試乗記・レポート
【ランドクルーザー250】秘密基地での車中泊は身長170cmが鍵
近年、アウトドアブームや災害対策への関心から、車中泊への注目が高まっているそうです。いざというときに移動手段としても使える車で、心地よく休める準備をしておくことは、日常の中にちょっとした安心感をもたらしてくれるかもしれません。
中でも、トヨタの本格SUV「ランドクルーザー250」は、その悪路走破性だけでなく、広大な室内空間を活かした車中泊のベース車両としても期待されています。
本記事では、7人乗りグレード「VX(ガソリン仕様)」に焦点を当て、実際の車でシートアレンジを試して車中泊ができるかを検証。さらにおすすめのアクセサリーや便利なグッズもご紹介します。
※記事公開時の情報に基づいており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください
ランドクルーザー250の荷室は大人の秘密基地?車中泊について考えてみた
ランドクルーザー250は、トヨタの誇る本格クロスカントリーSUV。高い悪路走破性に加え、堂々としたボディサイズが特徴です。

ランドクルーザー250 グレード別サイズ一覧
グレード | エンジン | 定員(人) | 全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|---|---|---|
ZX | ディーゼル | 7 | 4,925mm | 1,980mm | 1,935mm |
VX | ガソリン / ディーゼル | 7 | 4,925mm | 1,980mm | 1,925mm |
GX | ディーゼル | 5 | 4,925mm | 1,940mm | 1,925mm |
今回はKINTOのYouTubeチャンネルの撮影をお手伝いするため、ランドクルーザー250の7人乗りグレードVX(ガソリン仕様)を取材してきました。
動画からも伝わるように、撮影当日は大雨でした。疲れた体を休めようとバックドアを開けて荷室に腰を下ろすと、ちょうどそれが軒のようになって、雨宿りにはぴったりでした。
雨音を聞きながらぼんやりしているうちに、「ここ、なんだか自分だけの秘密基地みたいだな」と感じました。お湯を沸かしてカップ麺でも食べられたら、もう最高じゃないか、そんな妄想までふくらみました。


ランドクルーザー250って、もしかすると「大人の秘密基地」なのかもしれません。そんな発想から、7人乗りVX(ガソリン仕様)で本当に車中泊ができるのか、試してみることにしました。秘密基地でちゃんと寝られるのか?大人の子ども心を胸に、その様子をレポートしていきます。
車中泊に使える?ランクル250の荷室サイズと寝られる長さ
ランドクルーザー250の7人乗りグレードVX(ガソリン仕様)の場合、セカンドシートとサードシートを前に倒すだけで、フラットに近い空間が生まれます。

トヨタ公式サイトに掲載されているラゲージルーム寸法は、荷室長を「フロントシートからバックドアトリムまでの距離」で測定しています。車中泊を想定してこの数字と自分の身長を比べ、「寝られるかどうか」を判断したくなりますが、実はここに落とし穴があります。公表値にはフロントシートとセカンドシートのあいだにできるすき間まで含まれているため、実際に横になれる長さは表示より短くなる場合があるのです。

車中泊をする場合は実際に身体をつけて寝られる部分がどのくらいかということを知る必要があります。そこで、実際に頭を載せることができるセカンドシートの肩口から、バックドアトリムまでを測ってみました。


つまり、身長170cm以上の人がまっすぐに眠るには、少し横になるか、体を曲げるか、あるいは頭上のスペースを何かで埋めるなどの工夫が必要になります。車体の全長からすると、思っていたほど荷室長が長くないという印象を受けました。
また、2枚目の写真のように床目線で見てみると、セカンドシートとサードシートの間にわずかな段差があるのが少し気になりました。セカンドシートの背面に傾斜があるため、そこまで気にならないという方もいるかもしれませんが、実際に測ってみるとその段差は約40mmありました。

実際に寝て検証!ランクル250の段差・寝心地・マット対策
実は私、寝袋さえあればどこでも寝られるという特技の持ち主なので、多少のことはあまり気にならないタイプです。とはいえ、実際に段差が約40mmあるのを見ると、何かしら工夫したくなるのが人間というもの。しかもここは秘密基地。
今回、快適な寝床づくりに役立ったのが、広げるだけですぐに使える「クローズドセルマット」と呼ばれるタイプのマット。持参したものは長さ約900mm、厚さ16mmですが、見た目以上に段差をしっかり埋めてくれた気がしました。

もっとふかふかな寝心地を求めるなら、段差を埋めたうえで、ウレタンフォーム入りでバルブを開けると自動でふくらむ「インフレーターマット」や、空気を入れて膨らませる「エアマット」を敷くと、より快適に眠れるはずです。


頭の上にはかなりスペースがありましたので、ここに荷物を収納することもできますし、このスペースを埋めることで170cm以上の身長がある人でも、余裕で足を伸ばして寝ることができるかもしれません。
セカンドシート跳ね上げはNG?段差250mmの落とし穴

さて、今まではセカンドシートを前に倒してフラットにする話をしていましたが、荷室アレンジの一つとしてセカンドシートタンブル(跳ね上げる)状態を作り出すこともできます。いきなり現れた段差(溝)はどことなく秘密基地感があります。

