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あおり運転された場合どう対処する?どこで起きやすい?通報の仕方や事前対策について解説
後続車が急に接近してきて車間距離を詰めてくる、自車の横に並んで幅寄せをする、前走車や後続車が自車の前に出て蛇行運転をするなど、危険な運転が「あおり運転」と呼ばれます。
2020年6月にあおり運転(妨害運転)に対する罰則が創設され、厳しい罰則が科されるほか、運転免許の取消処分も導入されることで、悪質なドライバーを交通社会から排除する仕組みが整いました。
しかし、いまだにあおり運転の被害は発生しています。
本記事では、あおり運転が起きやすい場所や状況、万が一被害に巻き込まれた際の冷静な対処方法、警察への適切な通報方法、そして未然に防ぐための対策まで、ドライバーが身を守るために知っておくべき情報をご紹介します。
<この記事の目次>
※記事公開時の情報に基づいており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください
あおり運転の現状

法務省が公開している「令和4年(2022年)版犯罪白書」によると、2021年の妨害運転件数(妨害運転により著しい交通の危険を生じさせた場合の加重処罰規定を含む)は96件に上ったそうです。「令和3年の交通安全白書」によれば、2020年の妨害運転罪での検挙件数は58件であり、2020年6月の厳罰化後もあおり運転は減っていないことがうかがえます。
警察は、妨害運転罪や危険運転致死傷罪(妨害目的運転)等の法令を駆使し、厳正な捜査を徹底しています。この取り組みにより違反者の検挙が進んでいる一方で、こうした危険な運転が依然として発生しているということも事実です。
実際に、あおり運転をされた経験があるという人も少なくなく、2025年にチューリッヒ保険会社が全国のドライバー2,230人を対象に実施した「2025年あおり運転実態調査」では、34.5%のドライバーが過去5年以内にあおり運転を受けた経験があると回答しました。
皆さんの中にも、街中を走行していて「あの車、あおっているな」という場面に遭遇したことがある方もいるでしょう。
「妨害運転罪」について

2020年6月の道路交通法改正によって創設された「妨害運転罪」について振り返っておきましょう。
妨害運転罪には2段階あり、通行妨害目的で交通の危険の恐れのある方法で一定の違反をした場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。また、行政処分として違反点数25点となります。
この「一定の違反」とは、以下の10類型に該当する行為を指します。
- 車間距離を極端に詰める「車間距離不保持
- 急な進路変更「進路変更禁止違反」
- 急ブレーキ「急ブレーキ禁止違反」
- 危険な追い越し「追い越し違反」
- 対向車線へのはみ出し「通行区分違反」
- 執拗なクラクション「警音器使用制限違反
- 執拗なパッシング「減光等義務違反」
- 幅寄せや蛇行運転「安全運転義務違反」
- 高速道路での低速走行「最低速度違反(高速自動車国道)」
- 高速道路での駐停車「高速自動車国道等駐停車違反」
出典:警察庁 令和2年改正道路交通法リーフレットB「STOP!あおり運転!!」
妨害運転罪となる具体的な違反の類型が示されたことで、より厳格な取り締まりが可能となりました。
さらに、著しい危険を生じさせた場合は、より厳罰な処罰が適用され、5年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されます。行政処分として違反点数は35点となります。
違反点数の累積が15点以上で免許取り消しとなるため、上記いずれの場合も即免許取り消しとなります。また、再取得までの欠格期間は、前者の場合で2年、後者では3年です。なお、妨害運転罪には交通反則通告制度(いわゆる青切符制度)は適用されず、違反が認定されれば厳しい罰則が必ず科されることになります。
あおり運転をされたときの対処法

これほど厳しい罰則が設けられているということは、あおり運転が極めて危険な行為であるということの証です。ドライバーとしては、身を守るために対処法を知っておく必要があります。
道を譲る
後続車が車間距離を詰めてくるなど、あおり運転されていると感じたら、まずは落ち着いて道を譲りましょう。
片側一車線の一般道ならば左ウインカーを出して道路の左側に寄せ、片側二車線以上ある道路であれば車線変更をしてください。車間距離を詰める行為は、より速く走ることを促す意図がある場合が多く、理不尽に感じることもあるかもしれません。
しかし、事態を悪化させないためには、冷静に対処をすることが重要です。また、加害者が後続車でない場合も、相手にせず、できるだけ早い段階で落ち着いてやり過ごすようにしてください。
安全な場所へ避難
道を譲ったにもかかわらず、執拗に急ブレーキや蛇行運転などの危険行為が続く場合は、自分の身を守ることを最優先にしてください。
まずは事故を避けるため、高速道路上であればサービスエリアやパーキングエリアなどに避難しましょう。一般道でも人目のある駐車場などを選び、相手が路上で停止させるような行為をしてきても、路上で停止することは極力避けてください。
警察へ通報し、車内で待機する
安全に停止できたら、110番通報を行い、状況を伝えます。もし同乗者がいれば、走行中に通報してもらいましょう。
そして警察が到着するまで、ドアをロックし、車外に出ないことが重要です。激高した相手を安全に落ち着かせることは困難なため、直接対峙するのは避けるべきです。
冷静な対応を心がけることで、身の安全を確保し、トラブルを最小限に抑えることができます。万が一のときに備え、これらの対処法をぜひ覚えておきましょう。
被害者にならないための未然の対策
ドライブレコーダーやヘルプネットもあると安心

