試乗記・レポート
アルファードを初めて運転してみた!モータージャーナリストに教わる車幅感覚や運転のコツ
高級ミニバンとして人気のトヨタ「アルファード」。広々とした室内や上質な乗り心地に魅力を感じる一方、購入をためらう理由のひとつが、その大きなボディサイズではないでしょうか。 普段コンパクトカーに乗っている人や、大きな車の運転に慣れていない人にとっては、「狭い道を通れる?」「駐車場にきちんと停められる?」といった不安もあるはず。
そこで今回は、アルファードを運転したことがない筆者が、モータージャーナリストの工藤貴宏さん同乗のもと、実際にアルファードの運転に挑戦しました。車幅感覚のつかみ方から、狭い道での走行、駐車のコツまで、初めてアルファードを運転する際に知っておきたい運転のポイントや注意点を紹介します。
※記事公開時の情報に基づいており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください
アルファードはどれくらい大きい? 運転前に知っておきたい基本知識

アルファードを目の前にすると、まず目に入るのが堂々としたボディ。存在感のあるフロントマスクに加え、全長や全幅にもゆとりがあり、普段オデッセイに乗っている筆者は、乗車する前からその大きさに圧倒されました。

実際にアルファードとオデッセイの現行モデルのサイズを比べると、アルファードは、全長4,995mm、全幅1,850mm、全高1,935~1,945mmです。オデッセイは全長4,860mm、全幅1,820mm、全高1,695mm。アルファードのほうが全長で約135mm、全幅で約30mm大きく、全高も240mm以上高くなっています。
大きな車を運転する際は、まず車両のサイズ感を把握することが大切だと教えてくれた工藤さん。運転席に座り、車体の四隅に人に立ってもらったり、外から確認したり、だいたいの距離感を確認すると車両感覚をつかむ手がかりになるといいます(※)。また、360度カメラなどの支援機能も活用しながら、運転経験を重ねて少しずつ感覚を身につけていくことが重要だそうです。
※四隅に人に立ってもらう場合は、安全な場所で車両を完全に停止させ、シフトをPに入れ、パーキングブレーキをかけた状態で確認しましょう。自分が車外に出て確認する際は、エンジンやハイブリッドシステムも停止させましょう

いざ発進!運転前に確認したいアルファードのシートやミラーの調整

運転を始める前に、まずはドライビングポジションを調整。工藤さんにポイントを教わりながら、シートの位置や高さ、背もたれの角度を自分に合うように整え、無理なくハンドルやペダルを操作できる状態にします。
ドライビングポジションの適切な位置とは?

シート位置は、ハンドルの上部に手を添えたとき、腕が伸びきらない程度に調整するのがポイントだと工藤さん。無理なくハンドルを操作できる位置に合わせます。あわせて、ブレーキペダルをしっかり踏んだときに膝が伸びきらないことも確認。

続いて、ドアミラーとルームミラーを調整し、後方や側方の見え方を確認します。普段乗っている車とミラーの位置や見え方が異なる場合もあるため、慣れているつもりでも油断は禁物です。

さらに、シフトレバーやパーキングブレーキなどの操作方法も確認しておきましょう。
大切なのは、運転席から見える範囲だけで判断しないこと。工藤さんからは、ミラーやカメラを活用しながら車体の位置をイメージするよう、アドバイスをもらいました。
実際に街中を走ってみた! アルファード運転のコツ
準備ができたら、いよいよ発進。大きな車だからといって、特別な操作が必要なわけではありません。まずはアクセルとブレーキを丁寧に操作し、周囲の状況を確認しながら落ち着いて走り出します。

工藤さんから運転中のポイントをいくつか教わりました。
ポイント①:内輪差に注意

右左折する際は、後輪は前輪よりも内側を通る(内輪差)ため、車体の側面が駐車スペースの壁などにぶつからないよう注意が必要です。車体が大きいと、曲がる際に大回りしたくなるかもしれませんが、必要以上に大きく回ると、対向車線にはみ出したり、周囲の交通に影響を与えたりする可能性もあります。道路の形状や周囲の状況に合わせて、適切な位置取りを心がけましょう。

