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車の寒冷地仕様と標準仕様の違いは何?寒冷地仕様の特徴やメリットを解説!

車の寒冷地仕様と標準仕様の違いは何?寒冷地仕様の特徴やメリットを解説!

「寒冷地仕様車」とは、主に標準仕様車に寒さ対策のオプションを追加した仕様車のことです。降雪地や寒冷地で使われることを想定し、標準仕様車よりも装備や機能が強化されています。なかには、寒冷地仕様が全グレード標準となっている車種もあります。
 
今回は、寒冷地仕様車の特徴や標準仕様車との違い、寒冷地仕様を温暖地で乗ってもよいのかなどについてご紹介します。北海道以外の寒冷地にお住まいの方や、温暖地に住んでいるが寒冷地仕様車の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

吉川 賢一(よしかわ けんいち)

この記事の執筆者

吉川 賢一(よしかわ けんいち)

自動車ジャーナリスト。日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。自動車ジャーナリストとして、新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さも伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナ、筋トレなど。

※記事公開時の情報に基づいており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください

寒冷地仕様車と標準仕様車の違い

寒冷地仕様車は、標準仕様車と比較して、いくつかの機能が異なります。すべての車種に当てはまるわけではありませんが、一般的な違いについてご紹介します。

普通仕様車と寒冷地仕様車の違い

バッテリーの容量をアップしている

寒冷地仕様車の最大の特徴は、(補器用)バッテリーの容量や、オルタネーター(発電器)の容量を大きくしていることです。車が冷えた状態でエンジンを始動(コールドスタート)した際、バッテリーには大きな負荷がかかります。場合によっては、電圧不足のためにエンジンが始動できないことも。そのため、寒冷地仕様車では大容量のバッテリーや、(バッテリー容量に合わせた)発電量が多いサイズのオルタネーターを搭載し始動時の高負荷に対応することで、エンジンをスムーズにかけることができるようにしているのです。

クーラント液の濃度を上げている

また、エンジン内を循環しているクーラント液も寒冷地仕様車と標準仕様車では異なります。標準仕様車は気温がマイナス10度よりも暖かい地域で使用することを想定しており、クーラント液の濃度を30%としています。しかし、寒冷地では濃度が低いと凍結し、エンジンが破損する恐れもあるため、50%まで濃度を上げて凍結温度を下げているのです。ちなみに、濃度30%だとマイナス15度で凍結しますが、濃度50%だと、約マイナス35度まで凍結しなくなるそうです。

ワイパーモーターの強化やデアイサーなどが追加されている

寒冷地仕様車ではワイパーの仕様もアップグレードされていることが多いです。雪が舞う中で運転をする際も、重たい雪をかき分けることができるようにワイパーモーターが強化されているほか、ワイパーブレード本体を特殊合成ゴムラバーで覆い、寒さによる固着を防ぐウインターブレードが装備されているものもあります。また、雪だまりや凍結によってワイパーが動作不良を起こさないよう、フロントガラスに熱線を配した「ウインドシールドデアイサー(ワイパーデアイサー)」を備える車種も。雪の重みでワイパーモーターが破損しないよう、ワイパーの標準停止位置を切り替える機構(ライズアップ機構)を備えた車種もあります(例:ヴェルファイア)。

後方確認や後続車のためのアイテムが追加されている

ドアミラーを温めて霜や露、雨滴を取り除くドアミラーヒーターや、霧や雪、雨などによって視界が悪いときに、自車の存在を後続車に知らせるためリヤフォグランプ(赤色灯)を備えている車種もあります。雪が降り積もっている道路を走行すると、車の後方に雪が巻き上げられ、ストップランプやテールランプに雪が付着して見えなくなってしまうため、リヤフォグランプは降雪地では重要な装備なのです。

他にはこんなアイテムを備えた車種も

ほかにも、雪道を走行中に飛び石や氷の塊などによる傷を受けやすい車両底面を保護する耐チップテープや、雪の入り込みを防止する大型のフロアアンダーカバー、後席足元にダクトを設けて温風を送り出して足の冷えを防ぐリヤヒーターダクトなどを備えた車種もあります。

