トヨタ車&レクサス車解説

2022年10月 トヨタ カローラシリーズの一部改良の内容とは?

2022年10月 トヨタ カローラシリーズの一部改良の内容とは?

2022年10月、カローラシリーズのうち、カローラ、カローラ ツーリング、カローラ スポーツが一部改良されました。
 
本記事では「パワートレーンの刷新」「安全性能の向上」「コネクティッドサービスの進化」を柱とした一部改良内容をはじめ、先代モデルとの燃費比較などを紹介します。

※記事公開時の情報に基づいており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください

カローラシリーズとは

カローラは1966年の誕生以来、世界150以上の国と地域で5,000万台以上の販売実績があるトヨタのグローバルベストセラーカー。時代のニーズに応える形でハッチバックタイプやワゴンタイプ、SUVなどラインアップを増やしてきました。
 
現行モデルとしては、12代目カローラシリーズのカローラ、カローラ ツーリング、カローラ スポーツ、カローラ クロスと、11代目カローラシリーズで現在も販売されているカローラ アクシオ、カローラ フィールダーの全6車種が販売されています
 
また、2023年年初には新型車「GRカローラ RZ」「GRカローラ モリゾウエディション」を台数限定で発売(2022年12月2日より抽選予約受付開始)されることが決まっています。GRカローラについては本記事後半で詳しく説明します。

カローラ、カローラ ツーリング、カローラ スポーツが一部改良

今回、カローラシリーズのうち、カローラ、カローラ ツーリング、カローラ スポーツの3車種に一部改良が加えられました。詳しくみていきましょう。

パワートレーンの刷新

まず1つ目は「パワートレーンの刷新」です。ハイブリッド車には電動モジュールに改良が加わり、ガソリン車には燃効率に優れた新エンジンが採用されました。

ハイブリッド車

※1.8L2ZR-FXE エンジン
 
ハイブリッド車は3車種ともに改良前と同じ1.8Lエンジンを採用していますが、全ての電動モジュールを刷新。2WD、4WDともにリチウムイオン電池を搭載し(旧型は2WDがリチウムイオン電池、4WDはニッケル水素電池を搭載)、容量も従来の3.6Ahから4.08Ahに増加。フロントモーター(95ps→98ps、163Nm→185Nm)、リヤモーター(7.2ps→41ps、55Nm→84Nm、4WDモデルのみ)の、出力とトルクが向上しました。ハイブリッドならではのシームレスな加速と発進時の素早いレスポンスもあり、よりダイレクトな走行フィーリングが期待できます。

ガソリン車

※2.0Lダイナミックフォースエンジン
 
ガソリン車には燃効率に優れた新エンジンを採用。先代モデルの1.8L直列4気筒(カローラとカローラ ツーリングのみ)と1.2L直列4気筒ターボから、2.0L直列4気筒ダイナミックフォースエンジン(カローラ スポーツ)と1.5L直列3気筒ダイナミックフォースエンジン(カローラとカローラ ツーリング)に変更されました。
 
カローラ スポーツに搭載された2.0L直列4気筒ダイナミックフォースエンジンは、レスポンスの向上により爽快な走りを実現。排気・冷却・機械作動時などのエネルギーロスを低減し、全域でのトルクアップと優れた燃費性能を併せ持ちます。
 
カローラ、カローラ ツーリングに搭載された1.5L直列3気筒ダイナミックフォースエンジンは、高速燃焼技術と直噴技術の採用により、高出力と優れた燃費性能を両立。軽量化が図られたことにより軽快な走りの楽しさを味わえます。

ターボ搭載のMT車は廃止

なお、今回の一部改良により12代目カローラシリーズすべてが自然吸気エンジンとなり、ターボ搭載のMT車は姿を消しました(※カローラ アクシオとカローラ フィールダーにはMT仕様車あり)。またそれに伴い、カローラ スポーツの4WD車も廃止となりました(改良前はターボガソリン車に4WD設定あり)。