ポイント②:状況を確認しながら走行位置を調整

初めてアルファードを運転した筆者は、運転席から車体の端の位置をつかむのに慣れておらず、道路の端や対向車線との距離が気になりました。そんなときは、進行方向の少し先まで視線を向けることがポイント。走行位置に迷ったときは、道路の幅や左側の障害物、対向車の位置を確認し、無理のない範囲で走行位置を調整しましょう。
ポイント③:無理をしない
狭い道などでは無理をしないことが大前提。対向車とのすれ違いが難しいと感じたら、十分に速度を落とし、必要に応じて安全な場所で待つことも大切です。
車線変更や合流の際も、ミラーだけで判断せず、目視でも周囲を確認しましょう。車体が大きいからこそ、早めに周囲の状況を把握し、余裕を持って操作することが安心につながります。
運転のコツを意識することや工藤さんが同乗してくださっている安心感もあり、大きな車を運転することへの恐怖心がだいぶ和らいできました。
最大の難関は駐車? アルファードを上手に停めるコツ

大きな車の運転で、特に不安を感じやすいのが駐車ではないでしょうか。車体が長く幅もあるため、駐車枠に収まるかどうか、隣の車に接触しないかなど、気になることが多々あります。
さすがはプロ。スムーズな駐車のお手本を見せていただいたところで、アルファードの駐車のコツを教えてもらいました。
まずバック駐車では、いきなりハンドルを切り始めるのではなく、まず駐車枠と自車の位置関係を確認。進入する角度や切り返しに必要なスペースを考え、無理のない位置からゆっくり後退を始めます。
駐車に苦戦する筆者に、工藤さんから「障害物がないことは確認できているから、カメラ画像の補助線を駐車場の白線に合わせるようにハンドルを切ってみて」とアドバイス。筆者はカメラの映像やミラーを確認しながら、ゆっくり車を動かしました。

また、後退中はバックカメラの映像だけに頼りすぎないこと。左右のミラーや目視を組み合わせ、車体の両側や後方に障害物がないかを確認します。カメラのガイド線は目安として活用しつつ、実際の周囲の状況を優先しながらゆっくり後退します。最初は、同乗者に外の安全な位置から見守ってもらいながら練習するのがおすすめです。


駐車枠に対して斜めになってしまった場合は、無理に一度で入れようとしないことが重要で、いったん前進して位置を整え、必要なら切り返せばよいとのこと。
駐車で焦ってしまうと、周囲の確認がおろそかになりがち。難しいと感じたら、いったん止まって状況を確認することが大切ですと工藤さん。
駐車場を選べる状況なら、十分なスペースがある場所を選ぶのもひとつの方法。慣れないうちは、狭い駐車枠や通路の幅が限られた場所を避け、落ち着いて操作できる環境で練習するとよさそうです。

駐車券が取れない? 車体の大きさを意識した対応

ゲート式のコインパーキングで駐車券を取ろうとした際、運転席からでは発券機に手が届かず、あたふたする筆者。それを見た工藤さんからは、「慣れるまでは無理に手を伸ばさず、ドアを開けられる程度の間隔を空けて停車し、降りて駐車券を取るなど、余裕を持って対応すると安心」とアドバイスをもらいました(※)。駐車券を取る場面でも、車体の大きさを意識した対応が必要だと実感しました。
※降車する場合は、安全な場所に停車し、シフトをPに入れ、パーキングブレーキをかけ、エンジンやハイブリッドシステムを停止させてから、周囲の安全を確認しましょう
車体の大きさを把握し、少しずつ運転に慣れよう
実際にアルファードを運転してみると、車体の大きさに慣れるまでは、狭い道でのすれ違いや駐車に気を使う場面がありました。一方で、運転の基本操作そのものが特別に難しいわけではありません。
運転中、緊張からついハンドルに体を近づけてしまい、背中がシートから浮き気味になっていた筆者。そんな様子を見た工藤さんからは、「シートにしっかり背中をつけて運転しましょう」とアドバイスをもらいました。緊張すると前のめりになりがちですが、その姿勢では疲れやすくなってしまいます。シートの位置や背もたれの角度を調整し、背中を預けた自然な姿勢で運転することも大切なポイントだそう。
また、工藤さんから教わったのは、車体の大きさを怖がりすぎず、無理をしないこと。アルファードの運転に不安がある人は、まず広い場所で車両感覚をつかむところから始めてみるとよいでしょう。正しい運転姿勢を意識しながら、焦らず経験を重ねることが、安心して運転するための第一歩です。運転のコツを押さえて、アルファードの魅力を体験してみてはいかがでしょうか。
(文:田村恵美 写真:木谷宗義/type-e 編集:アケホノ+type-e)
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