試乗記・レポート
LEXUS LS500 F SPORT試乗レビュー!熟成が進んだ“フラッグシップ”
レクサスのセダン系フラッグシップである「LEXUS LS」。1989年に発売された初代から数えて5代目となる現行車は2017年に登場したモデルですが、ほぼ最新の車両(2023年9月登録)に試乗できましたので、クルマ大好き元トヨタの企画マン、公私合わせて1,800台以上のクルマを試乗してきた試乗のプロフェッショナル、ハマやんの視点から特徴を分解し、感想・印象をレポートしたいと思います。
※2023年10月発売の一部改良モデルではありません
※試乗実施時期の情報をベースにしており、最新の新車販売グレードにはない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトでご確認ください。
試乗実施時期:23年11月
LEXUS LS500 F SPORT試乗概要
立派なボディプロポーション。日本的な控えめさも持ち合わせた外観スタイル
久しぶりにLSを近くでみた印象は、“やはりLSは立派なクルマだなあ…”というものでした。最近はSUV系のLX・RXやショーファードリブン主体のLMなど多様な高級モデルをラインアップしているLEXUSですが、LSは、コンサバティブなセダンスタイルながら、フラッグシップとしての存在感を放っていると感じました。
全長が5,000mm越え(5,235mm)、ホイールベースが3,000mm越え(3,125mm)となるビッグサルーンですが、単に立派なだけでなく、クーペセダン的でパーソナルな雰囲気や、欧米の上級サルーンとは少し違って“日本的な控えめさ”も持ち合わせているように感じられ、現行発表以来約6年経過していますが、さほど古さを感じさせないエクステリアでもあると思いました。

馴染みやすい操作系と室内。細部までアップデートされている感あり
外観を色々な方向から眺めた後に解錠し車内に乗り込みました。“F SPORT ”らしい黒と赤のコンビネーション内装のため、走る気分が高まりますが、先ずはシート等のポジション合わせと操作系の確認。殆どの操作系は“そこに配置されているだろう”と予想した位置に配置されており、戸惑うことは全くありませんでした。(LEXUS車全般に言えることですが)馴染みやすい操作系という点に留意された感じが伝わってきました。
また、ナビゲーション/メインディスプレイや、細かい装備類、安全関連、コネクト関連など、様々な点がマイナーチェンジや年次改良を経て初期モデルに対してアップデートされており、最新の使い勝手や装備内容のクルマに仕立てられていると感じました。
例えば、ナビ/メインディスプレイは画面タッチ式になり使いやすくなっていましたし、信号停止時に“もうすぐ青信号に変わります”アナウンス/表示がされたり、最新のニュースがメインディスプレイに配信されてきたり…と、短時間の試乗でも気付くような分り易い改良箇所も多く、マイナーチェンジや年次改良による変更箇所の多さを思わせられました。

パワフルでソフィスティケートされたパワートレーン
試乗したLSはガソリンエンジン版の“LS500”。心臓部は3.5Lツインターボ+10速ATで、最高出力422ps・最大トルク600Nmを発揮するパワートレーン。これで遅かろうはずもなく、試乗中は少し前が開いて加速すると、2.2トンのクルマながら、周囲の交通の流れをすぐに引き離して走ることができました。
そうした絶対的な動力性能にも好感を持ちましたが、このパワートレーンで最も印象的だったのはソフィスティケート度合い。アイドリングや街中定速走行では殆どエンジンの存在を意識することなく、また加速時でも、静かさを維持したまま小気味よく速度を上げていく様子は、大変洗練されており、ストレスのない走りにつながっていると感じました。
パワフルでソフィスティケートされたパワートレーンは、乗り易さ・走り易さに直結しており、試乗ルートの混んだ交通の中でも、高いセーフティマージンを保ったままステディかつ快適に走行できました。
ツインターボのガソリンエンジン車ということで、燃費はあまり期待できませんが(WLTC10.1km/L、試乗中の燃費モニターでは4.6~6.3km/L)、このパワートレーンのパワフルさと洗練度は存在価値の高いものという気がしました。

