試乗記・レポート

LEXUS UX300h F SPORT 4WD試乗レビュー「乗り味の改良レベル高く、ソフィスティケート感覚が素晴らしい」更に本気で買い替えたくなりました

LEXUS UX300h F SPORT 4WD試乗レビュー「乗り味の改良レベル高く、ソフィスティケート感覚が素晴らしい」更に本気で買い替えたくなりました

中身の大幅な商品改良が実施されたLEXUS UX300h。先日2WDのLEXUS UX300h F SPORT”に試乗してみて、その変化幅・内容に感嘆した私ですが、今回は4WDのF SPORTに試乗してみました。クルマ大好き元トヨタの企画マン、公私合わせて1,800台以上のクルマを試乗してきた試乗のプロフェッショナル、ハマやんの視点から特徴を分解し、走行してみた印象をレポートしたいと思います。

※試乗実施時期の情報をベースにしており、最新の新車販売グレードにはない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトでご確認ください。
試乗実施時期:24年4月

LEXUS UX300h F SPORT 4WD試乗概要

メーター・センターディスプレイ・パノラミックビューモニター等の視認系/シフトレバーやディスプレイ操作の操作系は、新型になっての重要な改良点

UXの商品改良は、2022年・2023年ともに外観には、ほぼ手を付けず、内装の一部ならびに中身に関するものとなっていますが、既存オーナーにとっては、ある意味“安心できる(=自分のクルマが古臭く見えないという点で)”商品改良と言える面もあると思います。が、内装の変更点に関しては“新型が羨ましく感じられる”と言わざるを得ない感じがしました。

改めて試乗してみて、“メーターの液晶化&意匠変更”、“センターディスプレイのタッチ式化&意匠変更”、“パノラミックビューモニターの床下透過画面表示”といった視認系の改良や、“シフトレバーのバイワイヤー化”、“センターディスプレイ/ナビの画面タッチ式化”といった操作系の改良は、運転に際してのクルマとの接点であり重要な改良ポイントだと感じました。

LEXUS UX300h F SPORT 試乗レビュー ステアリング
メーター液晶化・ディスプレイタッチ式化・シフトバイワイヤー化は大きな改良点、今回の試乗車はディスプレイ表示のとおり前後モーター装備の4WD

4WDと2WDの差は大きくないが、加減速ともソフィスティケートされた走り味

LEXUS UX300hと呼称することになった(+50となった)所以は、ハイブリッドシステムの改良(モーター出力向上・リチウムイオンバッテリー化等)によるものですが、その走りは、2WDでも4WDでも、“より電気リッチ化した感覚”が強く、その分、静か&スムーズでソフィスティケートされた感じがしました。また、エンジンサウンド自体も、遮音手法の変更によるものか?音圧・音質ともに改善しているように思われました。

4WDの走りについては、センターディスプレイに表示されるパワートレイン稼働状態によると、加速時など積極的に後輪モーターを回して走行サポートしていましたが、体感上は、フル加速時に“後輪も駆動している”感覚が伝わってくる程度で、さほど顕著にはわかりませんでした。後輪駆動によるトルク感のアップと車重60kgアップが相殺されているのかもしれません。

また、加速時だけでなく減速時の走り味=ブレーキフィーリング面の改良も著しく、UX250hでは、うまく踏力を抜かないとスムーズに停まれない事があるのですが、この300hでは、ごく普通にブレーキングしてスムーズに停まることができるようになっていました。

LEXUS UX300h F SPORT 試乗レビュー エンジン

ランフラットタイヤ装着とは思えない乗越え感でしっとりとした乗心地

先回のLEXUS UX300h F SPORT 2WDの試乗で、舗装の継ぎ目や段差・凸凹の通過に際しての“当たり”が、とても優しいものになっていると感じましたが、今回の試乗でも基本的な印象は同じで、“とてもランフラットタイヤ装着とは思えない”路面の乗越え感でした。

試乗車の装着タイヤは、先回の2WDが“DUNLOPのSP SPORTMAXX 050 DSST CTT”、今回の4WDは“BRIDGESTONEのALENZA 001 RFT”と違う銘柄でしたが、微妙な差まで言及すれば、先回の方が、よりスムーズかつしっとりまろやかな乗心地だと思いましたが、2WDと4WDの差や空気圧の違いもあるかもしれないので何とも言えません。

いずれにしても、UXのF SPORTグレードとてしては、充分以上に良好な乗心地のクルマになっていると思いましたし、自分のUX250hと比較して“羨ましいぞ”と感じる大きなポイントになっていました。

ごく普通の右左折でもわかるステアリングフィールのスッキリ感「上品な走り味」

一般的な販売店試乗で微妙なステアリングフィールの云々をレビューするのは結構難しいのですが、今度のLEXUS UX300h F SPORTは2WDでも4WDでも、販売店から公道に出るところで、そのスッキリ感がすぐに伝わってきました。

