試乗記・レポート

【ペーパードライバー勉強記】はじめての洗車

【ペーパードライバー勉強記】はじめての洗車

突然ですが、皆さん「洗車」をしたことありますか?

ペーパードライバーで20年近く過ごしてきた私は「洗車」とは縁遠い人生を送ってきました。しかしこの1年、KINTOで脱ペーパードライバーを目指しクルマについて勉強していく中でよりクルマを理解するためにも「洗車」にもチャレンジしてみたいと思うようになりました。

東京にある自宅のクルマは、クルマを愛でる家人によって管理されているため素人の私は指一本触れられない状況。そんなときに思い出したのが北関東にある実家の車両でした。私の父と母が運転しているアクアとパッソがあります。しかも、両親にはほとんど「洗車」の文化がありません。

実家のアクアとパッソ


実家では「ディーラー(販売店)さんにクルマを点検してもらったら、洗車してくれた!」という話が一大ニュースとして食卓にあがるほど、「洗車」ってめったにないことだったと記憶しています。

実家のある地域は、冬は霜柱が立つため日中は地面がぬかるみボディに泥が跳ねます。未舗装の道路や畑の中を歩くと靴の後ろにも泥がつき、そのままの靴でクルマに乗り込むのでフロアマットはいつも土まみれ。さぞかし実家のクルマは「洗車」しがいがあるに違いないし、ちょっぴり親孝行にもなるかもしれない。

「お父さん!お母さん!洗車がしたいです!」と両親に切り出し、そこから3日間もかかったマサカの初洗車のプロジェクトが動きだしました。

「洗車」の可能性しか感じないボディの汚れ

1日目:洗車について知る

正しい「洗車」って何?トヨタ自動車のサイトから学んだこと

「洗車」とはホースでクルマに水をかけるイメージしかもちあわせていなかったため、実際に何を準備してよいかわからず、まずはトヨタ自動車のサイトをくまなく調べてみることにしました。するとクルマのボディと車内の掃除方法が出てきたのでこちらを参考に「洗車」をすることにしました。

【外装の掃除】洗車の方法を教えて。
1. 水を十分にかけながら、車体・足回り・下周りの順番に、上から下へホコリやゴミなどの汚れを洗い落とします。
2. 車体は、スポンジやセーム皮のような柔らかいものを使って洗います。
 汚れがひどいときは、カーシャンプーを使用し、水で十分洗い流します
3. 足回り(タイヤ&ホイール)は、ブラシなどを使って洗い流します。
4. 吸水性のよいもので、水をふき取ります。
5. 水のはじきが悪くなったときは、ワックスがけをおこないます。

引用元:トヨタ自動車ホームページ > お問い合わせ・よくあるご質問 > アフターサービスについて > メンテナンスについてのご質問 > 洗車の方法を教えて。

ボディは上から下に掃除することがポイント。セーム皮、カーシャンプー、ブラシ、水滴を拭くものが必要。はじめての「洗車」にワックスがけはハードルが高いと判断し、いったんシャンプーをするところまでをゴールと定めました。

「カーシャンプーってまるで生き物に対するような言葉遣い!とリンスもあるのかしら?」って冗談のつもりで呟いたら、リンスが本当にあることを知り絶句しました。無知って恥ずかしいですね。

【内装の掃除】クルマのお手入れ(洗浄)について
https://faq.toyota.jp/faq/show/3014


引用元:トヨタ YouTubeショールーム「車両の洗浄方法」

トヨタ自動車の動画から学んだこと。それは洗車するには作業に適した格好で挑むこと。ゴーグル、ゴム手袋、マスクと大掃除レベルのフル装備を推奨されており、生半可な気持ちで「洗車」に挑むなよという強いメッセージを受け取りました。

後日、クルマの助手席のグローブボックスにあった取り扱い説明書に「お手入れのしかた」という項目があり、そこに事細かにクルマのお手入れ方法が書いてあることに気づきました。今から検索する初心者は、最初にそちらを熟読することをおすすめします。

洗車をするのに必要なものがいっぱいあることが判明したため、洗車プロジェクトの初日は近所のカー用品店に買いものに出かけました。出かけた時点で正午を過ぎていたのと、初めて入るカー用品店の見慣れない商品に目を奪われていたらあっという間に時間が過ぎ帰宅は夕方。その日の洗車はあきらめました。

