トヨタ車&レクサス車解説
ほんのちょっと懐かしい?2026年に「20周年を迎えたトヨタ車」を振り返る
今から20年前となる2006年には、どんなクルマがリリースされたでしょうか?前回の「2026年に10周年を迎えるトヨタ車」に続き、今回は「20周年を迎えるトヨタ車」をまとめて紹介します。
※記事公開時の情報に基づいており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください
2006年はどんな出来事があった年だった?
本題に入る前に、まずは今から20年前となる2006年の出来事を振り返ってみましょう。この年の大きな話題のひとつが、トリノ冬季オリンピックで、フィギュアスケート女子の荒川静香さんが、日本人唯一の金メダルを獲得したこと。彼女が披露した技「イナバウアー」は、その年の流行語にも選ばれました。
さらに野球ファンから絶大な人気を誇る「世界最高峰の国別対抗戦」第1回大会が開催され、日本が初代チャンピオンに輝いたことを覚えている野球ファンも多いでしょう。

時代を彩るヒット曲では、昨年解散したアイドルグループ、KAT-TUNの「Real Face」やレミオロメン「粉雪」、絢香「三日月」などが挙げられます。一方、国際的な原油高による燃料代の高騰がドライバーを悩ませ、ライブドア事件といった日本経済を揺らがす大事件が起きた年でもありました。
エスティマ/エスティマハイブリッド:フルモデルチェンジ
ここからは本題、2026年に「20周年を迎えたトヨタ車」を紹介していきます。まずは「エスティマ」から。

最後のエスティマとなった3代目が登場したのは、2006年1月16日のこと。大成功を収めた2代目モデルの魅力を受け継ぎつつ、「全てを革新し洗練させる」とし、プラットフォームや足回りを刷新するなど、全面進化が図られました。
エスティマの特徴である丸みを帯びた伸びやかなスタイリングを受け継ぎながら、よりシャープな顔つきに進化。ボディサイズは、全長と全幅が少し大きくなったものの、全高を抑えられたことで、より低いシルエットが強調され、スポーティな雰囲気も高まりました。
インテリアでは、特徴的なセンターメーターを継承しながら、シフトレバーをコラムシフトからインパネシフトに変更。また、新たにシーケンシャルシフトマチック(マニュアルモード)が新設され、走りの楽しさも向上しました。
シートレイアウトでは、3列目シートのスライドおよびチップアップ機能がなくなった代わりに、床下収納が可能となり、乗員と積載能力の調整の自由度が増したことがトピックです。

パワーユニットは、自然吸気の2.4L直4エンジンに加え、3.5Lまで排気量を拡大したV6エンジンを用意。さらに登場より半年後となる6月12日には、ハイブリッド仕様のエスティマハイブリッドを追加。ハイブリッドシステムがTHS Ⅱに進化したことで、トータル性能が向上。ミニバンのハイブリッド化を、推し進めていく流れに貢献しました。
ラッシュ:新登場
お手軽な小型SUVとして人気を博した「キャミ」の後継車として誕生したのが、2006年1月17日に登場した新型車、「ラッシュ」です。キャミ同様に、ダイハツが開発生産を受け持つOEM車で、ダイハツでは「ビーゴ」の名でデビュー。キャミと異なり、車両企画をトヨタとダイハツで協力し、それぞれの強みが生かされたのが特徴です。

“カッコかわいい”デザインに仕上げられ、よりSUV感も高められていましたが、意外と中身は本気仕様。最大の特徴は、キャミ同様にビルトインラダーフレーム式モノコックボディを採用し、駆動方式がFR(後輪駆動)ベースであること。
4WD仕様は、メカニカルセンターデフロック付きのフルタイム4WDシステムで、新たにVSCを採用することで、走行性能を強化。エンジンは、全車にパワフルな1.5Lエンジンが与えられました。
シートに撥水ファブリックを採用するなど、アウトドア利用を意識したアイテムもしっかり装備。残念ながら1世代で終了し、しばし後継車は不在でしたが、その役目を2019年登場の「ライズ」が担っています。
カムリ:フルモデルチェンジ
1980年代から高級FFサルーンの世界戦略車として活躍してきた「カムリ」は、2006年1月30日にフルモデルチェンジ。「ミディアムセダンの新たな世界基準の創造」をテーマとし、トヨタの最上級FFセダンが目指されました。

