車のサブスク解説
KINTOが考える「移動の喜び」
※記事公開時の情報に基づいており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください
こんにちは。GWに遠出する代わりに大好きなテレビ番組『空から日本を見てみよう』の録画を見て、旅行気分に浸っているKINTO広報のマツノです。(この番組は地図好きには本当におススメの番組です。)
唐突ですが、今日は少し真面目なお話をしたいと思います。
KINTOのVISION。一人ひとりの「移動」に「感動」を提供したい
みなさん、会社のVISION(目指す姿)って意識したことありますか?
正直、社会人1~3年目ぐらいは、日々の業務に精いっぱいで、「そんなデカい話よく分からん!」と思っていた方も多いのではないでしょうか?私も、よく分からん!側の人間でした。それが前職で経営企画部門に異動し、「どうすれば従業員が同じベクトルを向いて、世の中に価値を提供できるか」を考えるようになり、ようやくVISIONを策定し、言語化することの重要性に気付いていったのでした。
実はKINTOにも"VISION(目指す姿)"と"VALUE(価値基準)"というものがあります。
KINTOのVISIONは、"モビリティプラットフォーマーのトップランナーとして一人ひとりの「移動」に「感動」を"です。そして、それを実現するためのVALUEとして、"Breakthrough"、"Unique"、"Flexible"の3つを定めています。
この"一人ひとりの「移動」に「感動」を"という部分。KINTOは、「どなたにも、分け隔てなくお出かけを楽しんでいただきたい」と考えています。
実は、サブスクリプションサービスのKINTO ONEでも、このVISIONを体現した車種をラインアップしています。
それが、"乗降サポート機能(ターンチルトシート)付きアクア"*1です。
*1・・・2022/5/18 現在、KINTOでの乗降サポート機能(ターンチルトシート)付き車種の取り扱いは、アクアのみとなります。
KINTOでは、2021年8月より乗降サポート機能(ターンチルトシート)付き車種がラインアップに加わりました。
ターンチルトシートとは?
ターンチルトシートは、シート横の回転レバーを操作して、シートを回転&チルト(傾けること)させることで、両脚をそろえたままのスムーズな乗降を実現したシートです。アクアの場合、運転席または助手席のどちらかに設定することができます。
▼ターンチルトシート操作方法 *2
*2・・・KINTOでご契約いただけるクルマに「車いす収納装置」は付いていません。
"百聞は一見に如かず"ということで、やってきたのはトヨタハートフルプラザ名古屋!
トヨタハートフルプラザ名古屋@清須市
広い店内には、ターンチルトシート搭載車だけでなく、車いす収納装置付車や車いす仕様車(スロープタイプ)など、さまざまなウェルキャブ(福祉車両)がズラリ!
アクアのターンチルトシートを体験!
早速、ターンチルトシートを体験してみました。
とにかく軽い!!!
体験してまず思ったこと、「・・・軽い!」。運転席にターンチルトシートを取り付けている場合、主に運転者自身が座ったままシートを自ら回転させることになります。最初のイメージはシートに着座したままだと、回転が重くなるのではないかと懸念していましたが、とにかく軽い!スムーズに乗り降りすることができました。
操作が簡単!!
シートを回転させるまでの操作が簡単で、スムーズに乗降できました。
【運転席の場合】前後スライドレバーを引き上げて、シートを回転位置までスライドさせ停止すると、回転レバーがポップアップ。回転レバーを引き、シートを中間ロック位置まで回転。足を外に出して再度回転レバーを引き、回転終了位置までシートを回転し、降車。
足が出しやすい!!
シートが単に回転するだけではなく、回転軸を2つにし、前後の動きも加えることで、インパネと膝の間にスペースが生まれ、スムーズな足の出し入れが可能になっていました。これもこだわりポイントとのこと。
上が回転軸が1つの「回転シート」、下が回転軸を2つにした「ターンチルトシート」
動画で説明するとこんなイメージ
(分かりやすくするために、「ターンチルトシート」の座席は大げさに座席を動かしています)
さらに足を出し入れする際に邪魔になるドア下の一部分を少し削っているそうです。これで足の出し入れがさらにスムーズに!
写真はヤリスですが、アクアの標準車もこのようなデザインだそうです。
細かい部分にもトヨタ自動車のこだわりポイント
腰が楽!!