事前にできる対策として最も有効なのは、やはりドライブレコーダーの装備です。万が一被害に遭ってしまった際に、客観的な記録を残せるだけでなく、「ドラレコがある」という安心感が冷静な判断にも繋がることが期待できます。
また、昨今の車には、緊急時にスイッチを押すだけで専門のオペレータへ接続できるサービスが搭載されていることがあり、これも重要な対策になります。
例えば、トヨタ車の「ヘルプネット」というサービスでは、スイッチを押すだけでオペレータに接続され、位置情報が共有されるため、警察や消防への連絡や緊急車両の手配を迅速に行うことができます。スイッチを押すだけなので、ドライバーひとりだけの場合も迅速に通報ができ、スマートフォンを手に持つことなく通報ができるため、加害者を刺激するリスクを減らすことが可能です。
「証拠を撮る」ドライブレコーダーに加え、「身を守る」ための緊急対応サービスを活用することで、あおり運転への備えをさらに強化できるでしょう。日頃からこれらの対策を意識し、安全なドライビング環境を整えることが大切です。
運転習慣の見直し

あおり運転の加害者に責任があるのは言うまでもありませんが、「なぜか頻繁にあおり運転をされる」という場合は、自身の運転を振り返ることも一つの対策になります。
周囲の交通状況を把握する
運転中、周囲の交通の状況を把握していますか。車の運転は、前だけを見ていては安全とは言えません。サイドミラーやバックミラーなどを活用し、自車の左右や後方の車の状況を常に把握することで、周囲の動きに応じた適切な運転操作が可能になります。
交通マナーを意識する
思いやりと譲り合いの気持ちをもって通行することも重要です。
- スムーズな車線変更を意識し、ウインカーは適切なタイミングで操作する
- 追い越し車線の利用ルールを守る(追い越し後は走行車線に戻る)
- 車間距離を確保することで周囲の車にストレスを与えない
こうした運転を心がけることで、他のドライバーの怒りや苛立ちを減らし、無用なトラブルを回避できる可能性が高まります。
道路交通法を守る
知らず知らずのうちに交通ルールに違反していないか、今一度確認してみましょう。
例えば、以下の行為は違反に該当します:
- 急ブレーキ(道路交通法第24条)
- 車間距離の不保持(道路交通法第26条)
- 交差点でのウインカー操作の遅れ(道路交通法施行令第21条)
- 追い越し車線の長時間走行(道路交通法第20条)
追いつかれたら道を譲る義務(道路交通法第27条)もあります。片側一車線の道路では、道路の左端に寄るなどして進路を譲ることが求められています。
運転時の小さな配慮が、あおり運転のリスクを減らし、安全で快適な交通環境を作ることにつながります。日頃から意識し、安心して運転できる状況を整えていきましょう。
運転中は感情的になりやすいため注意

運転中は、脳が操作に集中するため、感情を抑制する力が弱まり、感情的になりやすいといわれています。実際、前の車が不必要にブレーキを踏んだり、危険なタイミングで割り込まれたり、対向右折車が強引に進行してきたりすると、イラっと感じることもあるでしょう。
逆に、自分自身が、思わず不適切な運転をしてしまうことは誰にでもあるものです。しかし、その運転が他のドライバーにとって危険や迷惑になっていたかもしれないと気づいたときは、アイコンタクトやハンドサイン、またはハザードランプなどを使って謝意を示すことも大切です。こうしたちょっとした配慮が、あおり運転の被害を防ぐことにつながります。
まとめ

あおり運転は危険な行為であり、厳しい罰則が設けられています。被害を防ぐためには、ドライブレコーダーの活用や緊急通報サービスの利用が有効です。万が一被害に遭った場合は、冷静に対処し、安全な場所へ避難のうえ、警察へ通報しましょう。
また、自分自身の運転を見直し、周囲の交通状況を把握することも重要です。思いやりと譲り合いの心を持ち、交通ルールを遵守することで、安全で快適な運転環境を維持し、不要なトラブルを避けて、快適なカーライフを送りましょう。
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