このように寒冷地仕様車には、機能部品の凍結や破損を防止したり、視界確保やヒーター機能など、快適に移動できるようにするアイテムが搭載されているのです。

標準仕様車よりも価格が高くなるのがデメリット

標準仕様車よりも価格が高くなるのがデメリット

寒冷地仕様車は標準仕様車よりも車両価格は約2~3万円前後(トヨタ車の場合)を目安に高く設定されていることがほとんど。そのため、本当に必要なのかと考えてしまう方もいるでしょう。しかし、寒冷地で安全運転をする上で、寒冷地仕様車は欠かせません。むしろ、安全性や快適性を約2~3万円前後のコストで得ることができるのであれば、リーズナブルともいえます。また、雪による車両へのダメージや故障が減ることも期待できます。寒冷地にお住まいの方にとっては、優先して選択したい仕様だといえるのではないでしょうか。

寒冷地仕様車を非降雪地で乗っても問題はありません

寒冷地仕様車を非降雪地で乗っても問題はありません

また、寒冷地仕様車は非降雪地で使用しても特に問題はなく、そこまで雪が降らない地域に住んでいる方も、ウインタースポーツ等をするために寒冷地や降雪地域へ行く機会が多い方であるなら、寒冷地仕様車を選択することをおすすめします。

標準仕様車を寒冷地仕様車に改造するということは原則できません。購入後にパーツを追加できる販売店(ディーラー)オプションとは違って、ワイパーモーターのように工場の生産ラインで組み込まれていく部品も含んでいるため、メーカーオプションと同等の扱いであり、後から改造することが難しいのです。新車や中古車を購入する際には、寒冷地仕様車を選ぶべきか否か、よく検討してから購入しましょう。

ちなみに、ランドクルーザー250、ランドクルーザー70、クラウン(セダン)、MIRAI、センチュリー(SUV)などは、全車標準で寒冷地仕様になっています。

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まとめ

寒冷地仕様車の特徴や標準仕様車との違い、寒冷地仕様車を非降雪地で乗っても問題ないかなどについてご紹介しました。寒冷地仕様車といっても車種によっては装備内容が少しずつ異なるため、購入時時にはしっかりと装備内容を確認し、ライフスタイルに合うモデルを選びましょう。

(文:吉川 賢一 編集:KINTOコラム編集部)

吉川 賢一(よしかわ けんいち)

この記事の執筆者

吉川 賢一(よしかわ けんいち)

自動車ジャーナリスト。日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。自動車ジャーナリストとして、新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さも伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナ、筋トレなど。

車のサブスク「KINTO」では、取り扱っている全ての新車に寒冷地仕様をご用意しています。ミニバンのノアやヴォクシー、アルファード、ヴェルファイアや、クロスオーバーSUVヤリス クロス、カローラ クロス、ハリアー、RAV4、ランドクルーザー250など、寒冷地へ出かけるのに向いている車種を多く用意しております。ぜひ検討してみてください。

最後に、購入以外にもトヨタやレクサスの新車に乗れる方法のひとつ「KINTO」についてお伝えします。

KINTO月々定額でトヨタ・レクサス・SUBARUの新車などをご利用いただける()サブスクリプションサービスを展開しています。
※一部取り扱いのない車種がある場合もございます

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などのサブスクリプションサービスを展開しています。

それぞれのサービスのベースとなるKINTO ONEを中心にご紹介します。

KINTO ONEとは?

KINTO ONEは、車両代金や登録諸費用のほか、自動車保険料(任意保険・自賠責保険)、各種税金、車検費用、正規販売店でのメンテナンス費用、所定の消耗品の交換費用、故障修理・故障時の代車費用などがコミコミ定額のサブスクリプションサービス。クレジットカード払いも可能です(※)。
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KINTO Unlimitedは新型プリウスUグレードよりスタートし、2024年1月からヤリス、ヤリス クロスでも提供が始まりました。お客様からの反響などを踏まえて、今後、ほかの車種にも拡大していく予定となっています。

充実したカーライフを送るためのひとつの手段として、KINTOの利用も検討してみてはいかがでしょうか?

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