トヨタ車&レクサス車解説

安全な車とは?トヨタの安全装備・安全性能をアクアを例に紹介

安全な車とは?トヨタの安全装備・安全性能をアクアを例に紹介

車は自由に移動できる便利な乗り物である一方、運転時には様々な危険が潜んでいます。急な飛び出しや悪天候時の事故、アクセル・ブレーキの踏み間違いやハンドルの操作ミスなどドライバーの不注意による危険もあります。
 
トヨタをはじめ、自動車メーカー各社は安全な車づくりを目指し、日々研究・開発に取り組んでいます。しかし「安全な車」とは、一体どのような車でしょうか?
 
本記事では、安全な車を評価する基準と、「自動車安全性能2021」でファイブスター賞を獲得したアクアを例に、トヨタの安全装備・安全性能を紹介していきます。

※記事公開時の情報をベースにしており、最新でない情報が含まれる場合もあります。最新の情報については各公式サイトなどでご確認ください。

安全な車を評価する基準

安全な車を評価する一つの基準として、国土交通省と自動車事故対策機構(NASVA)が一体となって実施している「自動車アセスメント(JNCAP:Japan New Car Assessment Program)という取り組みがあります(※)。
※自動車アセスメントは、英語ではNew Car Assessment Program(NCAP)と表記され、
日本で行われている自動車アセスメントはJNCAPの略称が用いられています
 
自動車アセスメントは安全な車等の普及促進を目的とするもので、各メーカーから新車販売されている車に対して様々な安全性能に関する試験を行い、その結果を公表しています。
 
例えば、衝突しそうな場合にドライバーを支援する予防安全技術に対する評価、事故時に車の乗員や歩行者を守る技術についての評価などを実施しています。
 
出典:国土交通省「自動車アセスメント
出典:独立行政法人 自動車事故対策機構(NASVA)「世界の自動車アセスメント

最高評価「ファイブスター賞」

※出典:トヨタ「2021年度 JNCAP 自動車安全性能2021ファイブスター賞 獲得車

自動車アセスメントの評価項目には「予防安全性能」「衝突安全性能」「事故自動緊急通報装置」の3つがあります。
 
予防安全性能と衝突安全性能の総合得点によって★から★★★★★までの5段階がつけられ、★の数が多いほど総合的な安全性能が高いことを示します。
 
2019年度までは、衝突安全性能や予防安全性能などは、それぞれ別々の評価をしていましたが、2020年度から、これらを総合的に評価することにより、よりわかりやすく「自動車安全性能」が実証されるようになりました。
 
最高評価であるファイブスター(★★★★★)の獲得には、予防安全性能と衝突安全性能が最高評価(Aランク)、かつ事故自動緊急通報装置を備えていることが必要になります。
 
自動車アセスメントの2021年結果発表にあたる「自動車安全性能2021」では、トヨタ車ではアクア、カローラ/カローラ ツーリング最高評価にあたる「ファイブスター賞」を獲得。
 
トヨタの先進予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」やボタンひとつで緊急通報ができる「ヘルプネット」などが評価され、受賞に至りました。

【トヨタの安全装備・安全性能】アクアを例にシーン別にピックアップ

※アクア Z

ここからは具体的に「安全な車」とはどのような機能や装備を備えた車か、自動車安全性能2021でファイブスター賞を獲得したトヨタのコンパクトカー「アクア」を例に、そのトヨタの安全装備・安全性能をシーン別にみていきます。

街中走行時の安全装備(アクアの例)


街中走行時には、歩行者や車の飛び出し、死角がある場所での標識の見逃し、夜間走行時の視認性低下などの危険が潜んでいます。
 
街中での安全な走行を様々な機能や装備がサポートしています。

ぶつからないようにサポート「プリクラッシュセーフティ 対車両・対歩行者[昼夜]/ 対自転車運転者[昼]」 - Toyota Safety Sense


前方から車や歩行者(昼夜)、自転車運転者(昼)が来た場合、レーダーとカメラで検知し、警報ブザーとマルチインフォメーションディスプレイへの表示でドライバーに知らせます。
 
ブレーキを踏めなかった場合には、自動でブレーキをかけるなどして、衝突回避または被害軽減をサポートしてくれます。

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プリクラッシュセーフティ

標識の見逃し防止をサポート「ロードサインアシスト」- Toyota Safety Sense


「最高速度」「はみ出し通行禁止」「車両進入禁止」「一旦停止」などの道路標識(※)をカメラが認識し、マルチインフォメーションディスプレイに表示。
 
見落とし防止をサポートし、安全運転を促します。速度規制値を超えた場合は点滅表示で知らせる機能もあります。
※車種により認識できる道路標識が異なります

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【標識読み取りディスプレイ】ロードサインアシスト

前の車の発進を知らせる「先行車発進アラーム」 - Toyota Safety Sense 

ブレーキペダルを踏んで停車している時、先行車が進んだことに気づかない場合にお知らせしてくれる機能。先行車が約4m以上進んでも発進しなかった時にブザーとディスプレイ表示で知らせてくれます。