改良前モデルとの燃費比較

パワートレーンの刷新による燃費性能の進化をみていきましょう。下段()内は改良前モデルの数値です。

カローラ(改良前)

カローラ ツーリング(改良前)

カローラ スポーツ(改良前)

ハイブリッド車2WD

27.9~30.2 (25.6~29.0)

27.3~29.5 (25.6~29.0)

27.2~30.0 (25.6~30.0)

ハイブリッド車E-Four

25.3~28.1 (24.4~26.8)

24.9~27.8 (24.4~26.8)

ガソリン車2WD

18.1~19.4 (14.6)

17.8~19.1 (14.6)

17.2~18.3 (15.8~16.4)

※数値はWLTCモード燃費(km/L)

カローラとカローラ ツーリングはハイブリッド車(2WD・E-Four)とガソリン車(2WD)、カローラ スポーツはハイブリッド車(2WD)とガソリン車(2WD)のラインアップとなっています。
 
いずれも先代より燃費が向上しており、例えばカローラの燃費の最高値でみると、ハイブリッド車(2WD)では1.2km/L、ハイブリッド車(E-Four)では1.3km/L、ガソリン車(2WD)では熱効率に優れるダイナミックフォースエンジンの採用のおかげか4.8km/Lもの向上が図られました。維持費のコストダウンにも影響するうれしい恩恵といえます。

最新の安全機能の導入

2つ目の大きな改良点「最新の安全機能の導入」として、トヨタの予防安全機能パッケージ「Toyota Safety Sense」の機能拡大が図られました。
 
Toyota Safety Senseの代表的な機能であるプリクラッシュセーフティに、交差点右折時の対向直進車および右左折時の対向方向から横断してくる歩行者を検知する機能が追加されたほか、運転状況に応じてリスクを先読みし、歩行者などに近づきすぎないよう、ドライバーのステアリングやブレーキ操作を補助するプロアクティブドライビングアシストを追加
 
搭載されているToyota Safety Senseは、車載のDCMによる無線通信(T-Connect契約が必要)により、販売店に入庫することなく常に最新のソフトウェアに更新が可能。アップデートにより購入後も最新の運転支援技術を備えた、より安全・安心な車へと進化しました。

≪関連YouTube動画≫



より進化したコネクティッドサービス


※10.5インチ高精細HDディスプレイ

3つ目の大きな改良点は「より進化したコネクティッドサービスの提供」です。
 
コネクティッドナビとは、通信機能を使って最新の地図情報を反映させるナビゲーションのこと。センターとの通信により、その時の渋滞を考慮した目的地検索やルート設定ができたり、駐車場の空き状況や料金を表示できたりするなどリアルタイムな情報が手に入ります。
 
今回の一部改良においては、コネクティッドナビに対応した8インチのディスプレイオーディオおよび10.5インチのディスプレイオーディオPlus(車載ナビ機能付)を一部グレードにメーカーオプション設定。スマホ連携はApple CarPlay(iPhoneなど)とAndroid Auto(Androidスマートフォン)に対応、Apple CarPlayはワイヤレス接続にも対応します(Android Autoは有線接続のみ)。またT-Connectサービスの有料オプションにて車内Wi-Fiの利用も可能になりました。

デザイン変更

今回の一部改良では、外装デザインの変更も加わりました。
※新型カローラW×B
※一部改良前のカローラW×B
 
ヘッドランプのデザイン改良、カローラとカローラ ツーリングではメッシュ状だったフロントロアグリルが横フィングリルになりました。

※カローラ G(ハイブリッド車 2WD ブルーメタリック)
 
ボディカラーとして、カローラにはマッシブグレー、アティチュードブラックマイカ、ブルーメタリックが追加。カローラ ツーリングには前述のカラーに加えてアティチュードブラックマイカ×プラチナホワイトパールマイカ、アティチュードブラックマイカ×センシュアルレッドマイカ(※)が登場。
※プラチナホワイトパールマイカ、スパークリングブラックパールクリスタルシャイン、センシュアルレッドマイカ、アティチュードブラックマイカ×プラチナホワイトパールマイカ、アティチュードブラックマイカ×センシュアルレッドマイカはメーカーオプション(税込3万3,000円)
 
