トヨタ車&レクサス車解説
レクサス新型クロスオーバー「LBX」レビュー!サイズや内装/燃費/走りは?
2023年11月9日、レクサス最小のSUV「LBX」が発売されました。LBXの車名が意味するものは「Lexus Breakthrough X(cross)-over」で、これまでの高級車の概念を変えるサイズのヒエラルキーを超えた車に仕上がっています。
本記事では、発売されたばかりのLBXについて詳しくレビューしていきます。
※2024年2月1日更新
※記事公開時の情報に基づいており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください
レクサスLBXとは
LBXは、全長4,190mm×全幅1,825mm×全長1,545mmとコンパクトなサイズのSUVです。搭載されるパワートレーンは1.5Lハイブリッドで、2WDとAWD(4WD)が用意されています。WLTC燃費モードは27.7km/L(2WD)と低燃費に仕上がっています。価格は、460~576万円(税込)となっています。グレード構成は「Cool」「Relax」「Bespoke Build」の3つとなっています。
車のサブスクKINTOでは、LBXの「Cool」と「Relax」を取り扱っています。下記ページでKINTOでの納期や、月額利用料をシミュレーション可能なので、検討中の方はアクセスしてみてください。
KINTOでは、LBXの内外装に関する動画も制作しているので、こちらもチェックしてください!
LBXのコンセプト
LBXは、「これまでの高級車の概念を変える、コンパクトサイズながらも走りやデザインも上質であるサイズのヒエラルキーを超えたクルマをつくりたい」との想いをもと、『本物を知る人が、素の自分に戻り気負いなく乗れるクルマ』を目指しました。
LBX開発に際し、具体的には基本素性と電動化技術が徹底的に鍛え上げられました。ドライバーと車が一体となり、いつまでも運転していたいと思える“操縦性”。そして、全ての乗員が自然と笑顔になれるような“快適性”が追求されています。
デザインに関しては、外装はスタンスの良いダイナミックなプロポーションを実現。インテリアは、気負うことなくリラックスして車との一体感を楽しめる室内空間を意識。コンパクトなボディサイズにとらわれない存在感と上質さを併せ持ち、それでいて高い審美眼をもったユーザーがカジュアルに使いたくなるクラスレスコンパクトとなっています。
レクサスLBXの外観
LBXのデザインコンセプトは、「Premium Casual」。ボディサイズにとらわれない上品さと存在感を併せ持ったコンパクトクロスを目指し、開発されました。
コンパクトカー向けのGA-Bプラットフォームを使って開発がすすめられ、当初の魅力的なデザインスケッチを実現するためにさまざまな制約を取り払って開発がすすめられた結果、大部分がLBX専用設計となり、大径タイヤに広いトレッド、ロングノーズにコンパクトなキャビンのスポーティーなプロポーションを実現しています。
それでは、各部のデザインを見ていきましょう。
フロントフェイス
レクサスの新たなフロントフェイス「ユニファイドスピンドル」を採用。
低い位置に配置されるラジエーターまでスピンドル形状を上下に圧縮しながら、フードとバンパー間のスリットが左右ヘッドランプに繋がり、レゾリュートルック(毅然とした表情)を構成しています。また、フレームのないシームレスグリルと低く構えたフードは、風流れの剥離や変動を抑制し、操作に対するレスポンスの良さや、乗り心地の良さなど、空力や操安性能にも貢献しています。
プロポーション
大径タイヤを強調する張り出したフロントフェンダー造形により、スタンスの良い構えを強調しています。
コンパクトなボディサイズにとらわれない、タイヤコンシャス※でダイナミックなプロポーションを実現しています。
※タイヤに意識が集まるようなデザイン
リヤデザイン
低重心でスタンスの良い構えに見えるよう、アンダーボディにコンパクトなキャビンを乗せたようなデザインとなっています。ナンバープレートはバンパーの位置に配置、スッキリとしたバックドアにLEXUSのロゴが上品に配置。テールランプには「Lシェイプ一文字シグネチャー」ランプを採用しています。
レクサスLBXのサイズ
LBXでは、コンパクトカー向けTNGAプラットフォーム(GA-B)にレクサス専用開発を施して、初採用。慣性諸元※の更なる最適化を追求しました。
※慣性諸元とは、車の重心と人の位置のことを指す
例えば、ドライバーの着座位置を下げることで重心高と全高を下げつつも十分な室内空間を確保、トレッドを拡大することでワイド&ロースタンスを実現しています。また、クラスを超えた大径タイヤを採用しながらも、取り回しの良さにこだわり、最小回転半径5.2mを実現しました。
