トヨタ車&レクサス車解説
新型レクサスNX(NX250/NX350/NX350h/NX450h+)をレビュー
※記事公開時の情報に基づいており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください
レクサスNXとは
1989年に高級車ブランドとして誕生して以来、常にイノベーションの精神を貫き、新たな技術や価値の提供に挑戦し続けてきたレクサス。
現在ではセダン、クーペ、ハッチバックなど様々なモデルを取り揃えていますが、SUVとして初めて登場したのが1998年に発売されたレクサスRXです。レクサスRXは「ラグジュアリークロスオーバーSUV」の草分けとして全世界で高い評価を得てきました。
レクサス初のコンパクトクロスオーバーSUV「レクサスNX」
その後、レクサスはサイズや用途の違う多様なSUVをラインアップ。その中で2014年にレクサス初のコンパクトクロスオーバーSUVとして誕生したのがレクサスNXです。
レクサスとしては比較的安価な価格帯や、様々なシーンに対応できるコンパクトなサイズ感などにより人気となり、レクサスRXと共にレクサスのグローバルコアモデルへと成長。2021年8月末時点では90以上の国と地域で累計約105万台を販売しています。
2017年にマイナーチェンジしましたが、フルモデルチェンジは今回が初。新型レクサスNXは、次世代レクサスの幕開けを象徴する第1弾モデルとして、走り、デザイン、先進技術を全面刷新。レクサス初のPHEV(プラグインハイブリッド)や新開発の電子制御フルタイムAWDなど、様々な新技術も投入されています。
新型レクサスNXと先代モデルの見た目の違い
新型レクサスNXが先代モデルからどのように進化したのか、写真を比べながら見ていきましょう。
フロントビューの違い
※新型レクサスNX350h
※先代のレクサスNX300
まずはフロントビューです。先代モデルに比べて立体的で艶やか、かつシャープな印象に進化した新型レクサスNX。プラットフォームが変更されダイナミックさを増しています。
次世代スピンドル立体表現に挑戦した新型レクサスNXのフロントビュー
新型レクサスNXは、レクサスデザインの象徴であるスピンドルグリルのデザインは踏襲されています。レクサスデザインの象徴であるスピンドルグリルを垂直に立たせるとともに、立体感のある縦長U字形ブロックのグリルパターンを採用。下部にはスリット状の開口を設け、効率的に空気を取り込むことで、ラジエーターの冷却性能を向上させています。
また、グリルのメッキ枠を廃止し、ボンネットフードをフロント先端間際まで伸ばして塊感を強化。ヘッドランプ全体を黒基調としたことで、L字型のデイタイムランニングライトが際立っています。
サイドビューの違い
※新型レクサスNX350h
※先代のレクサスNX300
新型レクサスNXのサイドビューは、先代モデルの角張った印象が薄れています。シャープなキャラクターラインと大きな曲面の相反する要素を融合し、ソリッドな質感が追求されています。
ダイナミックで軽快な走りを想起させる新型レクサスNXのサイドビュー
グリル面からボンネットフード、さらにリヤに向かって伸びやかさを表現しつつ、リヤオーバーハング(後輪中心からボディ後端までの距離)を短くすることで軽快感を演出。ベルトライン直線部を短くし、リヤへ向かうキックアップを強調することでキャビンの凝縮感を印象付けます。
リヤビューの違い
※新型レクサスNX350h
※先代のレクサスNX300
先代モデルでは、リヤコンビネーションランプは左右に分かれていましたが、新型では中央に配置した一文字ランプと、左右のL字型ランプをそれぞれ独立させ、組み合わせることによりひと繋ぎのデザインに。リヤフェンダーからスピンドル形状を描くようなデザインが施され、リヤキャビン周りの凝縮感とタイヤの張り出しを演出しています。
凝縮感とスタンスの良さを表現した新型レクサスNXのリヤビュー
センターには従来のL字ロゴから刷新し、アルファベットのブランドマークを配置しています。
コックピットの違い
※新型レクサスNX
※先代のレクサスNX
コックピットは、ドライバーの操作性向上のため、先代モデルに比べてすっきり、ゆとりのあるデザインの印象です。
レクサスの車づくりに根付く人間中心の思想をさらに進化させた、新たなデザインの考え方「Tazuna Concept」をもとに設計されたコックピット。人が馬を操る際に使う「手綱」から着想したデザインが施されています。ステアリングスイッチとヘッドアップディスプレイを高度に連携。視線移動や煩雑なスイッチ操作をすることなく、運転に集中しながらナビゲーションなどの操作を快適にできる空間となっています。
Tazuna Conceptに基づいた新型レクサスNXコックピット
