試乗記・レポート
新型アルファード 試乗レビュー!“Z”グレード・ガソリン(4WD)基本性能が大幅向上し完成度アップ「快適至極な乗り物」
2023年6月21日の発売以来、好評に受け入れられている上級ミニバン“新型アルファード/ヴェルファイア”。その好評さが何故か?を考えてみるため、販売店で試乗してきました。クルマ大好き元トヨタの企画マン、公私合わせて1,800台以上のクルマを試乗してきた試乗のプロフェッショナル、ハマやんの視点から特徴を分解し、その印象をレポートしたいと思います。
<この記事の目次>
※試乗実施時期の情報をベースにしており、最新の新車販売グレードにはない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトでご確認ください。
試乗実施時期:2023年8月
新型アルファード試乗概要
“新型感”あり“質感”の高い外観スタイル「立派なクルマだなあ!」
「大きく立派なクルマだなあ!」という第一印象。新型アルファードの外観スタイルは、一目で“アルファード”とわかりつつ、“より格上感”や“変り映え・新型感”のある正常進化型デザインだと思いました。
外観スタイルの“質感”も、クルマ全体の基本性能・質感レベルアップを表現するがごとく、面構成やウィンドウ・細部処理などによってレベルアップしているように感じられ、全体として、540万~870万円(車両本体価格)のプライスレンジに見合った最上級ミニバンに相応しいレベルの外観になっていると思われました。
参考:主要諸元のアルファード・クラウン・ハリアー比較
- アルファード:全長×全幅×全高・WB:4,995mm×1,850mm×1,935mm・3,000mm
- クラウン:全長×x全幅×全高・WB:4,930mmx1,840mmx1,540mm・2,850mm
- ハリアー:全長×全幅×全高・WB:4740mmx1,855mmx1,660mm・2,690mm
余裕ある室内空間。クルマ全体の“快適な乗り物”感に強く影響。視界やドラポジの良さも印象的
大型ミニバンとしては当然の事ながら、室内空間は余裕があり、その余裕が“快適な乗り物”感に強く影響しているように思われました。その最たるものは2列目のシートで、一度座ってみると“二度と立ち上がりたくなくなる”快適さを実感できましたが、それにとどまらず、1列目でも余裕ある室内空間の恩恵を受け、“とても快適なクルマを運転している感覚”がありました。
また、運転席からの視界が、ウィンドウの形状/大きさや見切り線等によって、とてもよく、運転のし易さや快適さにつながっていると思いましたし、ドライビングポジションについても、これまでのミニバンライクなものから、一般的な乗用車のものに近づいていると思われ、室内全体として、単に広いだけでなく、快適さにつながる様々な工夫を凝らしたクルマづくりがなされていると感じました。
2.5Lの動力性能に特筆すべき点はないが、一般的には充分なレベル
試乗した新型アルファードはベースエンジンである2.5Lガソリン。“2トン越えの重いクルマだしあまり走らないだろう・・・”と予想して試乗したのですが、一般的な交通の流れの中では、まず充分な性能で走ってくれました。停車車両や遅い車両を追い越す際のパワー感はさほど強くはなく、エンジン音も高まるのですが、それ以外の普通の走行やクルージングでは静かでパワー感も充分なものと思われました。
乗り味・乗心地は相当高いレベル⇒基本性能面でのレベルアップ、完成度の高さ⇒「快適至極な乗り物」
街中だけとはいえ、色々な交通状況・路面状況がある試乗コースで、新型アルファードは、とても良好な乗り味・乗心地のクルマだと思いました。
TNGA化し新たにGA-Kプラットフォームを使用する等、基本構成から新しくなったクルマらしく、歩道段差の乗越え・路面継ぎ目の乗越え・車線変更など、どんな状況でも、常に乗心地よくスムーズに走行してくれましたし、運転している感覚としては、常に“快適さ”を意識しながら運転する感じで、“快適至極な乗り物”という表現が頭に浮かんできました。
曲がりの方は、あまり試す場所もない市街地試乗でしたが、ステアリング操作への応答・曲がり方など、大変素直なキャラクターのように感じました。
至れり尽くせりの装備類。上級車らしさに溢れている
試乗車の“Z”グレードは現時点ではベース車型ですが、装備は大変充実しており、試乗車には、オプションの“ユニバーサルステップ”や“ムーンルーフ”、“アドバンストドライブ”、“ヘッドアップディスプレイ”等の装備も装着されていたため、ほぼフル装備の状態でした。
走行中の周辺監視や、停車時/後退時のカメラ映像など、走行支援に関する装備類もフルに装着されており、運転中も装備のありがたさを意識させられましたし、最上級ミニバン・ショーファーカーとしての各種装備も、2列目・3列目周りに多数装着されていました。
このあたりの“上級車らしさを感じさせる装備類の充実”は、上級車を造り慣れているトヨタならではのもので、得意分野での手慣れた企画・クルマづくりと感じさせられました。
新型アルファード 試乗レビューまとめ
基本性能面で相当なレベルアップ。完成度の高さを感じさせる⇒「快適至極な乗り物」
先代アルファードは、(商品としてはとても良く出来ていたが)、路面継ぎ目の乗越え等、“乗り味”の面で気になる点があった。新型は“乗り味”面で大きくレベルアップされ、「快適至極な乗り物」に仕上げられている。
先代までは“ショーファーカーにも使えるミニバン”。新型は“ミニバンにも使えるショーファーカー”
上記の理由から、先代は“ショーファーカーにも使えるミニバン”だったが、新型は“ミニバンとしても使えるショーファーカー”に進化した(高級車と呼べるレベル)。
“キャブワゴン~ミニバンを長く造ってきた歴史”の上に造り得た商品
これらの進化は決して1~2世代で出来た訳ではなく、フルキャブのハイエースワゴンに始まり、セミキャブ~ミニバンを綿々と造ってきた歴史と経験の上にこそ出来たものと考えられる。
総合評価
・乗る前の期待値越えか?
○+ (快適さ・乗り味は期待値レベルを上回っていて少々ビックリした)
・また乗りたいか?
○ (後席試乗や高速道路走行等してみたい)
※評価基準と評価マークの意味
項目/マーク | ◎ | 〇+ | 〇 | 〇- | △ |
---|---|---|---|---|---|
期待値を・・・ | 大きく上回る | 上回る | まあ上回る | 上回る部分もあるが・・・ | 下回る |
また乗りたいか | とても乗りたい | 乗りたい | まあ乗りたい | 乗りたい面もあるが・・・ | あまり乗りたくない |
今回試乗したクルマはこちら!
〔試乗車〕:アルファード (Z・ガソリン・4WD)
〔車両価格〕:車両本体価格5,598,000円 オプション装備込み計6,011,600円
〔主要諸元〕:
全長×全幅×全高・WB・車重:4,995mm×1,850mm×1,935mm・3,000mm・2,120kg
2AR-FEエンジン:2493cc、182ps/6,000rpm、235Nm/4,100rpm+CVT
WLTC燃費10.3km/L、サスペンション前/後:ストラット/ダブルウィッシュボーン、タイヤ:225/60R18
〔試乗概要〕
愛知トヨタ・神宮店試乗車両,販売店周辺約5km試乗ルート
※スペック・価格などのデータは試乗時のものです。最新情報は店頭等でご確認ください
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