また、日本仕様のLBXはシャークフィンアンテナを採用していません。これにより、全高を1,545mmに抑えられています。機械式駐車場でよく採用されている高さ制限1,550mm以下なのは嬉しいポイントです。
特筆すべきは、LBXは日本におけるレクサスの現ラインアップで最小となる「UX」よりも、全長で305 mm短いコンパクトさを誇っていることです。それでいて、室内長はUXと比べて10mmしか短くなっていないことにも驚きます。なお、室内幅がUXと比べて75mm狭くなっていますが、室内高は25mm高くなっています。
| LBX | UX |
---|---|---|
全長(mm) | 4,190 | 4,495 |
全幅(mm) | 1,825 | 1,840 |
全高(mm) | 1,545 | 1,540 |
ホイールベース(mm) | 2,580 | 2,640 |
室内長(mm) | 1,820 | 1,830 |
室内幅(mm) | 1,445 | 1,520 |
室内高(mm) | 1,195 | 1,170 |
最低地上高(mm) | 170 | 160 |
最小回転半径(m) | 5.2 | 5.2 |
レクサスLBXの内装
外観と同様に内装に関しても、「小さな車は小さな車のプロポーションで作らなければいけない」という固定概念から脱却し、既存のプラットフォームの制約を忘れて新しいデザインで制作されています。
インテリアデザイン
プレミアムに相応しいしつらえに徹底的にこだわり、リラックスして車との一体感を楽しめる室内空間を備えています。
水平基調でシンプルなインストルメントパネル造形により、開けた視界を確保。運転に集中できる空間とし、ドライバーが素に戻れるコックピットに仕上がっています。
9.8インチディスプレイオーディオ(コネクティッドナビ対応)を採用し、多くの機能をディスプレイ内のソフトスイッチに集約しています。操作しやすいよう搭載位置を少し低めにしたほか、傾斜させることで室内との一体感が増し、気負いなく運転できる造形に仕上がっています。
コックピット
レクサスの共通テーマである「Tazuna Concept」(人が馬を操る際に使う「手綱」から着想)に基づいてデザインされています。
ステアリングスイッチとヘッドアップディスプレイを連携させ、大きく視線を動かさず運転に集中しながらナビゲーションやオーディオなど、各種機能の操作を容易に行えるよう設計されています。
メーターには12.3インチTFT液晶式メーター(TFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ)を採用。メーターパネルの視認性を良くすることで、ドライバーがより運転に集中することができる空間を追求しています。
イルミネーション
室内の造形や素材の美しさを際立たせる64色の室内イルミネーションを採用し、車内全体を彩ります。
レクサスLBXのグレードおよびカラー
LBXのグレードは「Cool」「Relax」「Bespoke Build」の3種類です。それぞれの特徴を見ていきましょう。
Cool
Coolのボディカラーはバイトーンの5色とモノトーン1色、インテリアカラーはブラック&ダークグレーの1色です。
ボディカラー | オプション価格(税込) |
---|---|
アストログレーメタリック&ブラック | ー |
ソニッククロム&ブラック | ー |
ソニッククォーツ&ブラック | ー |
ソニックカッパー&ブラック | 165,000円 |
ディープアズールマイカメタリック&ブラック | ー |
ブラックマイカ※ | -77,000円 |
※ブラックマイカはモノトーン
Relax
Relaxのボディカラーはモノトーンの6色、インテリアカラーはブラックまたはサドルタンの2色が用意されています。
ボディカラー | オプション価格(税込) |
---|---|
ソニッククロム | ー |
ソニッククォーツ | ー |
ソニックカッパー | 165,000円 |
レッドスピネル | ー |
ディープアズールマイカメタリック | ー |
ブラックマイカ | ー |
Bespoke Build
「Bespoke Build」は、購入前にユーザー自身がいちから車のカスタマイズを楽しめます。17色のボディカラー、アルミホイール、シート配色、シート刺繍、刺繍&ステッチ色、シートベルト、トリム加飾など、Bespoke Build専用アイテムを含めた約33万通りのバリエーションの中からユーザーが独自のオリジナル・コーディネートを選択可能なグレードです。
レクサスLBXの走行性能
