トヨタ車&レクサス車解説
新型シエンタ ハイブリッドの燃費向上がすごい?旧型と比較も
2003年9月に誕生した“トヨタ最小”のコンパクトミニバン「シエンタ」。5ナンバーサイズながら3列シート、7人乗りという利便性の高い空間設計が特徴で人気を獲得してきました。
2015年のフルモデルチェンジを経て、2018年のマイナーチェンジでは2列シート車(5人乗り)も発売。2019年8月にはミニバン史上初となる新車販売台数月間1位を記録し、その後もロングセラーを続けています。
そんなシエンタが7年ぶりにフルモデルチェンジし、2022年8月23日に登場。ガソリン車とハイブリッド車のラインアップの新型シエンタですが、中でもハイブリッド車の燃費は著しく向上しており、「トヨタの燃費のいい車ランキング」にランクインするほど。
本記事では新型シエンタの燃費やハイブリッド車について詳しくみていきます。
※記事公開時の情報に基づいており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください
新型シエンタの燃費は?ハイブリッド車は25km/L超え!
※Z(ハイブリッド 2WD 7人乗り アーバンカーキ)<オプション装着車>
一般的にスライドドアを装備するミニバンは車体が重くなりがちで、燃費の面では不利とされています。トヨタ最小ミニバンとはいえ「シエンタの燃費は悪い?」と思わる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし新型シエンタの燃費は、ハイブリッド車でWLTCモード25.3~28.8 km/L、ガソリン車でWLTCモード18.3~18.4km/Lと燃費性能に優れています。
グレードごとの燃費
新型シエンタにはハイブリッド車とガソリン車があり、ハイブリッド車は2WDとE-Four(電気式4WDシステム)、ガソリン車は2WDから選べます。さらに、5人乗りの2列シート車と7人乗りの3列シート車があり、それぞれ3グレードのラインアップとなっています。
新型シエンタ ハイブリッド燃費
Zグレード | Gグレード | Xグレード | |
---|---|---|---|
2WD 5人乗り | 28.4 | 28.4 | 28.8 |
2WD 7人乗り | 28.2 | 28.2 | 28.5 |
E-Four 5人乗り | 25.3 | 25.3 | 25.3 |
E-Four 7人乗り | 25.3 | 25.3 | 25.3 |
※数値はWLTCモード燃費(km/L)
新型シエンタ ハイブリッド車の燃費はWLTCモード25.3~28.8km/Lで、最高燃費はエントリーモデルのXグレード 5人乗り。内装や装備がシンプルで車両重量が最も軽いことなどが影響していると思われます。2WDはグレードによって差がありますが、E-Fourは全グレードWLTCモード25.3km/Lとなっています。
新型シエンタ ガソリン燃費
Zグレード | Gグレード | Xグレード | |
---|---|---|---|
2WD 5人乗り | 18.4 | 18.4 | 18.4 |
2WD 7人乗り | 18.3 | 18.3 | 18.3 |
※数値はWLTCモード燃費(km/L)
ガソリン車はWLTCモード18.3~18.4 km/L。5人乗りのほうが若干低燃費といえます。ハイブリッド2WD車の燃費と比べると10km/Lほど差があり、ハイブリッド車の方が燃費性能が圧倒的に優秀であることがうかがえます。
旧型シエンタとの燃費比較
新型シエンタ | 旧型シエンタ | |
---|---|---|
ハイブリッド 2WD | 28.2(28.4) | 22.8(22.8) |
ハイブリッド E-Four | 25.3(25.3) | - |
ガソリン 2WD | 18.3(18.4) | 17.0(17.0) |
ガソリン 4WD | - | 14.0(-) |
※数値はWLTCモード燃費(km/L)
※それぞれ最上位モデル同士(新型シエンタはZグレード、旧型シエンタはG Cueroグレード)を比較
※( )は5人乗り
旧型(2代目)シエンタと比べてどの程度燃費が向上したのかをみてみると、ハイブリッド2WD車の7人乗りでは5.4km/L、5人乗りにおいては5.6 km/L燃費向上していることがわかります。ガソリン2WD車においても1.3~1.4km/L向上しています。
トヨタのミニバンとの燃費比較
新型シエンタ | ノア | アルファード | |
---|---|---|---|
ハイブリッド 2WD | 28.2 | 23.0 | - |
ハイブリッド E-Four | 25.3 | 22.0 | 14.8 |
ガソリン 2WD | 18.3 | 15.0 | 9.9 |
ガソリン 4WD | - | 14.3 | 9.6 |
※数値はWLTCモード燃費(km/L)