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【先行車発進アラーム】先行車発進告知機能

坂道でも後退せずに発進「ヒルスタートアシストコントロール」

急な上り坂でブレーキからアクセルに踏み変える時、ギアを入れていても車両が後退してしまうことがあります。
 
ヒルスタートアシストコントロール搭載車は、ブレーキペダルから足を離しても約2秒間ブレーキ油圧を保持しブレーキを制御。車の後退を防ぎスムーズな坂道発進をサポートします。

駐車時の安全装備(アクアの例)


駐車場では、アクセルとブレーキの踏み間違いなどの操作ミスや、死角による見落としなどにより、事故につながるリスクが潜んでいます。
 
安全な駐車をサポートし、被害防止・軽減を促す様々な機能が用意されています。

踏み間違い時のサポート「パーキングサポートブレーキ(前後方静止物/周囲静止物)」


前後4つずつ、計8つのセンサーで障害物を検知。アクセルとブレーキを踏み間違えた時に、警報が鳴ったり、自動的にブレーキを制御することで被害軽減をサポートします(※)。
 
前後進行方向だけでなく、側方を加えた車両周囲の静止物までを検知(※)。カメラではなくソナー(超音波)による検知のため、ガラスの壁面などもしっかりとらえます。
 ※パーキングサポートブレーキ(前後方静止物)[Z、Gに標準装備。X、Bにメーカーオプション]
※パーキングサポートブレーキ(周囲静止物)[全車にメーカーオプション]

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パーキングサポートブレーキ(周囲静止物)

シフト操作ミス時の急発進・急加速を抑制「ドライブスタートコントロール」

駐車場などでの前進時や後退時に誤って衝突してしまった場合、慌ててアクセルを踏み込んだままシフトを「R」から「D」にチェンジしてしまうと、車両が急発進し、前方にある障害物に接触する恐れがあります。
 
ドライブスタートコントロールでは、そのようなシーンで異常な操作と車が判断した場合、メーター表示や警告音で注意を促すとともに、自動的にエンジン出力を抑え、衝突被害の軽減をサポートします。

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ドライブスタートコントロール

快適な駐車をサポート「トヨタ チームメイト [アドバンスト パーク](※)」

※アドバンストパーク作動イメージ
駐車したいスペースの横に停車後、アドバンスト パークスイッチを押して駐車位置を確認。その後、開始スイッチを押すと、カメラとソナーで周囲を監視しながらステアリング・アクセル・ブレーキ操作をアシストして駐車することができます。
 
事前に駐車位置を登録することで、区画線で区切られた駐車場だけでなく、区画線のない駐車場や隣接車両がない環境下での駐車もアシストします。
 
また車とスマートフォンをBluetoothで繋ぐことにより、駐車や出庫の遠隔操作が可能に。スマートキーを携帯したドライバーによるスマートフォンの操作で、並列・縦列駐車および出庫ができるため、駐車はもちろん、車への乗り降りや荷物の出し入れがスムーズにできるようになります。
 ※全車メーカーオプション設定

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【AQUA】トヨタチームメイト「アドバンスドパーク」 操作手順

後方から接近する車両を検知して警告「パーキングサポートブレーキ(後方接近車両)(※)」

駐車場などで後退する際、左右後方の死角から接近してくる車両をレーダーで検知し、ドアミラー内のインジケーター点滅とブザーで注意喚起。
 
さらに衝突の危険性がある場合には自動的にブレーキ制御を行い、接近車両との衝突被害軽減をサポートします。
 ※Z、G、Xにメーカーオプション

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【トヨタの安全技術】ブレーキ。アクセル。踏み間違えてしまっても。

夜間走行時の安全装備(アクアの例)


夜間は周囲が暗くて見えにくいため、昼間よりも事故のリスクが高まります。夜間走行時にサポートしてくれる機能が付いた車なら、リスク軽減につながります。

ライトを自動的に切り替え「オートマチックハイビーム」 - Toyota Safety Sense

夜間走行時、先行車や対向車のライトを認識し、自動でロービームとハイビームを切り替える機能。ハイビームで遠くまで照らす頻度を高めることにより、夜間走行時の視野を広げ、歩行者などの早期発見に繋げます。