LBXは、コンパクトサイズであっても、他のレクサス車と同じレクサスならではの走りの味「Lexus Driving Signature」を味わえます。LBX専用開発を施したGA-Bプラットフォームや、ボディ剛性の強化など、車の素性を徹底的に鍛え上げています。ここでは、ボディ剛性とパワートレーンについて触れていきます。
ボディ剛性の強化
ボディ骨格の接合に短ピッチ打点技術や構造用接着剤の採用部位を拡大し、適材適所に配置。接合剛性を高めることにより、あらゆる走行シーンで減速、操舵、加速がシームレスに繋がる気持ちよさなど、ドライバーの意図に忠実でリニアな応答を目指しています。
もちろん接合剛性だけでなく、性能向上に寄与する部位の局部剛性アップにも取り組んでおり、ステアリングで感じる余計な振動を低減しつつ、高い操舵応答性を実現しました。
パワートレーン
搭載するパワートレーンは、高効率な1.5L直列3気筒エンジン(91ps/12.2kgm)とモーター(94ps/18.9kgm)出力を向上させたトランスアクスル、高い電池出力のバイポーラ型ニッケル水素電池を組み合わせたハイブリッドシステムを設定しています。アクセル操作に対する電池とモーターによるアシストを大幅に強化したことで、応答遅れが少なく、立ち上がりが早い電気リッチな加速感を実現しています。
1.5Lハイブリッドでも走りのいい車にするため、車両の軽量化にも徹底的にこだわっています。例えば、フロントサスペンションナックル※1には高剛性なアルミ鍛造ナックルを採用することでばね下重量を軽量化したほか、ルーフパネルのマスチックシーラー※2の一部に高減衰タイプを採用することで重量のある制振材を使用することなく静粛性を高め軽量化、ボディにも軽量化のための工夫を多数盛り込んでいます。
※1 タイヤを支持し車体を懸架する役割と、ドライバーのステアリング操作で車輪の向きを変えて車を曲げる役割を持つ部品
※2 接着剤
これらにより、車両重量は2WDモデルで1,310kgに抑えられています。レクサスのSUVの中でLBXの次に大きいUXの車両重量が1,550kg~(2Lハイブリッド、2WD)なので、UXより240kg軽いことになります。
レクサスLBXの安全性能
LBXは、先進の予防安全技術「Lexus Safety System +」、快適な移動を支える高度運転支援技術「Lexus Teammate」を搭載しています。グレード毎の装備状況は以下となります。
※テーブルはスクロールが可能です
装備名 | Cool | Relax | Bespoke Build | |
---|---|---|---|---|
Lexus Safety System+ | プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼夜]・自転車運転者[昼夜]・自動二輪車[昼]検知機能付衝突回避支援 | 〇 | 〇 | 〇 |
タイプ/ミリ波レーダー+単眼カメラ方式) | 〇 | 〇 | 〇 | |
レーンディパーチャーアラート[LDA] | 〇 | 〇 | 〇 | |
レーントレーシングアシスト[LTA] | 〇 | 〇 | 〇 | |
レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付) | 〇 | 〇 | 〇 | |
アダプティブハイビームシステム[AHS] | 〇 | 〇 | 〇 | |
緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付)+フロントクロストラフィックアラート[FCTA]+レーンチェンジアシスト[LCA]+ドライバーモニター連携 | △※1 | △※1 | 〇 | |
ドライバー異常時対応システム | 〇 | 〇 | 〇 | |
ロードサインアシスト[RSA] | 〇 | 〇 | 〇 | |
発進遅れ告知機能[TMN] | 〇 | 〇 | 〇 | |
プロアクティブドライビングアシスト[PDA] | 〇 | 〇 | 〇 | |
Lexus Teammate | Advanced Drive(渋滞時支援) | △※1 | △※1 | 〇 |
Advanced Park(リモート機能付)+パーキングサポートブレーキ(周囲静止物)[PKSB] | △※2 | △※2 | 〇 |
〇 標準装備
△ メーカーオプション
※1 緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付)+フロントクロストラフィックアラート[FCTA]+レーンチェンジアシスト[LCA]+ドライバーモニター連携は、Advanced Drive(渋滞時支援)と同時装着。オプション価格90,200円(税込)