※カローラ スポーツ G“Z”(ハイブリッド車 オレンジマイカメタリック)
 
カローラ スポーツにはオレンジマイカメタリックとダークブルーマイカメタリックが加わりました。

12.3インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ

※カローラ W×B(内装色:ブラック)
 
カローラとカローラ ツーリングのW×Bグレード、カローラ スポーツのG“Z”グレードに12.3インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイが標準装備されました。
 
ドライバーの好みや視認性に合わせて、メーター表示を4つのテイスト(Casual/Smart/Tough/Sporty)と3つのレイアウトの中から選択可能。マルチインフォメーションディスプレイは、左/中央/右の3種類を表示し、同時に複数の情報を確認できます。

≪関連YouTube動画≫


ドライブレコーダー(前方)とバックガイドモニター

※前方映像イメージ
 
カローラ、カローラ ツーリングのW×B、Gグレードおよび、カローラ スポーツのG“Z”、Gグレードに車載カメラ利用したドライブレコーダー(前方)とバックガイドモニターが標準装備されました(※)。また、オプションでバックガイドモニターに録画機能を付加できるようになりました。
※カローラ、カローラ ツーリングのXグレードおよびカローラ スポーツのG“X”グレードはメーカーオプション。録画機能は付与できない

※録画範囲イメージ
 
別のカメラを後付けすることなく前後映像を常時録画。エアバッグ作動時の自動録画や音声認識による手動録画等も可能に。録画した映像はディスプレイオーディオ上ですぐに再生できるほか、USBメモリへの転送やWi-Fi経由でスマホへの転送も可能です。また、録画地点を地図上に表示することもでき、場所から映像を見つけられるのも便利です。

GRカローラについて

※GRカローラ RZ(日本仕様 プロトタイプ)
 
最後に、2023年年初からの発売が予定されている新型車「GRカローラ RZ」および「GRカローラ モリゾウエディション」 について紹介します。
 
GRカローラは、モリゾウこと豊田章男社長の強い想いにより開発されたTOYOTA GAZOO Racingの新型車。マスタードライバーの豊田章男社長を中心に、プロドライバー、エンジニア、メカニックらが一丸となり、サーキットだけでなく、ダートやスノーなどあらゆる環境で走り込みを行い「野性味」のある車に仕上げられたといいます。
 
GRカローラは2022年4月に世界初公開され、6月には日本仕様グレードである「GRカローラ RZ」および2シーターモデル「GRカローラ モリゾウエディション」が発表されました。

GRカローラ RZ

※GRカローラ RZ(日本仕様 プロトタイプ)
 
「GRカローラ RZ」はカローラ スポーツを基本骨格に、GRヤリスに搭載された小型軽量ハイパワーユニット(272ps)を進化させた最高出力304psの1.6L直列3気筒インタークーラーターボエンジンを搭載。
 
カローラ スポーツのロングホイールベースを受け継ぐとともに、トレッドをフロント60mm、リヤ85mm拡張することにより、高速安定性と高い旋回性能を実現しました。
 
意のままのスポーツ走行をそのままに5人乗りの利便性を両立したスポーツカーとなっています。

GRカローラ モリゾウエディション

※GRカローラ モリゾウエディション(日本仕様 プロトタイプ)
 
「GRカローラ モリゾウエディション」は、走行性能を磨き上げた2シーターモデル。リヤシートを撤去し軽量化を徹底。さらに、RZグレードから304psはそのままに、過給圧を10%向上することで最大トルクを370Nmから400Nmに強化したエンジンを搭載します。
 
エンジンのトルクアップ・トランスミッションのギア比最適化による加速性能の向上、モノチューブアブソーバーと10mm拡幅したハイグリップタイヤの採用によるコーナリング性能の向上など、「気持ちが昂り、ずっと走らせていたくなる走りの味」が追求されています。
 