荷物の運搬時には、この段差を活かして荷物を固定したり詰め込んだりするのに適しているかもしれません。しかし残念ながら、このシートアレンジは車中泊にはあまり向いていません。快適に車中泊をするには、セカンドシートとサードシートの両方を倒した状態で使うのがベストです。
ランクル250で快適に寝る!純正&便利な車中泊におすすめのアクセサリー
さて、ここからは車中泊をそして「大人の秘密基地」をより快適にするために、おすすめのアクセサリーをご紹介します。必要なもの、気に入ったものを車にそろえて自分だけのとっておきの場所にしましょう!
サンシェード
車中泊の時に気になるのが外からの視線。夜など、室内でライトをつけると丸見えになってしまったりします。秘密基地が外から丸見えというのはいかがなものでしょう。このサンシェードは車種専用設計のため、ぴったりフィット。車内の温度上昇を抑え、内装の劣化防止にも役立ちます。使用しないときはコンパクトに折りたたみ収納可能。専用ケース付きで持ち運びも便利です。

ラゲージソフトトレイ
屋外で荷物の出し入れをしていると、思いのほか土や草が車内に入り込んでしまうことがあります。車中泊で荷室に寝転ぶことを考えると、なるべく汚れを避けたいところです。
そんなときに便利なのが「ラゲージソフトトレイ」。防水・撥水仕様で、濡れた荷物や汚れた道具も気兼ねなく置けるため、アウトドア後の片付けもぐっと楽になります。

IR(赤外線)カットフィルム
車中泊はエンジンをかけずに室内を快適な温度にすることが大切です。IR(赤外線)カットフィルムは赤外線を抑えることにより、車内の温度上昇を抑え、エアコンの効果を向上させます。

プレミアムクーラーボックス
こんなグッズがあるなんて!とつい人に話したくなる、ランドクルーザー70の海外仕様に使われている幌材を採用した、高機能クーラーボックス。ワクチン輸送にも使われる真空断熱パネルを6面に使用し、軽量ながら最大15日間※1の氷保持を実現。
容量は41Lで、2Lペットボトルも縦置き可能。折りたたみ収納も可能で、ランドクルーザーロゴ入りのアイテムです。

※1. -18℃の冷凍庫で作った氷を容量の40%分投入し、30℃で9時間、20℃で15時間というサイクルを約4回繰り返して保管。残った氷の重量から、氷が完全に溶けるまでの時間を算出しています。保持期間は使用環境などの条件により異なります(トヨタ自動車調べ)
季節ごとの快適装備!車中泊に役立つ便利グッズまとめ
車中泊の大きな課題は、夏の暑さと冬の寒さを乗り切る温度調整です。多くの場所で長時間のアイドリングができないため、エアコンに頼らず快適に過ごす工夫が求められます。

夏の対策
夏は暑さに加え、やっかいなのが虫の存在です。特に自然豊かな場所では防虫対策が欠かせません。アウトドア用の防虫スプレーや車用網戸、クリップ式や自立式の扇風機などを準備すると安心です。また、防犯対策をしっかりした上で、窓を少し開けて換気すれば、朝方の結露も防げます。
冬の対策
冬は何よりも寒さ対策が重要になります。寝具は余裕をもって用意しましょう。インナーにウール素材のものを重ね着すれば、保温性が高まり効果的です。ホッカイロや湯たんぽも活用し、地面からの底冷え対策には、100円ショップなどで手に入るアルミマットを床に敷くのがおすすめです。
ポータブル電源

スマートフォンの充電はもちろん、照明や電気毛布、小型の調理家電なども使える大容量タイプがあると、より安心です。ただし、高性能なモデルはそれなりに高価なため、導入を迷う方も多いかもしれません。まずは乾電池式の機器やモバイルバッテリーなど、手軽に用意できるものから揃えるのもおすすめです。
LEDライト

車中泊ではライトも必須アイテム。用途に応じてさまざまなタイプがありますが、ひとつだけ選ぶとすれば、LEDのヘッドライトがおすすめです。首からかけられるので暗闇で手持ちライトを探す手間もなく、トイレに行くときにもサッと使え、とても便利です。また、光量や色を調節できるタイプもあるので、シーンに応じて使い分けられる楽しさもあります。
ランドクルーザー250は車中泊にも安心!日常にもなじむ「大人の秘密基地」という選択
ランドクルーザー250の7人乗りグレードVX(ガソリン仕様)は、少しの工夫を加えることで、ゆったりと身体を休められる空間をつくることができます。完全なフルフラットではないものの、段差を解消すれば十分に横になれるスペースが広がり、短時間の仮眠や急な宿泊にも柔軟に対応できる仕様です。

シートアレンジやおすすめのアクセサリーを活用すれば、ただ“寝られる”だけでなく、「安心して過ごせる車内空間」に。さらに、自分の好きなアイテムを少しずつ揃えていけば、どこかほっとできる“自分だけの小さな秘密基地”のような存在になっていくはずです。突然の天候変化や、長距離移動中の休憩時など、こうした空間があることは思った以上に頼もしく感じられるでしょう。

アウトドアや遠出をしなくても、ちょっとひと息つきたいときや、いざというときに頼れる場所がある。それだけで、日常が少し豊かに感じられるかもしれません。ライフスタイルに合わせて、そんな「大人の秘密基地」をつくってみるのも一つの楽しみ方です。
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