トヨタ車&レクサス車解説
カローラスポーツハイブリッドの燃費は?ガソリン車やプリウスとの比較
1966年に誕生して以来、世界150以上の国と地域で販売され続けてきたトヨタを代表するロングセラーモデル「カローラ」。「カローラで日本にモータリゼーションを」という想いからはじまった歴史において、12代目シリーズの先駆けとして2018年6月26日にデビューを果たしたのが「カローラ スポーツ」です。今回はそんなカローラ スポーツのハイブリッドモデルをご紹介していきます。
※記事公開時の情報に基づいており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください
カローラ スポーツはどんな車?
2023年3月現在、トヨタのカローラシリーズは、ハッチバックタイプの「カローラ スポーツ」のほか、セダンタイプの「カローラ」と「カローラ アクシオ」、ワゴンタイプの「カローラ ツーリング」と「カローラ フィールダー」、SUVタイプの「カローラ クロス」、スポーツタイプの「GRカローラ」という7車種が販売されています。
それぞれボディタイプや性格が異なる車となっていますが、今回ご紹介するカローラ スポーツは、5ドアハッチバックボディを採用したCセグメントのコンパクトカーという位置付けです。トヨタが同カテゴリーにラインアップしているのは、アクアやヤリス、パッソ、ルーミーなどです。
そして、カローラ スポーツは、新たなモビリティ社会が到来し、車を取り巻く環境が大きく変化する時代を見据えた、コネクティッドカー最初のモデルとして発売されました。
カローラ スポーツのコネクティッド機能とは
コネクティッドカーとは、車両の制御ネットワーク(CAN)に接続する車載通信機(DCM)を搭載した車のこと。DCMを搭載した車両は、トヨタが構築したコネクティッドカー向けの情報インフラである「モビリティサービス・プラットフォーム(MSPF)」から、様々なコネクティッドサービスが提供されることが特徴です。コネクティッドカーのラインアップは年々増加しており、カローラ スポーツをはじめC-HR、アルファード、RAV4といった車が名を連ねています。
そんなコネクティッドカーとしての一面を持つカローラ スポーツですが、スポーティなデザインはもちろん、走る喜びを意識したパワートレーンやサスペンションなど、車本来の楽しさを味わえる点も魅力となっています。
カローラ スポーツの走行性能
TNGAプラットフォームを採用し、トレッドを拡大、タイヤを外側に出すなどの工夫により低重心でワイドかつスポーティなスタイリングを実現。走る楽しさと、取り回しの良さを両立したエクステリアに加えて、開放感のある室内空間を実現しています。
サスペンション構造は、フロントにマクファーソンストラット式、リヤにダブルウィッシュボーン式を採用し、約600パターンにおよぶ組み合わせで走行試験を行い、鍛え上げられたショックアブソーバーによって、上質な乗り心地と操舵応答性を高次元で両立しています。
そのポテンシャルの高さは、カローラ スポーツのボディを基本骨格にGRカローラが開発されたことからもうかがい知れます。ちなみにGRカローラは、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」をテーマに、水素エンジンカローラによるスーパー耐久シリーズに参戦する(※)など、様々なドライバーやエンジニアとともに、サーキットやダートなどの高負荷環境で徹底的に走り込むことで誕生した車です。
※カーボンニュートラルとサステナブルなモータースポーツ業界の実現に向け、新たな動力源の選択肢である「水素エンジン技術」をモータースポーツの現場で鍛えることを目的とした車両。ROOKIE Racingより、2021年第3戦からスーパー耐久シリーズに参戦
カローラ スポーツのパワートレーンを紹介
ハイブリッド | ガソリン | |
---|---|---|
エンジン種類 | 直列4気筒DOHC+モーター | 直列4気筒DOHC |
排気量 | 1,797cc | 1,986cc |
エンジン最高出力 | 98ps/5,200rpm | 170ps/6,600rpm |