マサカ初洗車プロジェクト初日は用品をそろえて終わった

◆必須アイテム
・ゴム手袋
・マスク
・洗車後の拭き取り専用クロス
・車両洗浄用の溶液(指定の成分の入った中性洗剤・水・霧吹き)
・雑巾
・水(ホース等の水をかける道具)
・スポンジ

◆あると便利なアイテム
・ゴーグル
・バケツ
・布団たたき
・シャンプー
・高圧洗浄機

2日目:自動洗車機で洗車してみた

自動洗車機でお手本を知る、クルマが愛車になった瞬間

翌日は晴天!カラッと晴れた空を見て今日は洗車日和だと張り切りながら、朝の社内のオンライン会議で洗車予定であることを報告すると「洗車をするのだったら自動洗車機をチャレンジしてみなよ!」というアドバイスをいただき手洗い洗車の予定を変更。近所の洗車場に父と二人パッソで向かいました。父も私もパッソにとってもはじめての自動洗車機体験です。

洗車場の入口でめずらしい洗車グッズの自販機を発見!


何をどうしてよいのかわからず、先客がいたのでその人たちが何をしているか眺めることから始めました。どうやらみなさん自動洗車機でクルマを水洗いした後、別の場所にクルマを移動し雑巾で拭いた後に、念入りにワックスをかけるというのが手順のよう。

自動洗車機が動いている間、クルマに乗ったままの人もいれば、降車して外から眺めている人もいてどちらが正解かはわからないまま。

自動洗車機に後光がさすほどの洗車日和


先客の洗車が終了し順番が回ってきた瞬間をパシャリ。逆光の太陽が今日の洗車を祝福してくれているかのよう。黄色の枠の中に駐車する必要があるので。ペーパードライバーの私にとってはここに止めるの?というドキドキの瞬間でもありました。

はじめてで指が震えます


黄色い枠の中になんとか駐車後、クルマから降車してパネルで洗車コースを選択します。ただ、何が何だかわからないので「一番高いの!」という判断基準でティアラスーパーロイヤルコースを選んでみました。スーパーロイヤルという最上級の表現にワクワクがとまりません。

今この写真を見直すと、実は一番お値段が高いのは右側の高圧ジェットコースだったような気もするのですが、現場でそんな事実に気づけないほど緊張していました。右も左もわからないほどに。

自動洗車機は千円札かコインしか受け付けておらず、当日は1万円札1枚だけしかもっていなかったので大慌て。父が持っていた千円札を借りてなんとか機械は動き出しましたが、洗車場に両替機はなかったので、そこの洗車場に行くときは千円札かコインが必要という学びがありました。

さて、「洗車」スタートです!
容赦なく洗われるパッソを、私と父は腕を組みながら外から見守りました。

泡が神々しく光る

上から横からモップでもみくちゃになるクルマ


ウォーンという音とともに車の上を巨大なモップが4往復しながら、手際よくクルマにシャンプーが振りかけられ、水が振りかけられ、磨かれていく。ありとあらゆるところをもみくちゃにされながら、瞬く間にピカピカになりました。

遠目だときれいになったかはわからない


自動洗車機停止後、洗い立てのパッソはピカピカひかりながら、バツが悪そうに「こんなになりましたけどどうですか?」と呟いているように感じ、かわいいやつめという気持ちになりました。ただのクルマから愛車になるには、こういう小さなコミュニケーションの積み重ねが大切なのかもしれません。

パッソを敷地内の駐車場に移動させ、ずぶ濡れのボディを拭いてあげることにしました。乾いた雑巾が一番かなと考え、雑巾で窓を拭いたところ、びっくり。拭けば拭くほど窓ガラスにタオルの繊維がついてしまいます。

タオルの繊維が窓に付着した瞬間

繊維一つ残さない美しい仕上がり!


拭き取り専用クロスで窓をちょっとこすると、先ほどの雑巾と違いびっくり!きれいに水滴を拭き取ることができて、繊維はほとんど残りません。適材適所って大切です。2日目は洗ったクルマを拭くところで終了することにしました。

人に例えると、お風呂に入ってしっかり身体を洗い出てきてタオルで身体を拭きましたといった、人の入浴としては最低限のお作法はクリアできました。

3日目:手洗い洗車をしてみた

高圧洗浄機を使って時短でお手軽洗車に!

3日目にしてやっとトヨタ自動車のサイトで学んだ正しい「洗車」を実行してみることにしました。まずは、手袋、眼鏡、マスクを装着。気持ちは手術開始前の外科医(みたことないけど)の気分。

いまから「洗車」を始めます!