※それぞれ最上位モデルの7人乗り(新型シエンタはZグレード、ノアはS-Zグレード、アルファードはExecutive Lounge S)を比較
トヨタミニバンの各サイズの代表車としてノア、アルファードと燃費比較をしてみましょう。
Lサイズミニバンであるアルファードは車体が大きく便利ですが、新型シエンタとハイブリッドE-Four車同士で燃費を比べてみると10.5km/Lもの差があり、燃料代を考えると、ランニングコストにかなりの差がつくのではないでしょうか。
Mサイズミニバンのノアと新型シエンタと比べるとハイブリッドE-Four車では3.3km/L、ハイブリッド2WD車では5.2km/Lもの差があります。“トヨタ最小”のシエンタが、いかに燃費が良いかわかります。
トヨタのコンパクトSUVとの燃費比較
新型シエンタ | ライズ | ヤリス クロス | |
---|---|---|---|
ハイブリッド 2WD | 28.4 | 28.0 | 27.8 |
ハイブリッド E-Four | 25.3 | - | 26.0 |
ガソリン 2WD | 18.4 | 20.7 | 18.8 |
ガソリン 4WD | - | 17.4 | 17.4 |
※数値はWLTCモード燃費(km/L)
※それぞれ最上位モデルの5人乗り(新型シエンタはZグレード、ライズはZグレード、ヤリス クロスはZグレード)を比較
シエンタを購入検討する際、ミニバンだけでなくシエンタとサイズが近いコンパクトSUVが比較検討の対象となることも考えられます。
トヨタのコンパクトSUVで代表的なライズ、ヤリス クロスと燃費比較してみると、ハイブリッド2WD車では新型シエンタ、ハイブリッドE-Four車ではヤリス クロス、ガソリン2WD車ではライズが優れており、ガソリン4WD車ではライズとヤリス クロスが同一燃費。3車種の燃費性能が拮抗していることがわかります。
新型シエンタの燃費性能を支えるパワートレーン
※1.5Lダイナミックフォースエンジン(M15A-FXE)+ハイブリッドシステム
新型シエンタは新設計されたプラットフォームを採用。TNGAプラットフォーム(GA-B)をベースに、パワートレーンも一新しました。
ハイブリッド車には小型・軽量化を徹底的に追求した新型1.5Lダイナミックフォースエンジン(M15A-FXE)を採用。高速燃焼により熱効率の向上を果たし、最大熱効率は 40%以上に。低回転域からトルクフルな加速性能を発揮するとともに、クラストップレベルの低燃費を実現しました。
E-Fourにおいては、発進時や雪道などの滑りやすい路面ではスムーズに4WD状態に切りかわり、発進性、走行安定性をアシスト。無駄なくスムーズな走行が期待できます。またシステムを小型軽量化し、車両後方にコンパクトに配置したことで、低燃費を実現するとともに、車内スペースのゆとりも確保しています。
道路の凹凸に応じて車体の揺れを抑制するハイブリッド車
新型シエンタのハイブリッド車には、道路の凹凸に応じて車体の揺れを抑制する「ばね上制振制御」機能があります。
路面に凹凸がある場所では、モーター(ハイブリッド車)のトルクをリアルタイムに制御し、車体の上下の縦揺れ(ピッチング)をコントロール。車体前方が上に揺れる時には下に抑える力が働くようトルクを制御。下に揺れる時には上に力が働くようトルクを制御し、滑らかでフラットな乗り心地になるよう調整します。
燃費向上にも貢献するドライブモードセレクトスイッチ
新型シエンタには、状況や気分に合わせて「エコモード」「パワーモード」などの走行モードを選べる「ドライブモードセレクトスイッチ」がついています。
エコモードでは、アクセル操作に対する駆動力が穏やかに。また暖房・ 冷房の効き具合を抑えるなどして、燃費の向上を図ります。
パワーモードは、坂道やワインディングロードなどで俊敏な走りを楽しみたい時におすすめ。アクセル操作に対するレスポンスが鋭くなります。
ハイブリッド車のみに標準装備された「EV ドライブモード」は、モーターのみで静かに走行するモード。エンジン音が気になる時や排出ガスを抑えたい時に便利です。
新型シエンタ ハイブリッド車に特有のオプション装備
新型シエンタのハイブリッド車には様々なオプション装備があります。
アクセサリーコンセント AC100V・1500W(非常時給電システム付)
※アクセサリーコンセント(AC100V・1500W/非常時給電システム付)インパネ部
ハイブリッド車にメーカーオプションの「アクセサリーコンセントAC100V・1500W(非常時給電システム付)」を選択すると、インパネ部とラゲージデッキサイド左側の2ケ所に設置されます。
電気製品を使用可能になり、停電などの非常時に役立ちます。車両の走行機能を停止した状態で約5.5日分の電力を供給(ガソリン満タン/消費電力400W時)します。
トヨタ チームメイト[アドバンスト パーク]