エンジン最大トルク | 14.5kgm/3,600rpm | 20.6kgm/4,900rpm |
モーター最高出力 | 95ps | ー |
モーター最大トルク | 18.9kgm | ー |
システム最高出力 | 140ps | ー |
トランスミッション | 電気式無段変速機 | CVT |
1.8Lハイブリッドシステム
カローラ スポーツには、1.8L自然吸気ガソリンエンジンと、電動モジュールを組み合わせた1.8L ハイブリッドシステムが搭載されています。2022年10月3日の一部改良により、すべての電動モジュールを刷新したことが大きなトピックです。
一部改良では、モーターの出力向上に加え、ハイブリッドならではのシームレスな加速と発進時の素早いレスポンスを実現。ドライバーが気持ちいいと実感できるダイレクトな走行フィーリングを優れた燃費性能とともに高次元で確保しています。
2.0Lダイナミックフォースエンジン
ガソリン車は、2022年10月3日の一部改良により、1.2Lターボエンジンから自然吸気の2.0Lダイナミックフォースエンジンへ変更されました。燃料システムの更新やロングストローク化、可変バルブタイミングによる最適制御で、最大熱効率は40%に到達。レスポンスの良さ、全域でのトルクアップと燃費向上を高次元で両立させています。
トランスミッションは、ギヤ機構付自動無段変速機+10速シーケンシャルシフトマチックのDirect Shift-CVTを搭載。従来のCVTに発進用ギヤを追加し、発進から高速域まで力強く、ダイレクトな走りと低燃費を両立しながら、スポーティな走りを求めるユーザーにはマニュアル感覚のシフトチェンジが楽しめる機構も備わっています。
カローラ スポーツの価格・グレード
カローラ スポーツの現在のラインアップと車両価格を紹介します。
G“Z” | G | G“X” | |||
---|---|---|---|---|---|
ハイブリッド車 | ガソリン車 | ハイブリッド車 | ガソリン車 | ハイブリッド車 | ガソリン車 |
289万円 | 264万円 | 270万円 | 245万円 | 246万円 | 220万円 |
※価格は税込み
G“X”
3つあるグレードのうち、最もベーシックで、シンプルかつスタンダードなエントリーモデルとして用意されているのがG“X”です。タイヤ&ホイールは、195/65R15&15×6.5Jスチールホイール(樹脂フルキャップ付)を装備。ディスプレイオーディオレス、アナログメーター+4.2インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ、オートエアコン(シングルモード)&ヒーターコントロールパネル(ブラック)など、必要十分な機能にとどめることで価格を抑えています。
G
Gは、燃費&装備ともにバランスのよいモデルです。フロントロアグリルとフロントフォグモールが艶有り・ブラックとなり、タイヤ&ホイールも205/55R16タイヤ&16×7Jアルミホイール(センターオーナメント付)になります。インテリアには、8インチディスプレイオーディオが追加されています。7.0インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ(スピードメーター表示)は、中央に情報を集約した、シンプルで操作しやすいメーターです。
G“Z”
ダイナミックなアルミホイールと充実した装備が魅力の最上位モデルがG“Z”です。タイヤ&ホイールは、225/40R18タイヤ&18×8Jアルミホイール(切削光輝+ダークグレーメタリック塗装/センターオーナメント付)。最も手頃なG“X”グレードと比べると、3インチもサイズアップを図り、灯火類もBi-Beam LEDヘッドランプへアップグレードされています。さらに外観では、LEDフロントフォグランプも追加。インテリアでは、TFTカラーマルチインフォメーションディスプレイのサイズが12.3インチへ拡大しています。そのほかスポーツシートの採用など、エクステリア、インテリアともに最上位モデルらしい装備となっています。
カローラ スポーツ ハイブリッドの燃費は?ガソリン車モデルと比較