インテリアカラーはTazuna Conceptに基づいた運転に集中できる配色構成で、多様なカラーラインアップとなっています。また、すべての乗員に寄り添ったインテリアデザインもTazuna Conceptのポイント。ドライバーと乗員の間取りの比率を工夫し、最適な空間を演出しています。
“version L”と“F SPORT”には、室内の造形や素材を美しく魅せる間接照明のインテリアイルミパッケージを標準装備。コックピット全体のイルミネーションで室内空間を彩ります。照明の色は14色のテーマカラーに加え、好みに合わせて選べる50色のカスタムカラーから自由に変更できます。
ボディサイズの違い
新型レクサスNXと、先代のレクサスNXのボディサイズを比較してみました。
新型レクサスNX | 先代のレクサスNX | |
---|---|---|
全長(mm) | 4,660 | 4,640 |
全幅(mm) | 1,865 | 1,845 |
全高(mm) | 1,660 | 1,645 |
ホイールベース(mm) | 2,690 | 2,660 |
新型レクサスNXではTNGAのGA-Kプラットフォームを採用。全長、全幅、全高、ホイールベースともにサイズアップし、ダイナミックな骨格へと変化しています。
新型レクサスNXの特徴
ここまでは見た目を中心に新型レクサスNXと先代モデルの比較をしてきましたが、ここからは新型レクサスNXの主な特徴についてみていきましょう。
レクサス初となるPHEVなどの多彩なパワートレイン
新型レクサスNXでは、カーボンニュートラル社会への貢献や多様化するニーズに合わせ6つのパワートレインを導入。
なかでもレクサス初となるPHEV(プラグインハイブリッド)は、高熱効率な2.5L直4エンジンと総電力量18.1kWhの高出力リチウムイオンバッテリーを搭載し、クラストップレベルのEV走行可能距離約90kmと十分なパワーを両立。レクサスの新たな挑戦として電動車の普及加速を目指して開発されました。
その他、大容量バッテリーを搭載したHEV、新開発の2.4L直列4気筒ターボエンジン、2.5L直列4気筒自然吸気エンジンなど、いずれも高い熱効率のエンジンをラインアップ。PHEVと2.4LターボモデルはAWD、HEVと2.5L自然吸気エンジンはAWDまたはFFのドライブトレーンを設定しています。
安心感のあるレクサスらしい走り
今回のモデルチェンジでは、レクサスが独自の価値として追及してきた「Lexus Driving Signature」における、ドライバーの意図に忠実なステアリングフィールを継承。GA-Kプラットフォームを改良し、軽量で高剛性なボディを低重心化しました。
また、新開発電子制御フルタイムAWDを採用し、操舵感と駆動力のバランスを図るなどして接地感、力感、安心感のあるレクサスらしい走りを実現しています。
新型レクサスNXの空力性能
空力操安技術(高速移動時の操縦性)も徹底的に磨き上げられた新型レクサスNX。ドア意匠面からベルトモールまでの段差を最小化したフラッシュベルトモールを採用することにより、風流れを整流、操縦安定性が向上しました。
さらに、フロントバンパーの形状は風流れの整流とダウンフォースに考慮したつくりに。リヤバンパーには開口が設けられ、ばね上の上下運動が低減されています。床下のエンジンアンダーカバーにはディンプル形状を設け、微小渦を床下に発生させることで接地感と高速域での走行安定性を高めています。
新型レクサスNXの静粛性
従来音圧レベル比が約15%低減した高い静粛性にも注目。車両各部の吸音材、遮音材を最適配置し、ボディの気密性を向上させることにより、車内に侵入するノイズを低減。
また、ドアのシール性を向上させるオープニングウェザーストリップとフロントドアガラスラン形状を初開発しました。さらにエンジンフードは、レクサス初採用となるツインロック構造とし、空気の乱れによるエンジンフードの振動を抑制。静粛性の向上を図りました。
新型レクサスNXのダイナミックな骨格と後席空間の拡大
前後タイヤを大径化するとともに前後トレッドもそれぞれ拡幅することでダイナミックな骨格になった新型レクサスNX。タイヤは225/60R18から235/50R20へとインチアップしています。
さらに居住性を向上させるため、リヤ席のヒップポイントを下げることで天井までの距離を拡大、後席空間に余裕が生まれました。
新型レクサスNXの安全性能
新型レクサスNXは最新の先進安全技術を搭載。ミリ波レーダーおよび単眼カメラの検知範囲を拡大し、各機能の性能向上や新機能を追加しています。
また、人と車が気持ちを通わせ仲間のような関係を築き共に走るトヨタ独自の自動運転の考え方「Mobility Teammate Concept」に基づき開発された、高度運転支援技術「Lexus Teammate Advanced Park」を搭載。並列駐車シーンの場面では、前向き駐車、バック出庫、前向き出庫の支援が可能になりました。