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【自動ハイビーム】オートマチックハイビーム/アダプティブハイビームシステム

高速道路走行時の安全装備(アクアの例)


高速道路走行時は、スピードが出ていることで車が予想外の挙動を起こすことがあります。また、ひとたび事故が起きると、重大事故となる危険をはらんでいます。
 
前の車とちょうどいい車間距離を保ったり、車線のはみ出しを防ぐなどしてドライバーの負荷を軽減したりする機能が、高速道路での運転をサポートします。

車線の中央を走るようにハンドル操作をサポート「レーントレーシングアシスト」 - Toyota Safety Sense

白(黄)線が見えにくい、または見えない場合があります。レーントレーシングアシストでは、ステアリング制御を作動させ先行車を追従するとともに、車線をはみ出さないようサポートします。
 
車線をはみ出しそうな時にはブザーとディスプレイ表示でアラートを出し、車線の中央を走行するよう必要なハンドル操作をサポートします。

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レーントレーシングアシスト(LTA)

車間距離を一定に保ってついていく「レーダークルーズコントロール」 - Toyota Safety Sense

渋滞時には、ノロノロ運転や「ちょっと走ってすぐ止まる」の繰り返しになり、衝突の危険が高まります。
 
レーダークルーズコントロールは、低速時でも先行車を検知して速度を調節。最適な車間距離をキープし、先行車を一定速度で追従。先行車の停止時には車間距離を保ったまま自動で停止します(全車速追従機能付)。

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【AQUA】レーダークルーズコントロール 操作手順

車線変更時の後方確認をアシスト「ブラインドスポットモニター」(※)

※ブラインドスポットモニター(停車時警報機能付)

ドアミラーでは確認しにくい隣の車線を走る後側方エリアに存在する車両や、急接近してくる車両をレーダーで検知。ドアミラーに搭載されたLEDインジケーターが点灯し、お知らせしてくれます。
 ※Z、G、Xにメーカーオプション

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【AQUA】ブラインドスポットモニター 操作手順

路面状況悪化時の安全装備(アクアの例)


雨で濡れた路面、雪で凍結した路面など、路面状況悪化時は車が意図しない動きをすることがあります。路面が悪い時にも、転倒や車のスリップを防ぐ機能が事故のリスクを軽減してくれます。

滑りやすい道でも運転をサポート「横滑り制御機能(VSC)タイヤ空転抑制機能(TRC)」

滑りやすい不安定な道で横滑りが発生した場合、ブレーキとエンジンの出力を自動制御し4輪にかかる力をコントロール。優れた車両安定性を発揮し、車両の横滑りを抑制します。

急ブレーキ時にタイヤのロック防止「アンチロックブレーキシステム EBD付ABS」

急ブレーキ時や滑りやすい路面で力いっぱいブレーキを踏んだ時でも、タイヤのロックを防止するとともに、車両の走行状態に応じて前後・左右輪に理想的な制動力配分を行います。そのため、速度を落としながらハンドル操作で曲がることが可能です。

事故時の安全装備(アクアの例)


万が一、避けきれずに車が事故を起こしてしまった時にも、乗っている人や歩行者を守る装備があります。

衝突時の被害を軽減させる「SRSエアバッグ(運転席・助手席)SRSサイドエアバッグSRSカーテンシールドエアバッグ」

前方からの強い衝撃があった場合、シートベルトの動きに連動して頭や胸への衝撃を緩和する「SRSエアバッグ(運転席・助手席)」、車両側方からの衝撃から胸部を守る「SRSサイドエアバッグ」、同じく側方からの衝撃があった時に、頭部への衝撃を緩和する「SRSカーテンシールドエアバッグ」を車内の様々な箇所に設置。ドライバーへの被害軽減をサポートします。

衝突時の二次被害低減をサポート「セカンダリーコリジョンブレーキ」

万が一の事故でSRSエアバッグのセンサーが作動した場合、自動的にブレーキと制動灯を制御し車両を減速(※)。二次衝突による被害の軽減をサポートします。
※構成部品が破損したときには作動しません

追突事故の際の頸部への衝撃を緩和「WILコンセプトシート」

追突事故ではむち打ち傷害が起こりやすいですが、「WILコンセプトシート」は後方から衝突された際に背中がシートに沈み込むことにより、ヘッドレストとシート全体で頭と背中を同時にサポート。頸部への衝撃を緩和し、むち打ち傷害軽減をサポートします。