カローラ スポーツのハイブリッド車とガソリン車の燃費を表にまとめてみました。
ハイブリッド車 | ガソリン車 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
グレード | G“Z “ | G | G“X” | G“Z “ | G | G“X” |
WLTCモード総合(km/L) | 27.2 | 29.5 | 30.0 | 17.2 | 18.3 | |
市街地モード(km/L) | 26.2 | 27.8 | 27.9 | 12.8 | 13.4 | |
郊外モード(km/L) | 30.0 | 32.9 | 33.4 | 17.6 | 18.8 | |
高速道路モード(km/L) | 26.1 | 28.3 | 29.0 | 20.0 | 21.4 | |
燃料タンク容量(L) | 43 | 50 |
※WLTCモードは、市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード。市街地モードは、信号や渋滞等の影響を受ける比 較的低速な走行を想定し、郊外モードは、信号や渋滞等の影響をあまり受けない走行を想定、高速道路モードは、高速道路等での走行を想定
グレードによってタイヤサイズや車両重量などが異なり、それによって燃費にも差が出るため、ハイブリッド車はエントリーモデルのG“X”が最も低燃費という数値になっています。ガソリン車は、GとG“X”で同様の数値です。
装備と燃費のバランスを両立したGグレードで、ハイブリッド車とガソリン車を比較してみると、WLTCモードは29.5km/L(ハイブリッド車)、18.3km/L(ガソリン車)と、11.2km/Lもの差がつきました。それぞれ満タンからガソリンがなくなるまで走りきった場合、燃料タンク容量から計算して、その航続距離は1,268km(ハイブリッド車)、915km(ガソリン車)ということになります。
また、信号や渋滞等の影響を受けやすい市街地モードは、ハイブリッド車が29.5km/Lから27.8km/Lへ約5.8%燃費が低下するのに対して、ガソリン車は18.3km/Lから13.4km/Lへ約26.8%も低下しています。通勤渋滞や都会で運転する機会が多いドライバーにとってはハイブリッド車のほうが経済的な選択と言えるのかもしれません。
カローラ スポーツ ハイブリッドの燃費は?カローラシリーズ・プリウスと燃費を比較
ここではハイブリッド車に焦点を絞り、カローラシリーズのハイブリッド車、そして2023年1月10日にフルモデルチェンジした新型プリウスとの燃費を比較していきます。
車種 | WLTCモード燃費(km/L) | ボディタイプ | グレード | 価格(税込) |
---|---|---|---|---|
カローラ | 30.2 | セダン | X | 238万円 |
カローラ スポーツ | 30.0 | コンパクト | G“X” | 246万円 |
カローラツーリング | 29.5 | ワゴン | X | 246万円 |
カローラフィールダー | 27.8 | ワゴン | EX | 233万400円 |
カローラクロス | 26.2 | SUV | HYBRID G | 259万円 |
プリウス | 28.6 | セダン | G | 320万円 |
プリウス | 32.6 | セダン | U | 月額1万8,480円~(※) |
主要諸元表のうち、プリウスをのぞき最も低燃費かつ2WDのグレードから抜粋
※KINTO専用仕様車。記載の月額利用料は、初期費用フリープラン7年、ボーナス加算16.5万円、最安値パッケージ、追加オプション無しの場合の金額
カローラシリーズのなかで最も低燃費なのは、セダンタイプの5人乗りモデルのカローラということがわかりました。カローラ スポーツは、それに次ぐ2番手というポジションとなっています。とはいえ全車の燃費差は4km/Lと非常に接戦で、車両価格も21万円の範囲に収まっているので、好みのスタイルや利用シーンに合わせて選べばよいでしょう。実際には、グレードやオプションでも燃費が異なりますし、さらに走行シーンや運転の仕方によっても差が生じます。本データは、ご自身の好みや用途に合わせた車種選びの参考のひとつにしていただければと思います。