先代と同等の全長ながら、ホイールベースとトレッドを拡大することで、力強く安定感のあるエクステリアと広いキャビンスペースを両立。エンジンはエスティマと同様の2.4L直4エンジンで、2WD車の5速AT化が目玉のひとつでした。
そして、同年に販売を終了した高級車「ウィンダム」の後を埋めるべく、金属調塗装とクローム加飾を施したフロントグリルや本革シートなどを装備した最上級グレード「Gディグニスエディション」も用意されていました。
日本では、セダン需要の縮小もあり、目立った活躍はありませんでしたが、世界的には歴代モデル同様に大活躍。北米向けの3.5Lやオーストラリア生産のハイブリッド仕様が存在するなど、現地のニーズに合わせた仕様が展開されました。
カローラ アクシオ/カローラ フィールダー:フルモデルチェンジ
世界中で愛される「カローラ」は、2006年10月10日のフルモデルチェンジで、通算10代目となりましたが、日本仕様では大きな変化がありました。それまでの世界共通仕様とは異なり、日本専用仕様が開発されたのです。海外仕様がサイズを拡大したのに対して、日本仕様は5ナンバーサイズを維持したのが大きな強みでした。

このモデルよりセダンは、「アクシオ」というサブネームが与えられ、ステーションワゴンには、先代より与えられた「フィールダー」を継承。小さくても満足度の高いクルマが目指され、特にフィールダーでは、若者層を取り込むべくスポーティさも意識されました。

装備面では、ミリ波レーダー式のプリクラッシュセーフティシステムなどの先進機能も一部グレードで採用されました。アクシオ全車にバックモニターを標準装備していたのも特徴でした。今ではめずらしくない便利機能「ワンタッチ格納リヤシート」をステーションワゴンとして世界初採用したのは、このフィールダーです。
エンジンは、自然吸気仕様の1.5Lと1.8Lの2本立てで、多くのモデルにCVTを採用。ただし、幅広いユーザーのニーズに応えるべく、1.5Lの2WD車には5速MTも用意されていました。
オーリス:新登場
たった5mの走行で魅力が伝わる新型ハッチバックとして、2006年10月23日に発表・発売されたのが、日欧戦略車の「オーリス」です。コンパクトハッチバックながら、全幅が1760mmまで拡大され、3ナンバーボディとなっていたことが特徴でした。

また「カローラ ランクス/アレックス」の後継車でありながら、カローラの名は付かず、当時の販売戦略から、ネッツ店のみの取り扱いとなったのもトピックのひとつ。
すっきりとしたデザインは、トヨタの欧州デザイン拠点「ED2」の作。インテリアでは、インパネシフト風のシフトノブとその延長線上にあるハンドブレーキのデザインが個性として印象的でした。パワートレインは、1.5Lと1.8Lの2種類で全車がCVTでした。
ユニークな取り組みが、2007年2月に発売された1000台の限定車「TUMIバージョン」の存在です。米国のバッグメーカー「TUMI」とのコラボモデルで、内装デザインにTUMIデザインを取り入れたもので、なんとTUMI製「キャリーバッグ」と「トートバッグ」が付属しました。
また2009年10月のマイナーチェンジでは、1.8Lに待望の6速MTを装備したスポーティグレード「RS」を設定し、走り好きの心を掴みました。
ブレイド:新登場
欧州では、エントリーから高級車まで幅広く活躍するハッチバックモデル。一方、日本では、お手頃モデルのイメージが強かったのもたしか。その常識を打ち破るべく、新提案の高級車として2006年12月21日に発表・発売されたのが「ブレイド」です。

先の「オーリス」をベースに、「洒落た大人の高級ハッチバック」を開発テーマとし、より上質さを追求したデザインや上級セダンに匹敵する安全及び快適装備、2.4Lエンジンによるゆとりの走行性能などが与えられていました。
特に走りに関してはこだわりが強く、リヤサスペンションは、オーリスでは4WD仕様にしか与えられないダブルウィッシュボーンサスペンションを全車に標準化。性能向上に合わせ、ボディの一部やブレーキ性能も強化されていました。
さらに、走りへのこだわりを象徴する「ブレイド マスター」が2007年8月に追加。パワフルな3.5L V6エンジンにパドルシフト付きの6速ATを組み合わせ、専用チューニングサスペンション、16インチディスクブレーキや17インチアルミホイールの標準化で、走りが磨き上げられていました。
車名は変わってもその系譜は受け継がれている
エスティマ、ラッシュ、カムリ、オーリス、ブレイドと、カローラ以外では姿を消した名称も多いですが、ラッシュにはライズ、エスティマには「アルファード/ヴェルファイア」、オーリスやブレイドには「カローラスポーツ」と、同カテゴリーの車種が今も継続されるだけでなく、各カテゴリーで大きな存在感を示しています。
そう考えると、2006年に登場したクルマたちは、現代のラインナップの礎となったといえそうですね。
(執筆・大音 安弘、企画・編集:木谷 宗義/type-e、写真:トヨタ自動車)
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