※トヨタチームメイト[アドバンストパーク]
Z(ハイブリッド車)にメーカーオプションの「トヨタ チームメイト[アドバンスト パーク]」は、高度運転支援によりスムーズな駐車をサポートする機能。
並列駐車においては、従来のバック駐車に加え前向き駐車、バック出庫、前向き出庫が可能に。スイッチを押すだけで、ステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトの操作を支援してくれます。
また周囲を監視しながら駐車を支援するカメラやソナーも装備。障害物を見つけた時には警報を鳴らし、ブレーキを制御して接触回避をサポートします。
パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)
Z(ハイブリッド車)にメーカーオプションのパノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)は、通常のパノラミックビューモニターの機能に加え、車を透過して真上から周辺状況を見られる映像を表示。
パノラミックビューモニター表示中に車両周辺の移動物を検知した場合、ブザーと表示により注意喚起します。また車両側方の安全を確認できるサイドクリアランスビュー、狭い道での接触回避に役立つコーナリングビューといった機能もあります。
まとめ
今回のフルモデルチェンジによりパワートレーンが改良され、燃費性能が向上した新型シエンタ。旧型や他車種と比べても、燃費性能が優秀であることがわかりました。昨今の世界情勢による燃料費の高騰が話題になるなか、燃費性能は車の維持費に大きく影響する重要な要素。車の買い替えをご検討中の方は、より低燃費になった新型シエンタをチェックしてみてはいかがでしょうか。
最後に、購入以外にもトヨタやレクサスの新車に乗れる方法のひとつ「KINTO」についてお伝えします。
KINTOは月々定額でトヨタ・レクサス・SUBARUの新車などをご利用いただける(※)サブスクリプションサービスを展開しています。
※一部取り扱いのない車種がある場合もございます
- トヨタの新車が対象の「KINTO ONE」
- レクサスの新車が対象の「KINTO for LEXUS」
- SUBARUの新車が対象の「KINTO ONE(SUBARU)」
- トヨタの中古車が対象の「KINTO ONE(中古車)」納期1ヶ月~2ヶ月!(東京・愛知・長野・大阪で提供、エリア順次拡大中)
- KINTO ONEにアップグレードとコネクティッドを加え、月額料金がリーズナブルになった「KINTO Unlimited」
などのサブスクリプションサービスを展開しています。
それぞれのサービスのベースとなるKINTO ONEを中心にご紹介します。
KINTO ONEとは?
KINTO ONEは、車両代金や登録諸費用のほか、自動車保険料(任意保険・自賠責保険)、各種税金、車検費用、正規販売店でのメンテナンス費用、所定の消耗品の交換費用、故障修理・故障時の代車費用などがコミコミ定額のサブスクリプションサービス。クレジットカード払いも可能です(※)。
※SUBARU車を契約の場合、月額のお支払いは口座振替のみのご利用となります
初期費用0円で気軽に乗り始められる「 初期費用フリープラン」と、 所定の申込金を契約時に支払うことで解約金が0円となる「 解約金フリープラン」の2つから選ぶことができます(※)。
※「KINTO ONE(中古車)」では、解約金フリープランのみ、契約期間は2年のみ
トヨタ・SUBARUの新車は3/5/7年、レクサスの新車は3年の契約期間となっており、契約期間中に割安な手数料で別の車に乗り換えができる初期費用フリープランのサービス「 のりかえGO(法人契約・レクサス車・SUBARU車・bZ4X専用プランは対象外)」もあります。
また、申込み~契約までインターネットで完結できます(販売店でのご相談も可能です)。
KINTO Unlimitedとは?
トヨタとKINTOが2022年12月7日に発表した「KINTO Unlimited」は、前段のKINTO ONEのサービス内容をベースに、車をお届けした後の「進化=アップグレード」と「見守り=コネクティッド」の2つの付加価値を追加することで車の価値を維持し、その分をサブスクの月額利用料の引き下げに充てることでリーズナブルにKINTOをご利用いただけます。
KINTO Unlimitedは新型プリウスUグレードよりスタートし、2024年1月からヤリス、ヤリス クロスでも提供が始まりました。お客様からの反響などを踏まえて、今後、ほかの車種にも拡大していく予定となっています。
充実したカーライフを送るためのひとつの手段として、KINTOの利用も検討してみてはいかがでしょうか?
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