専用ステアリングを装着しているF SPORTグレードは、ステアリングのグリップが太目で、“少々力を込めて”回したくなる見映えなのですが、今度のUXのスッキリ感からは、両手の指で軽くステアリングを持って、優しく回したくなる感じ…適度な軽さとフリクションの無さが特徴のように思われました。

“静かでスムーズな走行”、“しっとりとして良好な乗心地”、“優しく回したくなるステアリング”と、走り味に関わる要素がこれだけ揃ってソフィスティケートされていると、運転スタイルも上品にしたくなる…先日の2WD でも感じたことを今回の4WDでも同様に感じました(F SPORTの乗り味として優しすぎないか?という疑問は少々ありますが、それは走行モード切り替え(未トライですが)でうまく変更できるのだろうと期待しました)。

LEXUS UX300h F SPORT 試乗レビュー 内装

プロアクティブドライビングアシスト等の運転支援装備充実

安全装備・運転支援機能は日々進化しているので、“新しいクルマ=より安全・運転支援機能が充実したクルマ”となっていますが、今度のLEXUS UX300h F SPORTでも様々な機能・装備が追加/改良されているようです。

装着車に乗るたびに言及しているので、“またか!”と思われそうですが、特に羨ましい装備は“プロアクティブドライビングアシスト”。

“運転の状況に応じたリスクの先読みを行うことで、危険に近づきすぎないよう運転操作をサポートし、ドライバーの安心につなげます。”とカタログ説明文にありますが、“車間距離や交差点までの距離、歩行者等の存在”といった運転者が認知し判断・行動すべき事柄について、クルマも同じように対象物を検知して必要に応じた判断・行動をするという点が、“運転する主体である人間をクルマが上手く賢くサポートする機能”という意味で、とても良く出来た装備だと思います。

今回の試乗ルートでは、さほど顕著なアシストは感じ取れなかったものの、常にクルマがサポートしてくれている…という安心感はとても大きなものがあると感じます(目下、欲しい装備のナンバーワンです)。

LEXUS UX300h F SPORT 試乗レビュー ボディ

LEXUS UX300h F SPORT 4WD試乗レビューまとめ

中身の充実が著しいUX300h。4WDも基本的には同じ改良ポイント

  • 外観スタイルは殆ど不変(エンブレムのみ)
  • インテリアは視認系・操作系の変更・改良が重要なポイント
  • 乗り味・走り味に関わる部分は大きな進化・改良で年次改良の最重要ポイント

    →250と300の差“50”は、“走りのゆとり”と“上品さ”にあり

  • 4WDと2WDの差はさほど大きく感じられなかった

時代の経過を感じさせる部分もあるが、UXの基本コンセプトは独自で魅力的

  • UXのデビューは2018年であり、かなりの年数が経過
  • 室内デザインや装備類等に時代の経過を感じさせる点は散見される
  • とはいえ、このUXのコンセプトは独自で魅力的(クーペ×ハッチ×SUV)
  • 年次改良によるリファインは独自コンセプトのUXをリフレッシュするもの

基本的に気に入っている今のクルマ“LEXUS UX250h”…だが、気にせざるを得ないUX300hの進化ぶり。“買い替えたい”気持ちが湧き出す商品改良だと思います

  • 私は2021年式250hユーザーで、コンセプト・スタイルなど気に入っている
  • とはいえ、気にせざるを得ない乗り味・走り味の改良内容・改良幅
  • (現実問題難しいが)“買い替えたい”気持ちが湧き出す内容
LEXUS UX300h F SPORT 試乗レビュー 評価

総合評価

  • 乗る前の期待値越えか?

◎ (乗心地・ステアフィール…“走り味”全般が、こうあってほしい姿になっていた)

  • また乗りたいか?

〇+ (出来れば、本当に代替したくなるクルマ。現実には難しいだろうなあ…)

※評価基準と評価マークの意味

項目/マーク

〇+

〇-

期待値を・・・

大きく上回る

上回る

まあ上回る

上回る部分もあるが・・・

下回る

また乗りたいか

とても乗りたい

乗りたい

まあ乗りたい

乗りたい面もあるが・・・

あまり乗りたくない

今回試乗したクルマはこちら!

〔試乗車〕:LEXUS UX300h F SPORT 4WD
〔車両価格〕:車両本体価格5,506,000円 (メーカーオプション669,900円:ルーフレール、デジタルキー、ドライブレコーダ―、ヘッドアップディスプレイ+パノラミックビューモニター、本革シート、3眼LEDヘッドランプ)
〔主要諸元〕:
全長×全幅×全高・WB・車重:4,495mm×1,840mm×1,540mm・2,640mm・1,600kg
M20A-FXSエンジン:L4 1.986cc、152ps/6,000rpm、188Nm/4,400~5,200rpm+モーター(フロント/リヤ):113ps 206Nm/41ps 84Nm、WLTC燃費23.4km/L
サスペンション前/後:ストラット/ダブルウィッシュボーン、タイヤ:225/50R18RFT
〔試乗概要〕レクサス覚王山 試乗コース約8km走行

※スペック・価格などのデータは試乗時のものです。最新情報は店頭等でご確認ください

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