腰を痛めている時の、腰をねじることの恐怖たるや。(在宅勤務が増え、私も慢性的に腰が痛くなってきました。ツライ。。)ターンチルトシートでシートを回転させると、ほぼまっすぐ足を地面におろすことができました。無理に腰をひねることもありません。足腰に不安を抱えている方にとっては、とてもうれしい機能であることを再認識しました。
無理に足腰をひねることもありません!
トヨタ自動車の想い
お話をうかがったのは、トヨタ自動車 CV Company CV製品企画の中川さん。
熱い想いをお話いただきました!
ー世の中のどのような課題を解決したいという想いで、ターンチルトシートを開発したのですか?
日本は先進国の中でも高齢化がかなり進んでおり、2050年には約40%が65歳以上の高齢者となります。(グラフ1)
この高齢化社会に対して自動車メーカーができることは、「高齢者を支える人たちの負担を減らすこと」と「支える必要がない元気な高齢者を増やすこと」の2つです。ターンチルトシートは後者を意識して開発をしました。
つまり、ターンチルトシートを活用して、おじいちゃん/おばあちゃんに外出してもらうことで、健康寿命を延ばし、いつまでも元気にいていただくことで、おじいちゃん/おばあちゃんの幸せだけでなく、介護をするご家族の方にも幸せになっていただきたいと考えています。
【グラフ1】高齢化率の推移
【グラフ1】
総務省「ICT超高齢社会構想会議報告書」(国際連合"World Populaiton Prospects:The 2012 Revision"より)
興味深いデータがあります。(グラフ2)
「1日に1回以上外出する高齢者」と「週1回以下の外出にとどまっている高齢者」の歩行障害と認知機能障害の発生リスクを比較したデータです。
ご覧の通り、多く外出している高齢者のほうが、歩行障害も認知機能障害も発生リスクが低くなっています。
つまり、外出は健康に直結するということです。
最後の外出の手段が「クルマ」だと思っています。そのクルマを通じて、「いかに高齢者の健康寿命を延ばすことができるか」を考えて、日々開発を行っています。
【グラフ2】外出頻度と健康
【グラフ2】
財団法人東京都高齢者研究・福祉振興財団東京都老人総合研究所[第93・95回老年会公開講座第三のキーワード!]より
※新潟県Y市で65歳以上の高齢者を対象に2001年から2年間追跡調査した結果
※両グラフとも、もともとの健康状態や社会的役割の差による影響を除いて比較
ー「KINTO ONE(クルマのサブスク)」と「ターンチルトシートや他のウェルキャブ」の相性についてどう思いますか?
ウェルキャブが必要になるお客さまは、「いつまで使うか分からないから・・・」という理由で、購入を悩む方が多いのが実情です。KINTO ONEはサブスクで「始めやすく、やめやすい」というメリットがあるので、ウェルキャブとの相性はバッチリだと思います。ターンチルトシートだけでなく、スロープタイプの車いす仕様車など、取り扱い車種をさらに広げていただけるとなお良いなと思っています。
ー中川さんが目指す「ウェルキャブの未来」とは?
こちらの図をご覧ください。(グラフ3)
「足腰が不自由な障がいをもった方」のウェルキャブの普及率が約10%ある一方で、「足腰が不自由な高齢者」のウェルキャブの普及率は約1%しかありません。この背景には、これまで元気だった方が、「福祉車両を選択する」ということに心理的な抵抗があるのではないかと考えています。これをクリアしていくためには、「高齢者向け」というターゲティングはあえてあまり行わず、「普通のクルマ」として、世の中にアプローチをしていく必要があると感じています。
ターンチルトシートや他のウェルキャブを「普通のクルマ」として広く認知してもらうことで、障がいを持った方や高齢者が外出することが当たり前な社会を実現していきたいですね。
【グラフ3】高齢者家庭への普及の難しさ
【グラフ3】
トヨタ自動車調べ
取材後記
まだまだ中川さんの熱いお話をご紹介したいところですが、今日はこのぐらいにしておきます。
中川さんの熱い想いはこちらでもご覧いただけますので、ぜひ!
私には88歳になる元気な祖母がいますが、寄る年波には勝てず、足腰がかなり悪くなってきています。実家に帰省した時はクルマのドアの下に台を置き、押し込むような形でクルマに乗せていました。
・・・・ターンチルトシート、うち祖母にぴったりの機能やないか!
KINTO ONEでも、実際にターンチルトシート付きの車種をWEBでお申し込みされる方も少しずつ増えてきています。
KINTOとしても、お客さまに「必要な時に」「必要とするクルマ」に乗っていただけるよう、新たなサービスも順次ご提供していきますのでお楽しみに!
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