ボディは土やほこりでかなり汚れているので、比較的きれいだと思われる車内から掃除して、その後ボディを掃除したほうが良いだろうという結論に至り、車内から掃除を始めることにしました。

運転席を開けてびっくり、車内もすごい汚れ


運転席を開けてびっくり。長いこと掃除をしていないクルマを甘く見ていました。フロアマットは土まみれで、いろいろなところにほこりや汚れがついています。どこから手をつけてよいかわからず、まずは一番目に付くフロアマットの掃除から始めました。

どちらが、フロアマットをきれいにできるかな?


運転席のフロアマットは見かけ以上に凹凸があり溝の奥に土が埋もれていました。必死にコロコロをかけても、しつこく掃除機をかけてもきれいになる気配はありません。そこで奥の手。フロアマットがきれいになる一番の方法は…。

思いっきり何かを叩きつけること


今回はコロコロで叩きましたが、今思うと布団たたきみたいなもので叩くのが正解だったような気がします。フロアマットは見違えるほどきれいになりました。

足元の掃除の次は車内洗浄。トヨタ自動車のサイトに掲載されていた、車両洗浄用の溶液をつくり、雑巾に吹きかけて車内を磨きました。

手軽で汚れがよく落ちた


雑巾はすぐに真っ黒になり、きれいだと思っている部分にもほこりがたまっている状況に愕然としました。溶液を作った際に使用した中性洗剤においが車内に充満するので、溶液をつくるときは無香料か好きな香りのものを選ぶことをおすすめします。

さて、車内がきれいになったところで「洗車」の醍醐味、ボディのシャンプーにチャレンジです。前日体験した自動洗車機の水の勢いを思い出すと、ホースでちょろちょろと水をかけるだけでは汚れは落ちないと考え、高圧洗浄機を借りてみました。水圧の強弱が調節できるので、ボディが傷つかないくらいのちょうどよい水圧に調整できました。

お掃除の際は一家に一台はほしい高圧洗浄機!

スポンジにシャンプーの出番!


最初シャンプーを水に溶かしそのままスポンジで車につけたところ、まったく泡が立たず洗車している感がなかったので、スポンジに溶液を浸したあとスポンジをパフパフして空気を入れ泡立たせてから車にこすりつけたところ、やっとシャンプー感が出てきました。

本末転倒な気もしますが、洗車映えする写真をとりたくて、泡を大量にクルマになすりつけているうちに汚れがどんどん落ちてきたので結果オーライでした。

必死にスポンジをパフパフさせてできた泡

近所迷惑にならないよう注意して放水


自宅で洗車していたときに、落ちた泡で周りに生えている植物がダメージを受けないだろうか?と気になりました。今回は家主OKがあったので実家のガレージで洗車をしましたが、個人的にはしっかりと排水施設のある洗車場で洗車した方が、環境に影響をあたえず、近所迷惑にもならずによいかもしれないなという気づきがありました。

足回り(タイヤ&ホイール)はブラシを使わず高圧洗浄機で時短


足回り(タイヤ&ホイール)の掃除は、高圧洗浄機という文明の利器をつかうことで洋服が汚れることも濡れることもなく時短で完了。むしろ高圧洗浄機をつかうときはあまりの手軽さに、ゴーグルもゴム手袋もマスクすら脱ぎ捨てて作業をしていたことにこのときは気づきもしませんでした。

「洗車」って案外と簡単にできちゃうのねという感想と、高圧洗浄機最高という感想をもって3日間にわたったマサカ初洗車プロジェクトが幕を閉じたのでした。

最後:これから洗車にチャレンジする人へのアドバイス

洗車はただの手間でしかないのかなと思っていたのですが、実はクルマのいろいろなパーツパーツをチェックすることにもなるので安全点検になります。しまいには洗車できれいになった車をみているとクルマがニコニコしているように感じてくるから、あら不思議。

クルマが愛車にかわり、「いつもありがとうね」という気持ちが心の底から湧いてきました。実家の車なのでそんな「いつも」の関係ではないのですが。

これから洗車にチャレンジするペーパードライバーの皆さまへのアドバイスは、ともかくやってみることと、思いっきり楽しむことです。どうせ初めてなのだから失敗もするだろうし、もしかしたらずぶ濡れになったり、汚れたりするかもしれません。だからこそ、水遊びするような気持ちで挑んでみてください。ほんと、思いの他楽しかったです。

最後に、洗車用品を片付けようと思ってクルマの背後に回ったらクルマのお名前の周りにまだ汚れが…。マサカの洗車の道はまだ始まったばかりです。

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