86のアイドリング不調の原因や改善方法を紹介【86エンジンリフレッシュ】

アイドリング不調など、エンジンが不調になる原因とは

吸気系のトラブル

アイドリングが不安定、エンジンのパワーが徐々に落ちてきた、と感じている場合エアクリーナー（エアフィルター）の汚れが原因である可能性があります。エンジンに取り込む空気は、このエアクリーナーを通過してろ過されて送り込まれますが、これが詰まるなどして空気が悪くなることで、エンジンの吹き上がりが悪くなるなど不調の症状が発生します。

ほかにも、エアフロセンサー※などの不具合でもエンジンが不調をきたす場合があります。

※エンジンが吸入する空気の量を計測するセンサーのこと。吸入する空気の量に応じて燃料を噴射するため、エアフロセンサーが故障や不具合をきたすと、アイドリング不調をはじめエンジンが不調をきたします

燃料系のトラブル

燃料系のトラブルも、エンジンのパワー低下やアイドリングの不調を引き起こします。燃料フィルターの劣化などによる機能低下、インジェクターの目詰まりなどが主な原因です。

燃料フィルターは、燃料タンクから燃料を吸い上げる際に微量に含まれる不純物を除去するもので、劣化などで機能が低下すると、燃料に不純物が混じってアイドリングが不安定になるほか、エンジンの吹き上がりの悪化などの症状が出る恐れがあります。

インジェクターとは、エンジンの燃焼室に燃料を噴射する装置のことで、ここが詰まることでもエンジン不調やアイドリング不調が発生します。

点火系のトラブル

ガソリンエンジンに使われるスパークプラグやイグニッションコイルの劣化や故障もエンジン不調やアイドリング不調を引き起こします。スパークプラグとは高電圧の電流で火花を発生させ、ガソリンを点火させる部品です。イグニッションコイルは、スパークプラグに高電圧を送るための昇圧部品です。 

2つとも消耗品のため、定期的な交換が必要になります。 

ほかにも、バッテリーの不具合などもエンジン不調の原因となります。アイドリングの不調やエンジンの不調は、プロでないと、原因の特定が難しいです。また、放っておくと故障の原因にもなりかねません。不調を感じたら、自動車整備工場などで点検することをおすすめします。

86のエンジン内部清掃で性能が蘇る？アイドリング不調やエンジン不調の改善方法

特定の部品の故障や不具合であれば、修理や交換で改善するでしょう。しかし、長年の使用により発生する不調は特定の部品の修理や交換では改善しない場合があります。エンジンを新品に近い状態に戻すための方法として「オーバーホール」という手段がありますが、時間も費用もかかる大がかりな作業です。

そこで、オーバーホールのようにエンジンを車から降ろさず、エンジンを載せたまま内部を清掃することで新車時のような性能を取り戻す「エンジンリフレッシュ」という方法があります。2023年7月12日に、トヨタとKINTOが運営するサービス「KINTO FACTORY」にて、「86 REFRESH SERVICE」という初代86向けのリフレッシュメニューの提供が開始されました。その中の1コースとして、「エンジンリフレッシュコース」があり、専門知識・スキルを持ったGRガレージのスタッフが施工対応します。

【86 REFRESH SERVICE（エンジンリフレッシュコース）】

対象：前期86（ZN6型）、2012～16年式。2016～21年式の後期および2022年式以降のGR86は対象外

「エンジンリフレッシュコース」の価格は、部品代、工賃込みで121,000円（税込）と、一般的なエンジンオーバーホールよりも費用が安く、エンジンを降ろさずに作業ができるため作業時間も短くなります。

施工対象の初代86ユーザー（2012～16年式の前期型86）であれば誰でもサービスを受けることが可能です。

エンジンリフレッシュコースの作業内容や交換部品は？

エンジンリフレッシュコースの作業内容は以下になります。燃料系や吸気系を清掃（リフレッシュ）することで、エンジンの調子を新品の頃に近い状態に戻します。

• インテークバルブ・ポート清掃
• 燃焼室内清掃
• インジェクタクリーナー注入
• 吸気系統洗浄
• エンジンオイル・オイルフィルター交換

専門知識・スキルを持ったGR Garageのスタッフが、インテークマニホールド（インマニ）、ポート、シリンダー内を、エンジンを分解せずインマニ脱着のみで清掃します。同時にイグニッションコイルやスパークプラグも交換します。交換部品はすべてトヨタ純正部品を使用し、メーカー保証も１年付くので安心です。

2012年式、11.3万km走行した初代86にこのエンジンリフレッシュコースを施工したデータを紹介しましょう。

この作業により、86本来のアクセルレスポンスや加速感を取り戻すことに成功したほか、アイドリング振動の低減といった効果も。データで見ても、街乗り領域などの低回転域のトルク回復（約1kgm）したほか、最高出力が回復（約10ps）しました。

対象の車両は、購入時に新車／中古車を問わないため、初代86に乗り続けている方のほか、中古の初代86を検討している方にもおすすめのサービスと言えるでしょう。

86 REFRESH SERVICEの利用方法や施工場所について解説

最後に、エンジンリフレッシュコースを含む「86 REFRESH SERVICE」の価格や施工場所、利用するための窓口である「KINTO FACTORY」について紹介していきましょう。

86 REFRESH SERVICEのコースと価格

エンジンリフレッシュコースのほかに、マウントゴムリフレッシュや足回りゴムブッシュリフレッシュコースなど全5コースが用意されています。

全コース「部品代、工賃込み、保証期間1年付き」なのが特徴です。

86 REFRESH SERVICEの施工場所について

エンジンリフレッシュコースを含む「86 REFRESH SERVICE」の利用は、KINTO FACTORYのWEBサイトより申込みます。会員登録（無料）を行い、ログインしてメニューをカートに入れる際、施工場所（販売店）を指定できます。

「86 REFRESH SERVICE」は、東京、静岡、愛知、大阪にある８つのGR Garageの店舗にてサービスを開始。将来的に全国展開を目指しています。

KINTO FACTORYとは

KINTO FACTORYとは、ユーザーが既に購入したクルマの安全装備や便利機能を最新化したり、これまで後付けができなかった新車工場装着のメーカーオプションを後付けすることができるサービスです。その他にも「86 REFRESH SERVICE」のように低年式多走行により経年劣化した機能や内装をリフレッシュ、リフォームするサービスも展開しています。

トヨタ、レクサス、GRのブランドを展開しており、その全てがトヨタ自動車のメーカー品質で提供され、メーカー保証が付帯します。申込みは、KINTO FACTORYのWEBサイトから24時間申込むことができ、夜間や販売店の定休日なども申込みが可能です。WEBサイトでの申込み後、部品手配が完了した後、指定した販売店に車両を持込み施工する流れとなります。メーカー純正部品で施工することに加え、トヨタ販売店の整備品質で施工を受けられるので安心です。

「KINTO FACTORY」をトヨタと運営する株式会社KINTOは、車のサブスクリプションサービスをメインの事業としていますが、「KINTO FACTORY」はKINTOで契約したサブスク車両以外のクルマ、つまり通常の購入方法で手に入れたクルマも施工可能です。

KINTO FACTORYについて詳しく知りたい方は、下記画像よりKINTO FACTORYのWEBサイトをご覧ください。

「86 REFRESH SERVICE」について詳しく知りたい方、実際に「86 REFRESH SERVICE」を受けたい方は下記画像よりサービスメニュー紹介ページをご覧ください。