよりもさらに短い時間での利用を想定しているサービスです。

利用するにはサービスの会員になり、予約して使用時間になったら提携駐車場に駐車してある車を利用する、という流れで利用します。複数人が同じ車を利用するため、希望するタイミングで乗りたい車に乗れる保証はない点ではレンタカーと変わりません。

ナンバーや車検・メンテナンスなどの違い

その他にカーリースとレンタカー・カーシェアリングが異なる点としては、ナンバーや車検、メンテナンスなどが挙げられるでしょう。

レンタカーやカーシェアリングの車は、「わ」もしくは「れ」ナンバーです。

対してカーリースでは、「わ」や「れ」ナンバーではなく、通常のナンバーが振り当てられます。希望ナンバーを選択できるカーリースも少なくありません。

また、レンタカーやカーシェアリングにおいて、車のメンテナンスや車検を実施するのはサービス提供会社です。一方、契約者が使用者名義を持つカーリースでは、サービス提供会社や販売店でメンテナンスや車検を依頼するのは契約者ですが、車検などの費用は月額料金に含まれているため、別途支払いが発生することはほとんどありません

車のサブスクとは?

「サブスク」は「サブスクリプションサービス」の略で、モノやサービスを月々定額料金の支払いで利用できるサービスを指します。

車のサブスクの多くは、一般的なカーリースには含まれていない自動車保険(任意保険)やメンテナンスなども含まれており、コミコミ定額のサービスとなっています。 

サービス提供会社によってサービスの内容が違うため、自分に合ったサービスであるかどうかよく調べることが大切です。

カーリースはこんな方に向いている

カーリースは、車を手放すときや車の購入時、または納税といったカーライフに付き物の様々な手続きを面倒に感じる方や、できるだけ煩わしいことをなくして気軽にカーライフを楽しみたい方、家計への負担を定額に抑えた車の持ち方を探している方にぴったりのサービスです。

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

車を手放す際の手間が面倒な方

先述のとおり、車を手放すには、車を売却するにしても廃車にするにしても様々な手続きが必要です。必要書類をそろえる手間もかかるうえ、売却する場合は業者の選定もしなければなりません。

そういった車を手放す際の手間が面倒な方には、カーリースが適しています。カーリースであれば契約満了時には車をサービス提供会社に返却するだけであり、手間がかからず、かなり楽になるでしょう。

特に、これまでに車を手放した経験がない場合、中古車業者に車を売ることに不安を感じることもあるかもしれません。車を返却するだけのカーリースであれば、その不安からも解放されます。

車に関する突発的な出費をなくしたい方

カーリースでは、税金などの法定費用をはじめ、車検費用やメンテナンス費用など、燃料代と駐車場代を除いたほとんどの維持費が月額料金にまとめられます。また、多くの場合初期費用もかかりません。

まとまった資金を用意する必要がないほか、毎年納税義務がある自動車税(種別割)または軽自動車税(種別割)や、特に金額が大きくなりがちな車検時の出費がなくなるため、家計が安定し見通しがつきやすくなります。

面倒な手続きをできるだけ減らしたい方

カーリースでは、車の購入や自動車税(種別割)または軽自動車税(種別割)の納税はサービス提供会社が代行してくれます。

また車検時にはお知らせが届くため、車検のスケジュール管理も楽になるでしょう。できるだけ車に関する手続きを減らし、気軽にカーライフを送りたい方にとって、カーリースは向いているといえるのではないでしょうか。

カーリースを検討しているなら車のサブスク「KINTO」もおすすめ

カーリースの利用を検討しているのであれば、車のサブスクリプションサービス「KINTO」も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

KINTOとカーリースには多くの共通点がありますが、以下の点などにおいて、一般的なカーリースにないKINTOのメリットが見られます。

※利用可能なプランや条件など、詳しくは「のりかえGO」をご覧ください

ここからは、KINTOについて詳しく紹介します。

KINTO月々定額でトヨタ・レクサス車をご利用いただける(サブスクリプションサービスを展開しています。
※一部取り扱いのない車種がある場合もございます

  • トヨタの新車が対象の「KINTO ONE
  • トヨタの中古車が対象の「KINTO ONE 中古車」納期1ヶ月~2ヶ月!(東京・愛知・長野で提供、エリア順次拡大中)
  • 電気自動車(BEV)のbZ4Xが対象の「KINTO ONE bZ4X専用プラン
  • レクサスの新車が対象の「KINTO for LEXUS
  • KINTO ONEにアップグレードとコネクティッドを加え、月額料金がリーズナブルになった「KINTO Unlimited

などのサブスクリプションサービスを展開しています。

それぞれのサービスのベースとなるKINTO ONEを中心にご紹介します。

KINTO ONEとは?

KINTO ONEは、車両代金や登録諸費用のほか、自動車保険料(任意保険・自賠責保険)、各種税金、車検費用、正規販売店でのメンテナンス費用がコミコミ定額(※)のサブスクリプションサービス。クレジットカード払いも可能です。

初期費用0円で気軽に乗り始められる初期費用フリープラン(※)」と、 いつでも解約金0円でライフスタイルの変化に対応できる解約金フリープラン(※)」の2つから選ぶことができます。

トヨタの新車は3/5/7年(※)、レクサスの新車は3年の契約期間となっており、契約期間中に割安な手数料で別の車に乗り換えができる初期費用フリープランのサービス「 のりかえGO(法人契約・レクサス車は対象外)」もあります。「KINTO ONE 中古車」では、解約金フリープランのみ、契約期間は2年のみ。 申し込みは全てインターネットで完結できます

※「KINTO ONE bZ4X専用プラン」では、契約期間中の電池性能(10年20万km/電池容量70%)の保証、コネクティッドサービス利用料金も込みのコミコミ定額、最初の4年間は月々定額で5年目以降は段階的に月額が下がります。5年目以降の中途解約金は0円、契約期間は最長10年。

≪関連リンク≫

KINTO ONEサービス内容

KINTO Unlimitedとは?

トヨタとKINTOが2022年12月7日に発表した「KINTO Unlimited」は、前段のKINTO ONEのサービス内容をベースに、車をお届けした後の「進化=アップグレード」と「見守り=コネクティッド」の2つの付加価値を追加することで車の価値を維持し、その分をサブスクの月額利用料の引き下げに充てることでリーズナブルにKINTOをご利用いただけます。

KINTO Unlimitedは新型プリウスUグレードよりスタートし、2024年1月からヤリス、ヤリス クロスでも提供が始まりました。お客様からの反響などを踏まえて、今後、ほかの車種にも拡大していく予定となっています。

≪関連リンク≫

KINTO Unlimitedサービス内容

充実したカーライフを送るためのひとつの手段として、KINTOを利用してトヨタ車やレクサス車に乗ることも検討してみてはいかがでしょうか?

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