“F SPORT”らしい乗心地と乗り味。走行の95%位は快適走行
6年前に乗った現行LSの乗心地について鮮明な記憶があるわけではありませんが、その際には、“重量級大型サルーンとしては少ししなやかさに欠け乗心地は課題ではないか?”と思ったものでした。
今回乗ったLS500 F SPORTの乗心地は、重量級大型サルーンらしい基本的な乗心地の良さを確保しつつ、F SPORTらしい路面との密なコミュニケーションも感じさせるものに改良されているように思いました。
“F SPORT”らしい乗心地・乗り味とは、路面や車両の状態をドライバーに上手く的確に伝えることとドライバーの運転操作に的確に反応すること、すなわち良好な双方向コミュニケーションを通じて、アクティブで楽しいドライビングを可能にするものと思っていますが、今回乗ったLSでは、路面や車両の状態をドライバーに上手く的確に伝える…という点で巧く味付けされているのではないか?と感じました。路面の凸凹や不整をいなしながら、その存在自体は軽いショックと音で伝えてくる…そんな感じの乗心地が多かったからです。
その結果、走行全体の95%位(あくまで感覚ですが)は、“快適”と呼べる乗心地・乗り味になっていたのではないか?と感じました。

実寸より小さく感じさせる運転感覚
LSは上述のように全長5,000mm・全幅1.900mm・ホイールベース3,000mmを超えるビッグサルーンですが、実際に運転してみると、意外とその大きさを意識することはありませんでした。
個人的には、“走って小さく感じるクルマは良いクルマ”だと思っていますが、このLSも、同様の感じを抱かせる“良いクルマ”で、セダンならではの扱い易さに加えて、室内からの周辺視界の良さやクルマの見切りの分り易さ・車両の動きの俊敏さ・運転操作と車両の動きのシンクロ度合い等が優れているといった理由によるものではないか? また、クルマの基本性能が良いためでもあるのでは?と感じました。
なお室内や荷室の広さ・使いやすさは、大型サルーンならではのもので、いうまでもなく充分なスペースが確保されていました。

LEXUS LS500 F SPORT まとめ
乗り味や乗心地、細かい装備等、色々な面で改良を重ね熟成されたクルマ
- 発売以来、約6年で、マイナーチェンジや年次改良を受け様々な改良
- 大型サルーンらしい乗心地の良さが最大の改良点ではないか?
- F SPORTらしい乗心地・乗り味についてもアップデートされていると思われる
LEXUSのフラッグシップとしての存在感
- 最近はLXやRX等のSUV系やLMといった新しい高級車もラインアップされているLEXUSだが、やはりLSはフラッグシップとしての存在感あふれるクルマだと思った
“セダン”の乗り易さと乗り味
- SUV全盛の時代だが、セダンに乗ってみると、その乗り易さ(構えず乗れる感覚や視界の自然さ・クルマの動きなど)や乗り味(低重心感・乗心地など)に、“やっぱりセダンは良いなあ”と感じてしまう。自分の好みなのだろうか…?

総合評価
- 乗る前の期待値越えか?
〇+ (乗心地・乗り味,3.5ツインターボの動力性能・洗練度は期待値超え) - また乗りたいか?
〇 (F Sport以外の乗り味やハイブリッド版の走りを試してみたい)
※評価基準と評価マークの意味
項目/マーク | ◎ | 〇+ | 〇 | 〇- | △ |
---|---|---|---|---|---|
期待値を・・・ | 大きく上回る | 上回る | まあ上回る | 上回る部分もあるが・・・ | 下回る |
また乗りたいか | とても乗りたい | 乗りたい | まあ乗りたい | 乗りたい面もあるが・・・ | あまり乗りたくない |
今回試乗したクルマはこちら!
〔試乗車〕:LEXUS LS500 F SPORT
〔車両価格〕:車両本体価格12,180,000円 (+メーカーオプション154,000円)
〔主要諸元〕:
全長×全幅×全高・WB・車重:5,235mm×1,900mm×1,450mm・3,125mm・2,170kg
V35A-FTSエンジン:3,444cc、422ps/6,000rpm、600Nm/1,600~4,800rpm
10速AT・RWD、WLTC燃費10.1km/L
サスペンション前/後:マルチリンク/マルチリンク、タイヤ:245/50R19
〔試乗概要〕
レクサス名古屋西・販売店周辺約7.5km試乗ルート
※スペック・価格などのデータは試乗時のものです。最新情報は店頭等でご確認ください
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