新型レクサスNXのグレードと新車価格
新型レクサスNXのグレードと新車価格(税込)は、2.5L直4エンジンを搭載する「NX250」2WD(FF)の455万円から、2.5L直4エンジンとプラグインハイブリッドシステムを搭載する「NX450h+ “F SPORT”」AWDの738万円まで、合計13種類のグレードおよび価格展開となっています。
グレード | 駆動 | 価格 | |
---|---|---|---|
NX450h+ | “version L” | AWD | 714万円 |
“F SPORT” | 738万円 | ||
NX350h | “version L” | 2WD(FF) | 608万円 |
AWD | 635万円 | ||
“F SPORT” | 2WD(FF) | 608万円 | |
AWD | 635万円 | ||
2WD(FF) | 520万円 | ||
AWD | 547万円 | ||
NX350 | “F SPORT” | AWD | 599万円 |
NX250 | “version L” | 2WD(FF) | 543万円 |
AWD | 570万円 | ||
2WD(FF) | 455万円 | ||
AWD | 482万円 |
※価格は税込
最新モデルのグレードと価格に関しては、レクサスNX公式サイトでご確認ください。
新型レクサスNX まとめ
新型レクサスNXは2021年11月以降の発売を予定しています。レクサス初のPHEVをラインアップし、次世代レクサスの幕開けを象徴する第1弾モデルとして、走り、デザイン、先進技術を全面刷新したという新型レクサスNXへの期待に胸が高鳴ります。
最後に、購入以外にもトヨタやレクサスの新車に乗れる方法のひとつ「KINTO」についてお伝えします。
KINTOは月々定額でトヨタ・レクサス・SUBARUの新車などをご利用いただける(※)サブスクリプションサービスを展開しています。
※一部取り扱いのない車種がある場合もございます
- トヨタの新車が対象の「KINTO ONE」
- レクサスの新車が対象の「KINTO for LEXUS」
- SUBARUの新車が対象の「KINTO ONE(SUBARU)」
- トヨタの中古車が対象の「KINTO ONE(中古車)」納期1ヶ月~2ヶ月!(東京・愛知・長野・大阪で提供、エリア順次拡大中)
- KINTO ONEにアップグレードとコネクティッドを加え、月額料金がリーズナブルになった「KINTO Unlimited」
などのサブスクリプションサービスを展開しています。
それぞれのサービスのベースとなるKINTO ONEを中心にご紹介します。
KINTO ONEとは?
KINTO ONEは、車両代金や登録諸費用のほか、自動車保険料(任意保険・自賠責保険)、各種税金、車検費用、正規販売店でのメンテナンス費用、所定の消耗品の交換費用、故障修理・故障時の代車費用などがコミコミ定額のサブスクリプションサービス。クレジットカード払いも可能です(※)。
※SUBARU車を契約の場合、月額のお支払いは口座振替のみのご利用となります
初期費用0円で気軽に乗り始められる「 初期費用フリープラン」と、 所定の申込金を契約時に支払うことで解約金が0円となる「 解約金フリープラン」の2つから選ぶことができます(※)。
※「KINTO ONE(中古車)」では、解約金フリープランのみ、契約期間は2年のみ
トヨタ・SUBARUの新車は3/5/7年、レクサスの新車は3年の契約期間となっており、契約期間中に割安な手数料で別の車に乗り換えができる初期費用フリープランのサービス「 のりかえGO(法人契約・レクサス車・SUBARU車・bZ4X専用プランは対象外)」もあります。
また、申込み~契約までインターネットで完結できます(販売店でのご相談も可能です)。
KINTO Unlimitedとは?
トヨタとKINTOが2022年12月7日に発表した「KINTO Unlimited」は、前段のKINTO ONEのサービス内容をベースに、車をお届けした後の「進化=アップグレード」と「見守り=コネクティッド」の2つの付加価値を追加することで車の価値を維持し、その分をサブスクの月額利用料の引き下げに充てることでリーズナブルにKINTOをご利用いただけます。
KINTO Unlimitedは新型プリウスUグレードよりスタートし、2024年1月からヤリス、ヤリス クロスでも提供が始まりました。お客様からの反響などを踏まえて、今後、ほかの車種にも拡大していく予定となっています。
充実したカーライフを送るためのひとつの手段として、KINTOの利用も検討してみてはいかがでしょうか?
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