※2 オプション価格48,400円(税込)
Lexus Safety System+およびLexus Teammateの詳細は下記よりご覧ください。
レクサスLBXの価格/KINTO月額利用料
LBXのグレード毎の価格と、KINTO月額利用料は以下になります。
| Cool | Relax | Bespoke Build | |||
---|---|---|---|---|---|---|
2WD | AWD | 2WD | AWD | 2WD | AWD | |
本体価格 | 460万円 | 486万円 | 460万円 | 486万円 | 550万円 | 576万円 |
KINTO月額利用料 | 58,300円~ | 60,940円~ | 58,300~ | 60,940円~ | 取り扱いなし |
※価格は全て税込
※KINTO月額利用料は、初期費用フリープラン3年、ボーナス加算165,000円、最安値パッケージ、追加オプション無しの場合の金額
CoolとRelaxに価格差はないので、ボディカラーや内外装の装備の差で選ぶといいでしょう。
東京オートサロン2024でコンセプトカー「LBX MORIZO RR CONCEPT」が初お披露目
東京オートサロン2024では、コンセプトカーの「LBX MORIZO RR CONCEPT」が披露されました。LBX MORIZO RR CONCEPTは、レクサス初となる1.6L直列3気筒インタークーラーターボエンジンを搭載するスポーツモデルです。
LEXUSらしい上質な走りと洗練されたデザインをそのままに、非日常の高揚感を味わえるハイパフォーマンスモデルとなっています。
LBX MORIZO RR CONCEPT特設ページはこちら
<主要諸元>
- ボディサイズ:全長4,190mm(±0)×全幅1,845mm(+20)×全高1,535mm(-10)
※カッコ内はベース車両からの増減
- エンジン:1.6L直列3気筒インタークーラーターボエンジン
- 最高出力(kW[ps]/rpm)(目標値): 224[304]/6,500
- 最大トルク(Nm[kgm]/rpm)(目標値): 400[40.8]/3,250~4,600
- トランスミッション:Direct Shift 8AT
- 駆動方式:電子制御フルタイムAWD
- タイヤサイズ:235/45R19
- サスペンション(フロント/リヤ):マクファーソンストラット/ダブルウィッシュボーン
- ブレーキ(フロント/リヤ):18”ベンチレーテッドディスク/16”ディスク
- カラー:エクステリア…ソニッククロム&ブラック/インテリア…オーカー
<ベース車両からの主な変更点>
エクステリア
- フロントバンパー&グリル(ブラックメッキモール専用イエロー加飾)
- カラードフェンダーアーチモール/ロッカーモール
- ドアフレームモール(ブラックメッキ)
- ドアベルトモール(ピアノブラック)
- 19inch鍛造アルミホイール
- リヤバンパー
- 専用イエローブレーキキャリパー
- 専用「MORIZO RR」バッジ
インテリア
- 専用スポーツシート
- 専用アルミペダル
- 専用イエローシートベルト(MORIZO RRロゴ)
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まとめ
コンパクトサイズながらも上質さを併せ持つ、ヒエラルキーを超えた「クラスレスコンパクト」がLBXのコンセプトであり、最大の魅力。外観も内装も走行性能も、サイズのヒエラルキーを超えた存在感をLBXに与えるために計算されています。
日常でレクサスの“小さな高級車”をカジュアルに運転したい本物志向の方は、LBXを検討してみてはいかがでしょうか。
最後に、「レクサス車に乗ってみたい」という希望を叶える手段のひとつ、月々定額で乗れるサブスクリプション「KINTO」 についてお伝えします。人気のUXやNXもラインナップされているので、ぜひ一度チェックしてみてください!
KINTOは月々定額でトヨタ・レクサス・SUBARUの新車などをご利用いただける(※)サブスクリプションサービスを展開しています。
※一部取り扱いのない車種がある場合もございます
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※SUBARU車を契約の場合、月額のお支払いは口座振替のみのご利用となります
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KINTO Unlimitedとは?
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