ボディカラーにマットスティールを専用設定。モリゾウエディションならではのこだわりの証として、ウィンドシールドガラスにモリゾウサインが施されています。

2022年12月2日より抽選予約受付を開始

「GRカローラ RZ」および「GRカローラ モリゾウエディション」は抽選販売となるため欲しい人は注意が必要です。GRカローラRZの抽選申込はWeb申し込みとなり、2022年12月2日(金)13:30 ~ 2022年12月19日(月)8:59まで。GRカローラモリゾウエディションの抽選申込はGR Garage店頭からの申し込みとなり、2022年12月2日(金)13:30 ~ 2022年12月18日(日)の店舗営業時間内の受付となります。
 
まずはGRカローラRZは500台限定、GRカローラモリゾウエディションは70台限定での販売となり、今後生産状況を見ながら追加販売を検討するとしています。

まとめ

パワートレーンの刷新により走行性能と燃費が大幅な向上を遂げ、さらに安全性能やコネクティッドサービスも充実したカローラ、カローラ ツーリング、カローラ スポーツ。ぜひ、購入またはサブスク「KINTO」での利用をご検討ください。

最後に、購入以外にもトヨタやレクサスの新車に乗れる方法のひとつ「KINTO」についてお伝えします。

KINTO月々定額でトヨタ・レクサス・SUBARUの新車などをご利用いただける()サブスクリプションサービスを展開しています。
※一部取り扱いのない車種がある場合もございます

  • トヨタの新車が対象の「KINTO ONE
  • レクサスの新車が対象の「KINTO for LEXUS
  • SUBARUの新車が対象の「KINTO ONE(SUBARU)
  • トヨタの中古車が対象の「KINTO ONE(中古車)」納期1ヶ月~2ヶ月!(東京・愛知・長野・大阪で提供、エリア順次拡大中)
  • KINTO ONEにアップグレードとコネクティッドを加え、月額料金がリーズナブルになった「KINTO Unlimited

などのサブスクリプションサービスを展開しています。

それぞれのサービスのベースとなるKINTO ONEを中心にご紹介します。

KINTO ONEとは?

KINTO ONEは、車両代金や登録諸費用のほか、自動車保険料(任意保険・自賠責保険)、各種税金、車検費用、正規販売店でのメンテナンス費用がコミコミ定額のサブスクリプションサービス。クレジットカード払いも可能です(※)。
※SUBARU車を契約の場合、月額のお支払いは口座振替のみのご利用となります

初期費用0円で気軽に乗り始められる「 初期費用フリープラン」と、 所定の申込金を契約時に支払うことで解約金が0円となる「 解約金フリープラン」の2つから選ぶことができます(※)。
※「KINTO ONE(中古車)」では、解約金フリープランのみ、契約期間は2年のみ

トヨタ・SUBARUの新車は3/5/7年、レクサスの新車は3年の契約期間となっており、契約期間中に割安な手数料で別の車に乗り換えができる初期費用フリープランのサービス「 のりかえGO(法人契約・レクサス車・SUBARU車・bZ4X専用プランは対象外)」もあります。

また、申込み~契約までインターネットで完結できます(販売店でのご相談も可能です)。

KINTO Unlimitedとは?

トヨタとKINTOが2022年12月7日に発表した「KINTO Unlimited」は、前段のKINTO ONEのサービス内容をベースに、車をお届けした後の「進化=アップグレード」と「見守り=コネクティッド」の2つの付加価値を追加することで車の価値を維持し、その分をサブスクの月額利用料の引き下げに充てることでリーズナブルにKINTOをご利用いただけます。

KINTO Unlimitedは新型プリウスUグレードよりスタートし、2024年1月からヤリス、ヤリス クロスでも提供が始まりました。お客様からの反響などを踏まえて、今後、ほかの車種にも拡大していく予定となっています。

充実したカーライフを送るためのひとつの手段として、KINTOの利用も検討してみてはいかがでしょうか?

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