なお、上記比較の中で最も低燃費な32.6km/Lという数値を実現しているプリウスUグレードは、トヨタのサブスクリプションサービス「KINTO」専用仕様車です。様々な契約プランが用意されているなかで、最安月額1万8,480円(税込)から利用可能なので、燃費を最優先に考えるのであれば、おすすめ度の高い車種といえるでしょう。
カローラ スポーツ ハイブリッドまとめ
ここまで、2018年6月26日から数度の一部改良を経て2022年10月3日に最新となったモデルのカローラ スポーツ、その中でもハイブリッド車の情報を紹介いたしました。ガソリン車との比較もさることながら、カローラシリーズでも2番手となる優秀な燃費性能もカローラ スポーツの魅力となっています。
スポーツという名前からは、走行性能を優先したモデルといった印象も受けますが、取り回しに優れたコンパクトなボディタイプと相まって、ユーザービリティの高さはカローラのなかでもとくに優れたモデルです。スポーティなスタイルと走りに加え、扱いやすいボディは万人におすすめできるモデルといえます。ぜひ、クルマ選びの際には参考にしてみてください。
最後に、購入以外にもトヨタやレクサスの新車に乗れる方法のひとつ「KINTO」についてお伝えします。
KINTOは月々定額でトヨタ・レクサス・SUBARUの新車などをご利用いただける(※)サブスクリプションサービスを展開しています。
※一部取り扱いのない車種がある場合もございます
- トヨタの新車が対象の「KINTO ONE」
- レクサスの新車が対象の「KINTO for LEXUS」
- SUBARUの新車が対象の「KINTO ONE(SUBARU)」
- トヨタの中古車が対象の「KINTO ONE(中古車)」納期1ヶ月~2ヶ月!(東京・愛知・長野・大阪で提供、エリア順次拡大中)
- KINTO ONEにアップグレードとコネクティッドを加え、月額料金がリーズナブルになった「KINTO Unlimited」
などのサブスクリプションサービスを展開しています。
それぞれのサービスのベースとなるKINTO ONEを中心にご紹介します。
KINTO ONEとは?
KINTO ONEは、車両代金や登録諸費用のほか、自動車保険料(任意保険・自賠責保険)、各種税金、車検費用、正規販売店でのメンテナンス費用、所定の消耗品の交換費用、故障修理・故障時の代車費用などがコミコミ定額のサブスクリプションサービス。クレジットカード払いも可能です(※)。
※SUBARU車を契約の場合、月額のお支払いは口座振替のみのご利用となります
初期費用0円で気軽に乗り始められる「 初期費用フリープラン」と、 所定の申込金を契約時に支払うことで解約金が0円となる「 解約金フリープラン」の2つから選ぶことができます(※)。
※「KINTO ONE(中古車)」では、解約金フリープランのみ、契約期間は2年のみ
トヨタ・SUBARUの新車は3/5/7年、レクサスの新車は3年の契約期間となっており、契約期間中に割安な手数料で別の車に乗り換えができる初期費用フリープランのサービス「 のりかえGO(法人契約・レクサス車・SUBARU車・bZ4X専用プランは対象外)」もあります。
また、申込み~契約までインターネットで完結できます(販売店でのご相談も可能です)。
KINTO Unlimitedとは?
トヨタとKINTOが2022年12月7日に発表した「KINTO Unlimited」は、前段のKINTO ONEのサービス内容をベースに、車をお届けした後の「進化=アップグレード」と「見守り=コネクティッド」の2つの付加価値を追加することで車の価値を維持し、その分をサブスクの月額利用料の引き下げに充てることでリーズナブルにKINTOをご利用いただけます。
KINTO Unlimitedは新型プリウスUグレードよりスタートし、2024年1月からヤリス、ヤリス クロスでも提供が始まりました。お客様からの反響などを踏まえて、今後、ほかの車種にも拡大していく予定となっています。
充実したカーライフを送るためのひとつの手段として、KINTOの利用も検討してみてはいかがでしょうか?
≪KINTO ONE中古車≫
メニュー