衝突時の歩行者への衝撃緩和をサポート「歩行者傷害軽減ボディ構造」

万一の対人事故の際、歩行者の頭部や脚部への衝撃を和らげるボディ構造を採用することにより、歩行者への衝撃緩和をサポートします。

安全な車 まとめ

街中走行時、駐車時、夜間走行時から高速道路走行時にいたるまで、車の運転には様々な危険が伴います。車の運転は人によって癖があり、得意・不得意が異なります。車選びの際は、ぜひ自分自身の運転の傾向を考えて、サポート機能がある車を選ぶことをおすすめします。
 
車の安全装備に関する技術は日々進化しています。できれば、技術革新に合わせて、ソフトウェア・ハードウェアの機能やアイテムをタイムリーに反映することで、安全装備などをアップグレードしていきたいものです。

トヨタとKINTOが2022年1月よりサービスを開始した「KINTO FACTORY」は、そんな願いを叶えてくれるサービスのひとつ。

KINTO FACTORYは、トヨタ、レクサスの対象車種をすでに購入されている方に向けて、購入車の経年劣化や購入後の技術革新に合わせて、ソフトウェア・ハードウェアの機能やアイテムをタイムリーに反映することで、常に愛車を最新の状態に「進化」させることを目指したサービスです。
 
本革ステアリングへの交換など、経年劣化した内外装のリフレッシュやアイテム交換などを行う「リフォーム」や、車の基本性能を向上させる安全装備などを後付けする「アップグレード」、一人ひとりの個性や好みに合わせてクルマの設定を最適化する「パーソナライズ」の3つを提供します。
 
現在、サービスを受けられる車種や地域は限定されますが、KINTO FACTORYを活用した安全装備のアップデートはトヨタ車ユーザーにとっては心強いサービスといえます。

最後に、そのKINTO FACTORYも展開している「KINTO」についてお伝えします。

KINTO月々定額でトヨタ・レクサス車をご利用いただける(サブスクリプションサービスを展開しています。
※一部取り扱いのない車種がある場合もございます

  • トヨタの新車が対象の「KINTO ONE
  • トヨタの中古車が対象の「KINTO ONE 中古車」最短1ヶ月納車!(東京・愛知・長野で提供、エリア順次拡大中)
  • 電気自動車(BEV)のbZ4Xが対象の「KINTO ONE bZ4X専用プラン
  • レクサスの新車が対象の「KINTO for LEXUS
  • KINTO ONEにアップグレードとコネクティッドを加え、月額料金がリーズナブルになった「KINTO Unlimited

などのサブスクリプションサービスを展開しています。

それぞれのサービスのベースとなるKINTO ONEを中心にご紹介します。

KINTO ONEとは?

KINTO ONEは、車両代金や登録諸費用のほか、自動車保険料(任意保険・自賠責保険)、各種税金、車検費用、正規販売店でのメンテナンス費用がコミコミ定額(※)のサブスクリプションサービス。クレジットカード払いも可能です。

初期費用0円で気軽に乗り始められる初期費用フリープラン(※)」と、 いつでも解約金0円でライフスタイルの変化に対応できる解約金フリープラン(※)」の2つから選ぶことができます。

トヨタの新車は3/5/7年(※)、レクサスの新車は3年の契約期間となっており、契約期間中に割安な手数料で別の車に乗り換えができる初期費用フリープランのサービス「 のりかえGO(法人契約・レクサス車は対象外)」もあります。「KINTO ONE 中古車」では、解約金フリープランのみ、契約期間は2年のみ。 申し込みは全てインターネットで完結できます

※「KINTO ONE bZ4X専用プラン」では、契約期間中の電池性能(10年20万km/電池容量70%)の保証、コネクティッドサービス利用料金も込みのコミコミ定額、最初の4年間は月々定額で5年目以降は段階的に月額が下がります。5年目以降の中途解約金は0円、契約期間は最長10年。

≪関連リンク≫

KINTO ONEサービス内容

KINTO Unlimitedとは?

トヨタとKINTOが2022年12月7日に発表した「KINTO Unlimited」は、前段のKINTO ONEのサービス内容をベースに、車をお届けした後の「進化=アップグレード」と「見守り=コネクティッド」の2つの付加価値を追加することで車の価値を維持し、その分をサブスクの月額利用料の引き下げに充てることでリーズナブルにKINTOをご利用いただけます。

KINTO Unlimitedは新型プリウスUグレードよりスタートし、2024年1月からヤリス、ヤリス クロスでも提供が始まりました。お客様からの反響などを踏まえて、今後、ほかの車種にも拡大していく予定となっています。

≪関連リンク≫

KINTO Unlimitedサービス内容

充実したカーライフを送るためのひとつの手段として、KINTOを利用してトヨタ車やレクサス車に乗ることも検討してみてはいかがでしょうか?

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