試乗記・レポート
LEXUS UX200 F SPORT 特別仕様車レビュー! 年次改良で乗心地・走り味がスッキリとリファインされたUX
LEXUSのCセグメント・クロスオーバー“UX”。そのガソリンエンジン版UX200は2023年末の一部改良で廃止された商品ですが、今回自分のクルマ(UX250h)の車検代車として借りたクルマが2022年7月改良モデルのUX200 F SPORTだったので、どんな走り味なのか、高速道を含む様々な路で試乗してみました。
クルマ大好き元トヨタの企画マン、公私合わせて1,800台以上のクルマを試乗してきた試乗のプロフェッショナル、ハマやんの視点から、特徴を分解し印象・感想をレポートしてみたいと思います。KINTOのYouTubeチャンネルにも出演中!
※試乗実施時期の情報をベースにしており、最新の新車販売グレードにはない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトでご確認ください。
試乗実施時期:24年11月
LEXUS UX200 F SPORT 特別仕様車 試乗概要
特別仕様車らしい内外装。F SPORTらしさが更に強調されている
車検の代車として用意されていたのは、UX200の特別仕様車”F SPORT Emotional Explorer”というクルマで、”走りのイメージを際立たせた精悍な仕様”に仕立てられていました。
ブラックルーフ・切削光輝アルミホイール・ブラックドアミラー・ボディカラー同色フェンダーアーチモールといったアイテムでドレスアップされた外観スタイルは、特別仕様車としての変り映えが大きい方で、UXという商品のスポーティさを更に具現化しているように思われました。
また、インテリアでは、シート・ステアリング・シートベルトなどにブラックを基調としたフレアレッドのアクセントが施され、鮮烈な印象でスポーティ感あるものになっていました。

乗心地・走り味のスッキリさにビックリ。凸凹の乗り越しが結構違う
2022年7月の年次改良モデルでは“クルマの体幹を鍛えた、上質ですっきりと奥深い走りの味の深化”が実施されているとの事でしたが、確かに、自分のUX250h(2021年11月モデルのF SPORT)と較べて、乗心地・走り味がスッキリしていてちょっと驚かされました。
レクサスのプレスリリースによると、改良での具体的な実施事項は、サイドドア及びバックドア周辺のボディ開口部のスポット溶接打点を計20点追加したことと、EPS(電動パワーステアリング)やアブソーバーなどを再適合し、Toyota Technical Center Shimoyamaで走り込みを実施したとの事ですが、実際に走ってみて、路面の凸凹や不整乗り越し時のショックが間接的に感じられるようになり、これならランフラットタイヤでも問題ないと思いました。(自分のクルマでは、乗り越し時のショックがより大きく、雑味はないが“ドン”とした感じは伝わってきて、やはりランフラットタイヤでは乗心地が厳しいなと感じています)
また、乗り味・走り味全体として、加減速時・操舵時など、クルマの挙動がよりスッキリしたものになっているように感じられ、「スポット溶接打点20点追加程度でも随分変わるものだなあ…」と新たな発見をしたように思いました。

常に回るエンジンには違和感あったが慣れでもある。動力性能は充分以上
UX200は内燃機関車なので、一旦エンジン始動すると、アイドリングストップ時を除き常にエンジンが回っています。ハイブリッド車に慣れ切った私としては、信号待ち時などでも常にエンジンが回っているのが違和感でしたが、約半日乗っていると段々気にならなくなり、「慣れの要素もあるなあ…」と思いました。
4気筒2.0Lエンジンの最高出力は174ps/6,600rpm、最大トルクは209Nm/4,000~5,200rpmで、約1,500kgある車体を走行させるには充分以上の力があるように感じられました。ワインディング路や高速道路でも余裕持った走行が出来たと実感できましたし、今回試乗した120kmでの総平均燃費13.8km/Lというのも決して悪い数字ではないと思いました。
ノイズ面でも、アイドリング時のエンジン音に慣れてしまえば、普通にはとても静かで存在を忘れていられる位だと感じました。ただ、急加速時等エンジン回転数を上げていく時には、特有のエンジンノイズが気になるという点はありました。

使い易くなった操作系・視認系。ナビの使い勝手が特によかった
操作性では、年次改良でタッチディスプレイとマルチメディアシステムが刷新されており、それによる操作性・視認性の改善が印象的でした。
12.3インチのタッチディスプレイは、よりドライバー側に搭載され、ナビゲーションや走行情報等を画面タッチで操作でき、また音声操作機能も進化している事で、使い勝手がとても良くなったと実感できました。
基本的な運転操作系・視認系やADAS(先進運転支援システム)操作等は変っていませんが、ナビ/マルチメディア系が改良されると、運転関連操作の負荷が減少し、結果的に運転がラクになる感じを受けました。


LEXUS UX200 F SPORT 特別仕様車 まとめ
今は無きUX200だが、250hユーザーにとって大変参考になった
- ハイブリッドとエンジン車の違い。意外と差が小さい実燃費など
- 年次改良でリファインされた走り味・乗り味や使い勝手向上
- 自分のクルマのUX進化における立ち位置が理解できた
“Always On”の考え方をまた理解できた実例だった
発売後も磨き続け改良し続けるLEXUSの“Always On”と称している活動ですが、今回2022年7月の年次改良車両に乗って“乗り味・走り味”面での改良や使い勝手の面での改善を実感して、Always Onの考え方について理解がより深まったような気がしました。
総合評価
- 期待値を上回ったか?
〇(慣れるとエンジン車でも良く感じた。走り味・乗心地が改善されスッキリ)
- また乗りたいか?
〇(自分の250hの立ち位置・乗り味上の課題が良く理解できた)
※評価基準と評価マークの意味
項目/マーク | ◎ | 〇+ | 〇 | 〇- | △ |
---|---|---|---|---|---|
期待値を・・・ | 大きく上回る | 上回る | まあ上回る | 上回る部分もあるが・・・ | 下回る |
また乗りたいか | とても乗りたい | 乗りたい | まあ乗りたい | 乗りたい面もあるが・・・ | あまり乗りたくない |
今回試乗したクルマはこちら!
〔試乗車〕:LEXUS UX200 “F SPORT Emotional Explorer”(2022年7月発売の特別仕様車)
〔車両価格〕:車両本体価格4,912,000円
〔主要諸元〕:
全長x全幅x全高・WB・車重:4,495mmx1,840mmx1,540mm・2,640mm・1,510kg、M20A-FKSエンジン、直列4気筒、1,986cc、174ps/6,600rpm,209Nm/4,000~5,200rpm、WLTC燃費16.4km/L、サスペンション前/後:マクファーソンストラット/ダブルウィッシュボーン、タイヤ:225/50R18RFT
〔試乗概要〕:レクサス名古屋西・代車、高速道・一般道約120km走行
※スペック・価格などのデータは試乗時のものです。最新情報は店頭等でご確認ください
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